パキスタン(Pakistan)

パキスタン(Pakistan)

推奨するワクチン

狂犬病ワクチン
19,800円/回
破傷風ワクチン
4,840円/回
日本脳炎ワクチン
8,250円/回
A型肝炎ワクチン
9,900円/回
B型肝炎ワクチン
4,950円/回
腸チフスワクチン
11,000円/回
髄膜炎ワクチン
25,300円/回
4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)ワクチン
14,300円/回
水痘・帯状疱疹ワクチン
9,900円/回
おたふくワクチン
6,600円/回
ポリオワクチン
7,700円/回
ガーダシル9(一回分)
38,500円
シルガード9(一回分)
44,000円
3種T-dap(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチン
13,600円/回
 

ワクチンの接種時期と回数について

表は横にスクロールします

ワクチン種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
狂犬病 (曝露前) ★1 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
MR 生ワクチン 初回 2回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
日本脳炎 (国産) 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目 (2回終了後1年後)
日本脳炎 (輸入) 不活化ワクチン 1回
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
  • ※上記は一例です。 患者様の渡航先に合わせてご案内します。
  • ※※生ワクチンは基本、接種後4週間経つまでは他の生ワクチン接種ができないため、渡航まで時間がない場合は接種スケジュールに注意が必要です。(複数の生ワクチンの同時接種は可)
  • ★1 曝露後の狂犬病ワクチン接種は別スケジュールとなります。 詳しくはこちらをご参照ください。

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パキスタンへの渡航に備えたワクチン

地域概要

パキスタンは南・中央アジアと中等の交差する場所に位置するイスラム国家で、インド・中国・アフガニスタン・イランと国境を接しています。
インダス川が国内に流れており、流域にはかつてインダス文明が栄えた地域で、モヘンジョダロやハラッパーなどの都市遺跡があります。

医療情報

イスラマバード・ラワルピンディー・ラホールには公・私立の総合病院がいくつかあります。一般に公立病院での治療費は安価ですが、常に大勢の患者で混雑しており、また、予算不足で十分に医療設備が整っていなかったり、院内の医薬品が不足しがちであるなどを踏まえ、邦人の公立病院への受診はお勧め出来ません。私立病院は公立病院に比し衛生的で、比較的医療設備も整っており、英国や米国への留学経験を有する医師も多く、高水準の検査・治療を受けることが出来ます。
しかし、文化的・倫理的な観点の違いから、日本と同じ医療サービスを期待することは難しいのが現状です。殆どの私立病院では英語が通じます。日本語で受診できる医療機関はありません。

気候

気候は過酷で、4月から6月は40度を超える酷暑、7月から8月はモンスーンの季節(雨季)で高温多湿、12月から1月は冬にあたり日中は20度近くあり過ごしやすいのですが、夜は0度近くまで冷え込むという寒暖の激しい季節です。
ラワルピンディーやラホールも多少の差はありますが、基本的には同様の気候です。

宗教

イスラム教

文化

熱心なイスラム教国の為、民族衣装、食文化、習慣に大きな特徴があります。

気をつけたい感染症

消化器感染症、A型肝炎、腸チフス、ポリオ、デング熱、チクングニア熱、B型・C型肝炎、クリミア・コンゴ出血熱、マラリア、狂犬病、結核やその他の感染性疾患

推奨する予防接種

成人: A型肝炎 B型肝炎腸チフス破傷風ポリオ狂犬病日本脳炎麻疹風疹
小児:BCG、 B型肝炎三種混合ポリオ日本脳炎水痘・帯状疱疹 A型肝炎腸チフス狂犬病

入国に必要とされている予防接種はありませんが、以下の予防接種を赴任前に接種しておくことを推奨します。 ポリオの予防接種に関し、2014年5月のWHO緊急勧告に伴い、パキスタンに4週間以上滞在した人は、成人・小児に関わりなく、パキスタンからの出国時に過去1年以内かつ出国日から4週間以上前にワクチン接種を行った接種記録の提示が求められます。
パキスタンでは薬の輸送・保管が適切になされているかどうかチェック出来ないことや、 副作用が出た場合の処置や補償が期待出来ないため日本で出来る予防注射は日本で受けてくることをおすすめします。

