
セルビア(Serbia)
国セルビア(Serbia)

セルビアへの渡航に備えた予防接種
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項目 | 説明 |
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地域概要 | セルビアはバルカン半島の中央部にある、8カ国に囲まれた内陸国です。北部はハンガリーに隣接しており、ハンガリー盆地の一角を占める肥沃な平野が広がり、首都ベオグラードをドナウ川が流れます。南部は高地と山地で、変化多い豊かな自然と中世の街並みが残されています。 農業は、小麦やとうもろこし、ぶどう、国の西部ではラズベリーが栽培されます。 |
医療情報 | 国公立の総合病院、専門病院、診療所などの医療機関が存在しますが、建物、設備などは老朽化しているため、常に混み合っています。しかし、近年は最新の医療機関を有する私立病院が出現しています。 24時間対応の救急病院もありますが、患者が多くトリアージ順に診ているために軽症と判断されると長時間待たされることもあります。> |
気候 | 気候は湿潤大陸性気候に属し、北海道内陸部とよく似た気候で、寒暖の差が大きいです。夏には最高気温が40度近くになる日もある一方、冬は最低気温が氷点下10度以下となることもあります。 |
宗教 | セルビア正教、カトリック |
文化 | セルビアはバルカン半島の中心部に位置しているため、様々な文明が出会う地でセルビア文化は生まれました。生活様式、宗教、美術、建築、音楽、祭りなどにみられるような独自性を育んできました。 豊かな自然や古代の遺跡、中世の修道院など、見どころが多くあります。 |
気をつけたい感染症 | 西ナイル熱、ダニ脳炎、ライム病、狂犬病、疥癬、Q熱、リューシュマニア症、チフス、クリミア・コンゴ出血熱 |
推奨する予防接種 | 成人:A型肝炎、B型肝炎、破傷風の予防接種
小児:日本の定期接種の他にA型肝炎 |
気をつけたい病気
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病名 | 説明 |
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西ナイル熱 | 蚊に刺されることによって発症するウイルス性感染症で、ベオグラードを含めてドナウ川流域地域では注意が必要です。過去には、2018年には約350名の患者が発生し、30数名ほどが亡くなっています。 |
ダニ脳炎 | ヨーロッパの森林地帯ではダニ脳炎の危険もあります。ダニに噛まれるのを避けるため、腕、脚を露出した格好は避け、肌の露出は避けましょう。 ダニ脳炎ワクチンの接種をおすすめします。 |
ライム病 | ライム病はライム病ボレリアという病原体を保有するマダニより媒介される感染症です。数日~2週間後の潜伏期間の後に刺された部分に遊走性紅斑という赤い皮疹が出現し、次第に周辺に拡大し、5~20cmほどの大きさになります。倦怠感や、発熱、筋肉痛、関節痛などを伴うこともあります。キーウ在住の外国人からも発生があり、診断・治療が遅れると後遺症が残る危険な感染症です。 |
狂犬病 | 狂犬病はすべての人を含む哺乳類に感染し、人も動物も死亡率はほぼ100%と言われておりますが、ワクチンを連続して接種することにより発症を防ぐことが可能です。 |
Q熱 | 重要な人獣共通感染症の一つで汚染された環境中の粉塵やエアロゾールを吸入し感染します。病態は大まかに急性と慢性に分けられ、急性型は2~3週間の潜伏期間の後、発熱、筋肉痛、頭痛、全身倦怠感、呼吸器症状などのインフルエンザと同様の症状が出ますが、主症状は肺炎、肝炎、あるいはその他の症状や臨床像は様々です。 |
疥癬 | 疥癬はヒゼンダニが皮膚の最外層である角質層に寄生し、人から人へ感染する疾患です。 通常疥癬の症状は、皮膚に赤いブツブツ(丘疹・結節)や疥癬トンネルができ、角化型疥癬は垢が増えたような状態(角質増殖)になります。 |
リューシュマニア症 | リーシュマニア症は、サシチョウバエにより媒介される寄生虫疾患で、皮膚リーシュマニア症、内臓リーシュマニア症、粘膜皮膚リーシュマニア症の3つの病型があります。潜伏期間はそれぞれ違っていて、皮膚リーシュマニア症は、数週間から数ヶ月、粘膜皮膚リーシュマニア症は、数ヶ月から数年、内臓リーシュマニア症は、数週間から数ヶ月で突然発症することがあります。 症状もそれぞれ違っていて、皮膚リーシュマニア症は刺された皮膚に小さな丘疹ができ、徐々に傷が大きくなっていき潰瘍になり、粘膜皮膚リーシュマニア症は最初に鼻の症状(例えば鼻閉まりや鼻血)が現れ、進行すると鼻や口の潰瘍が自壊します。内臓リーシュマニア症は発熱、体重減少、肝脾腫(特に脾腫)、汎血球減少(貧血、白血球減少症、血小板減少症)が主な症状で、重症の場合治療しないと死に至ることがあります。 |
チフス | 細菌の一種であるサルモネラ属のチフス菌、またはパラチフスA菌によって引き起こされる感染症のことで、チフス菌の感染で起こるものを「腸チフス」、パラチフスA菌の感染で起こるものを「パラチフス」と呼びます。 1週間~2週間の潜伏期間の後発熱を伴って発症し、徐脈、バラ疹、脾腫、下痢などの症状を呈し、腸出血、腸穿孔を起こすこともあります。重症例では意識障害や難聴が起きる可能性もあります。 |
クリミア・コンゴ出血熱ウイルス | 出血熱を特徴とする感染症です。ヒトが感染することは非常にまれですが、ヒトはウイルスを有するマダニに咬まれたり、ヒツジなどの家畜を解体する作業中に血液に触れたりした場合に感染します。 また、患者体液との直接的接触でも感染することがあります。 |
各院の診療時間・アクセスは
下記よりご確認ください。