イエメン(Yemen)

 
イエメン(Yemen)

イエメンへの渡航に備えた予防接種

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項目 説明
地域概要 中東のアラビア半島の南西端に位置し、面積は日本の約1.5倍です。首都はサヌアです。
全国的に高地であり、気圧が日本の気圧と比べて3/4程度しかないため高山病に注意が必要です。
医療情報 政情が非常に不安定な国なので、日本のような水準の医療が受けられるとは考えない方が良いです。反政府組織やテロリストの力が大きいため、国内を移動するのも許可証が必須であり、自由に医療機関を受診することができません。
医療従事者の国外流出が目立ち、物資や設備も不足しているので、病状次第では国外の治療先を探すことをおすすめします。
気候 国土の大部分が標高の高い地域なので、夏場でも気温はそれほど高くなりません。 首都のサヌアも標高2300メートルの高地なので、季節にかかわらず過ごしやすいでしょう。 ただし、春と夏の雨季以外ほとんど降雨がないため、年間を通してとても乾燥しており、土埃がひどいので目や呼吸器に注意してください。
宗教 イスラム教
文化 イエメンは古くよりイスラム教に影響を受けてきました。アラビア半島の南西の先端にあり、アフリカとも近いことから付近の国家とは異なる独自の文化が育まれています。
また、世界文化遺産にも登録されている旧市街には古いアラブの伝統がのこっており、アラブの人たちにとって心のふるさとだと言われています。
気をつけたい感染症 赤痢、破傷風、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、ポリオ、腸チフス、麻しん、風しん
推奨する予防接種 A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、腸チフス、ポリオ
入国する際に予防接種の義務はありませんが、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、腸チフスなどの感染症の予防接種を受けておくことをおすすめします。 子どもの場合は、ポリオなど必要な予防接種を日本で受けておきましょう。
また、黄熱の流行地帯からイエメンに入国する際は、大人も子どもも黄熱の国際予防接種証明書(イエローカード)が求められます。

気をつけたい病気

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病名 説明
A型肝炎 A型肝炎は加熱処理されていない食べ物や飲み物から感染する病気です。
A型肝炎ワクチンは日本では定期予防接種として実施されていませんが、特に途上国に1ヶ月以上滞在する人や70歳以下の人に対して、事前のワクチン接種が厚労省によって推奨されています。
B型肝炎 B型肝炎は体液や血液を介して感染します。母体から新生児への感染と、性行為による感染の2つが主な原因となっています。情勢が不安定なイエメンに渡航する際は、事前のワクチン接種が厚労省によって推奨されています。
破傷風 破傷風菌は世界中の土壌の至る所に存在し、日本でも毎年患者が発生しています。破傷風は傷口から感染するので冒険旅行などで怪我をする可能性の高い人に対して、事前のワクチンを接種が厚労省によって推奨されています。
また、日本でも感染するおそれがあるため、渡航前にかぎらず接種を検討してください。
狂犬病 首都サヌアを含めイエメンの野生動物は、狂犬病に罹患している可能性が高いです。犬に限らず野生動物に接触しないことを心がけてください。動物研究者など接触するおそれがある人、特に近くに医療機関がない地域へいく人に対して、事前のワクチン接種が厚労省によって推奨されています。
腸チフス 腸チフスは多くの発展途上国で多く見られる感染症です。チフス菌に感染した人の便や尿で汚染された水、氷、食べ物を国にすることで感染が広がります。生水は避け、食事も火が通っていることを確認してください。
長期間滞在する場合はワクチン接種を検討してください。
ポリオ ポリオは、ポリオウィルスが人の口から入り、腸で増殖することによって感染します。主に5歳未満の子供がかかるため、子供の場合はワクチン接種が推奨されています。