インドネシア(Indonesia)

 
インドネシア(Indonesia)

インドネシアへの渡航に備えた予防接種

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項目 説明
地域概要 インドネシアは、東西5、000キロを越える日本の約5倍の面積を有する広大な島国です。

また、総人口も約2億6千万人と世界第4位の人口の国です。

また、そのうち88.6パーセントがイスラム教を信仰しており、世界最多のイスラム教徒を有する国でもあります。

医療情報 ジャカルタ市内でも医療従事者数が不足しており、医療サービスのレベルは低いと言われています。

致死的疾患や高度の医療行為が必要な場合は、基本的にシンガポールなどへの緊急移送となることが大部分のようです。

また、国立病院が全国各地にありますが、老朽化や医療従事者不足などの問題を抱えているようです。

一方で、裕福層向けの私立病院は最新鋭の診断機器を有し、海外旅行傷害保険が適応可能な場合が多いようですが、受診に際して数千ドルの保証金が必要なこともあるようです。

気候 赤道直下のインドネシアは熱帯性気候に属し、4月~10月までの乾期と11月~3月までの雨期に分かれます。

とりわけ12月、1月には大量の雨が降ります。

気温は、ジャカルタ市で通年27℃~29℃前後であり高温になることは少ないですが、日差しが強いので紫外線対策は必要です。

ジャカルタなどの都市部では、大気汚染は極めて深刻な状況であり、大気汚染に起因する呼吸器系症状が出やすい状況にあります。

宗教 イスラム教87.21%、キリスト教9.87%(プロテスタント6.96%、カトリック2.91%)、ヒンズー教1.69%、仏教0.72%、儒教0.05%、その他0.50%
文化 人口のうち、88.6パーセントがイスラム教を信仰しており、世界最多のイスラム教徒を有する国でもありますが、一方で、憲法では信教の自由が保障されています。

そのため、キリスト教、ヒンズー教、仏教などを信仰する国民もいます。

また主な言語はインドネシア語ですが、地方によって文化が多様で地方ごとに異なった言語があるようです。

気をつけたい感染症 食中毒、アメーバ赤痢、細菌性赤痢、コレラ、腸チフス、A型肝炎、チクングニア熱、デング熱、日本脳炎、狂犬病、鳥インフルエンザ
推奨する予防接種 A型肝炎、B型肝炎、破傷風、麻しん、狂犬病、日本脳炎

気をつけたい病気

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病名 説明
腸管感染症 サルモネラ(チフス・パラチフスを含む)や赤痢などの細菌性腸管感染症、ロタウイルスやノロウイルスなどのウイルス感染、回虫やギョウ虫などの寄生虫疾患およびアメーバ赤痢やジアルジア症などがあげられます。
コレラ コレラ菌に汚染された水・氷・食品などを経口摂取することによって起こる下痢を主症状とする病気です。

生水の飲水や生ものの摂取を避けるなど、衛生に対する意識を高め予防対策を行うことが大切です。
腸チフス 保菌者などが取り扱った汚染された飲食物から感染する細菌感染症です。

症状としては、高熱・頭痛・下痢・便秘などで、初期症状はマラリアと類似しています。チフスに対する経口及び注射による予防接種が利用可能です。
A型肝炎 海産物などの生もの摂取で感染するウイルスが原因の経口感染症です。典型的な症状は、倦怠感・食欲不振・黄疸などです。渡航前に、A型肝炎ワクチン摂取を推奨します。
チクングニア熱 蚊に刺されることで広がるウイルス性疾患で、発熱・関節炎・発疹がみられます。

ワクチンや予防薬はないため、虫除け対策が一番の予防法であり、肌が露出する服装で野外を行動することは避けましょう。
デング熱 典型的な症状は、発熱・発疹・頭痛・関節痛です。日中屋外で吸血行動をする蚊が媒介するウイルス性疾患であり、重症化する場合があるため、注意が必要です。

ヒトからヒトへの直接的な感染はありませんが、発熱などの症状がある場合は、医療機関を受診ください。
日本脳炎 日本脳炎ウイルスに感染したブタの血を吸った蚊に刺されて感染します。

致死率の高い脳炎で、生存者にも精神障害などの後遺症が残る可能性があります。潜伏期間は1週間程度。多くが突然発熱し、2-3日で頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害へと進行しますが、全身の倦怠感や頭痛から症状が始まる人もいます。

現在、ウイルスを抑制する薬はなく、症状にあわせて必要な治療を行います。
狂犬病 狂犬病ウイルスが傷口から侵入することで感染します。発熱・頭痛・倦怠感・筋肉痛・疲労感といった風邪のような症状で始まります。

不安状態・錯乱・攻撃状態・水を怖がるなど脳炎症状を呈し、最終的には昏睡から呼吸停止で死亡します。狂犬病ワクチン予防接種が有効とされているので、渡航前の予防接種を推奨します。

各院の診療時間・アクセスは
下記よりご確認ください。