ザンビア(Zambia)

 
ザンビア(Zambia)

ザンビアへの渡航に備えたワクチン

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項目 説明
地域概要 ザンビアは南部アフリカに位置する内陸国で、国土の大半は標高700~2,000メートルの高地にあり、大部分は温帯湿潤気候や熱帯サバナ気候の高原です。
医療情報 医療制度に関しては、公的医療機関を利用する場合は地域の診療所から順に郡病院・州病院、総合病院とするリファラル制度を取っています。公的医療機関は政府の財政難等のため必ずしも衛生的ではなく、また医薬品や衛生材料不足もあり邦人の利用には適していません。他方都市部には個人開業の医院や民間病院があり邦人の利用実績もありますが、民間病院では外来受診時、諸検査時、入院時などにその都度保証金や前払いが求められることがあるため、十分な額の現金を持参する必要があります。
気候 涼しい乾季(5~8月)、暑い乾季(9~11月)、雨季(12~4月)に分けられ、最も寒い6月で最低気温5℃前後、最も暑い10月で最高気温33℃前後です。内陸のため朝晩の気温差が大きく、暑い乾季でも夜は冷え込むことがあります。
宗教 キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、伝統宗教
文化 世界三大瀑布の一つである「ヴィクトリアの滝」は、ザンビアの代表的な観光地です。世界第2位の規模を誇る「カフエ国立公園」を始め約20の国立公園を有する野生動物の宝庫としても有名です。
気をつけたい感染症 マラリア、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、アメーバ赤痢、A型肝炎、ビルハルツ住血吸虫症、麻疹、季節性インフルエンザ、ロタウイルス感染症、蠅蛆症、HIV/AIDS、狂犬病、アフリカ睡眠病
推奨する予防接種 破傷風 A型肝炎 B型肝炎麻疹風疹腸チフス髄膜炎狂犬病、コレラワクチン
HIV感染者やマラリア感染者が多いため、当地にて輸血を受けることは避けるべきです。輸血製剤は公的な血液銀行を通じて供給されており、HIV、B型肝炎、C型肝炎、梅毒の感染症スクリーニング検査は実施されていますが、先進国のようなPCR法を用いた精密な感染症検査は実施していません。

気をつけたい病気

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病名 説明
マラリア マラリア原虫をもった蚊(ハマダラカ属)に刺されることで感染する病気で、1週間から4週間ほどの潜伏期間をおいて発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出ます。ザンビアのマラリアはほとんどすべてが熱帯熱マラリアで発症早期に治療を開始しないと重症化し、しばしば死に至ります。脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、さまざまな合併症がみられます。ザンビアでは一年を通して熱帯熱マラリアの患者が発生していますが、特に雨季に多数発生しています。
経口感染症 河川や湖にはビルハルツ住血吸虫が生息しており、川や湖に手足を数分間浸すだけでも皮膚より侵入して感染し、皮膚炎や膀胱炎の症状が起こります。ビルハルツ住血吸虫症に対するワクチンはありませんが、治療薬としてプラジカンテルが有効です。
ビルハルツ住血吸虫症 河川や湖にはビルハルツ住血吸虫が生息しており、川や湖に手足を数分間浸すだけでも皮膚より侵入して感染し、皮膚炎や膀胱炎の症状が起こります。ビルハルツ住血吸虫症に対するワクチンはありませんが、治療薬としてプラジカンテルが有効です。
麻疹 小児に対する麻疹予防接種が十分でないため、散発的に流行しています。麻疹の感染力はインフルエンザの5倍以上と言われており、免疫を持たない場合は高率に感染します。小児はもちろんのこと、成人についても麻疹の罹患歴や接種歴が明らかでない場合は医療機関で麻疹抗体価を検査し、必要であれば予防接種を受けた上で渡航してください。
季節性インフルエンザやロタウイルス感染症 当地は南半球に位置しており、日本で冬に流行する季節性インフルエンザやロタウイルス感染症の流行時期は涼しい乾季(5~8月)となります。一般的には確定検査は行われず、正しく診断されず見逃されることがあることから予防接種も検討して下さい。季節性インフルエンザワクチンとしては南半球用ワクチンの接種が必要です。

ワクチンの費用

項目 金額(税込)
狂犬病ワクチン 19,800円/回
破傷風ワクチン 4,840円/回
日本脳炎ワクチン 8,250円/回
A型肝炎ワクチン  9,900円/回
B型肝炎ワクチン 4,950円/回
腸チフスワクチン 11,000円/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 10,780円/回
髄膜炎ワクチン 25,300円/回
4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)ワクチン 14,300円/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 9,900円/回
おたふくワクチン 6,600円/回
肺炎球菌ワクチン 9,350円/回
ポリオワクチン 7,700円/回
ガーダシル9(一回分) 38,500円
ガーダシル9(三回分) 110,000円
シルガード9(一回分) 44,000円
3種T-dap(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチン 13,600円/回
麻疹(はしか)抗体検査 4,070円
風しん抗体検査 4,070円
麻疹風疹抗体検査 4,840円
水痘抗体検査 4,070円
おたふく抗体検査 4,070円
B型肝炎抗原抗体検査 3,850円
 

ワクチンの接種時期と回数について

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ワクチン種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
狂犬病 (曝露前) ★1 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
MR 生ワクチン 初回 2回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
ムンプス 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
日本脳炎 (国産) 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目 (2回終了後1年後)
日本脳炎 (輸入) 不活化ワクチン 1回
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
  • ※上記は一例です。 患者様の渡航先に合わせてご案内します。
  • ※生ワクチンは基本、接種後4週間経つまでは他のワクチン接種ができないため、渡航まで時間がない場合は接種スケジュールに注意が必要です。
  • ★1 曝露後の狂犬病ワクチン接種は別スケジュールとなります。 詳しくはこちらをご参照ください。

渡航前ワクチンの流れ

渡航前ワクチンご予約から接種後の流れ

ご予約
  • ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
  • ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
ご来院・接種
●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
  • ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
  • ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
接種後
  • ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
  • ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
  • ・接種当日の激しい運動は避けてください。
  • ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
  • ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。

注意事項 ※必ず事前にご確認ください。

  • ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
  • ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。 ※インフルエンザワクチンについてはご予約をお受けしておりません。
  • ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
  • ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
  • ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
  • ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
  • ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。
  • ●黄熱病予防接種実施機関ではないため、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)については対応しておりません。

問診票について

予防接種時には問診票の記入が必要です。 事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。 (当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。 ) 未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。 保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。 医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。 ※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。 あらかじめご了承ください。