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気をつけたい病気

消化器感染症

多くの消化器感染症が存在し、主なものでいうと細菌、ウイルス、寄生虫を原因とした感染性胃腸炎、アメーバ性及び細菌性赤痢、コレラ等々があります。重症例では脱水となり、急性腎不全に陥るケースも散見されます。

A型肝炎

食品、水などを通じて経口感染するウイルスが原因の病気です。2~4週の潜伏期間後、体が非常にだるくなり、食欲が低下し、黄疸(眼や皮膚が黄色くなる)と褐色の尿が見られるようになります。予防接種が推奨されます。

腸チフス

食品、水などを通じて口から感染する細菌感染症で、急激な高熱に始まり、腹痛、全身倦怠感、 下痢ではなくむしろ便秘を伴うことが多く、ときにピンク色の発疹や下血、意識障害を認めることがあります。ワクチン接種により、ある程度の感染予防効果が期待できますので、予防接種をおすすめします。

ポリオ

ポリオウイルスが経口感染する事で感染する病気で、特にパキスタンはポリオの発生国であり、 感染に注意が必要です。中・長期間パキスタンに滞在される予定のある方は、渡航の前に予防接種を推奨します。

デング熱、
チクングニア熱

ネッタイシマ蚊又はヒトスジシマ蚊により媒介されるウイルスにより起こる病気です。デング熱は、高熱・目の奥の痛み・筋肉痛・発疹などを生じ、時には出血傾向を伴い死に至る重症型になることもあり、ハイバル・パフトゥンハー州を中心に毎年9~10月頃に感染のピークが報告されています。
チクングニア熱はデング熱ほど重症化しないものの、関節痛がより特徴的な症状です。

B型・C型肝炎

血液や体液を介して伝染するウイルスにより起こる病気で、毎年約15万人が新たに感染していると推測されています。B型肝炎についてはワクチンで予防出来ますので、予防接種をお勧めします。

クリミア・コンゴ出血熱

ウイルスを保有したマダニに咬まれたり、ウイルスに感染した動物や人の血液や体液に接触することにより感染するウイルス感染症です。バロチスタン州を中心にパキスタンの全州で患者が報告されています。

マラリア

ハマダラ蚊(主に薄暮から朝方にかけて活動する蚊)により媒介される、マラリア原虫により起こされる病気です。主に8~9月に患者数が増加します。北部の高地を除きパキスタン全土で見られ、三日熱マラリア(約7割)と熱帯熱マラリア(約3割)が報告されています。熱帯熱マラリアは治療が遅れると死に至ることもあります。

狂犬病

狂犬病は発病してしまうと致死率がほぼ100%という恐ろしい病気です。パキスタンは全土が狂犬病の汚染地域で、野狂犬病の予防接種を受けている犬は非常に稀です。
イスラマバード市内に限れば感染リスクは低いといえますが、犬、特によだれを垂らしているような犬には絶対に近寄らないでください。また、地方に長期滞在される場合には、予防接種をお勧めします。

結核

パキスタンは世界保健機関(WHO)が指定する結核高負担国22カ国の一つで、2018年度には約56万人の新規結核患者が報告されています。使用人を介しての感染が起こることも否定できません。
他にもリューシュマニア、炭疽、スナノミ症など報告数は少ないものの種々の感染症に感染の危険がありますのでご注意ください。

渡航前ワクチンの流れ

渡航前ワクチンご予約から接種後の流れ

ご予約
  • ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
  • ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
ご来院・接種
●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
  • ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
  • ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
接種後
  • ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
  • ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
  • ・接種当日の激しい運動は避けてください。
  • ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
  • ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。

注意事項 ※必ず事前にご確認ください。

  • ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
  • ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。 ※インフルエンザワクチンについてはご予約をお受けしておりません。
  • ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
  • ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
  • ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
  • ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
  • ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。
  • ●黄熱病予防接種実施機関ではないため、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)については対応しておりません。

問診票について

予防接種時には問診票の記入が必要です。 事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。 (当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。 ) 未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。 保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。 医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。 ※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。 あらかじめご了承ください。