
ウズベキスタン(Uzbekistan)
国ウズベキスタン(Uzbekistan)

ウズベキスタンへの渡航に備えた予防接種
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項目 | 説明 |
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地域概要 | 中央アジアの共和制国家です。首都はタシケントで面積は447,400 km²です。人口は2022年時点で3,440万人です。 ウズベク系の民族が大多数を占めており、国家語はウズベク語です。また、ロシア語も広く使用されています。 |
医療情報 | 医療資源全般が常に不足しています。提供される医療の質は先進国と比較してもかなり低く、SOSインターナショナルのトラベルリスクマップ2020でも医療リスク評価の「高い」地域とされています。安心して手術・出産などが行える入院可能な医療施設はありません。また、救急システムも遅れているので、救急車を呼んでも現地に到着するまでにタシケント市内でも1時間以上かかることがあります。市内の薬局では医薬品の購入は可能ですが、西欧の医薬品の入手は難しく、インド、ロシア、中国で製造された医薬品がほとんどです。医師の処方箋なしで抗生物質を購入できることから多剤耐性結核などの耐性菌発生が問題となっています。また、偽薬の横行も指摘されています。 |
気候 | 大陸性気候のため1日の寒暖の気温差が激しく、夏は40℃前後の気温となり冬はマイナス10℃程度となることがあります。 |
宗教 | イスラム教 |
文化 | 様々な民族の文化が混在している多様な文化です。音楽、舞踊、絵画、応用芸術、言語、料理、衣服等にもそれぞれの民族の性質が反映されています。 |
気をつけたい感染症 | 感染性胃腸炎、A型肝炎、B型肝炎、エキノコックス症、リーシュマニア症、結核、クリミア・コンゴ出血熱、ブルセラ症、狂犬病 |
推奨する予防接種 | A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、腸チフス、ポリオ |
気をつけたい病気
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病名 | 説明 |
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感染性胃腸炎 | 細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。感染経路は、病原体が付着した手で口に触れることによる接触感染と汚染された食品を食べることによる経口感染があります。 ノロウイルスによる胃腸炎の主症状は、吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛であり、小児ではおう吐、成人では下痢が多くみられる。ロタウイルスによる胃腸炎では、おう吐、下痢、発熱がみられますが、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。 |
A型肝炎 | A型肝炎ウイルスによる感染症です。感染経路は、汚染された食物などを摂取することによっておこる感染、ウイルスが付着した手で口に触れることによる経口感染があります。また、性的接触による感染もあります。 発熱、全身倦怠感などの症状に続いて、食欲不振・嘔吐などの消化器症状、さらに数日後には肝機能低下による黄疸を呈します。 |
B型肝炎 | B型肝炎ウイルスに感染することによる肝臓の病気です。主に感染者の血液や体液によって感染します。感染経路としては母から子への垂直感染と不衛生な医療器具の使用・性行為・入れ墨・ピアスなどによる水平感染が挙げられます。症状が現れないこともありますが、体のだるさや食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状が現れます。 |
エキノコックス症 | エキノコックス属条虫の幼虫に寄生されることによってかかる病気です。肝臓に寄生した包虫によって肝硬変が進んでいき、肝臓の肥大に伴って上腹部の膨満・不快感などの不定症状が現れます。その後、肝機能障害、腹部の膨満が進み、発熱、黄疸等の症状が出ます。脳に寄生した場合は、意識障害やけいれん発作などの症状が出ます。 |
リーシュマニア症 | リーシュマニア原虫に感染したメスのサシチョウバエに吸血されることによって感染する病気です。刺された箇所が小さく盛り上がり、徐々に傷が大きくなって潰瘍になります。通常、痛みはありませんが、細菌感染を起こすと痛みを伴います。治療しなくても治りますが、数ヶ月から数年傷跡が残ります。 |
結核 | 結核菌による感染症です。結核を発病し、排菌している人が咳やくしゃみをした際に結核菌を含んだ飛沫が周囲に飛び散り、周囲の水分が蒸発した状態で空気中に漂い、それらを吸い込むことによって空気感染します。 咳・痰・微熱などの症状が現れ、時に血痰、食欲低下、体重減少などの症状もみられるようになります。 |
クリミア・コンゴ出血熱 | クリミア・コンゴ出血熱ウイルスによる感染症です。突発的に発症し、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛を起こします。重症化すると点状出血から大紫斑などの多様な出血が見られます。また、肝腎不全や消化管出血をおして死亡することもあります。 |
ブルセラ症 | ブルセラ属菌の細菌による感染症です。感染動物の尿、糞、乳汁、胎盤や羊水などに病原体が含まれており、未殺菌の乳製品や十分に加熱されていない肉の摂取、汚染されたほこりを吸いこむことによって感染します。 主な症状は、倦怠感、発熱、発汗、腰や背中の痛み、関節痛、悪寒などです。自然治癒する場合もありますが、治療しない場合は2~3週間から数カ月間、発熱が間欠的に続きます。なお、重症の場合は、心内膜炎を起こして死亡することがあります。 |
狂犬病 | 狂犬病ウイルスを病原体とする感染症です。一般的には、感染した動物に噛まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが侵入することで感染します。発熱・頭痛・全身倦怠や嘔吐などの症状が起こります。次に、筋肉の緊張・幻覚・痙攣・ものを飲み込みづらいといった症状が起こり、次第に液体を飲み込もうとすると筋肉が痙攣するため水を恐れるようになります。やがて昏睡状態になり、呼吸が麻痺して死亡します。 狂犬病は一度発症してしまうと効果的な治療はないため、ほぼ100%の人が死亡します。 |
各院の診療時間・アクセスは
下記よりご確認ください。