ルーマニア(Romania)

 
ルーマニア(Romania)

ルーマニアへの渡航に備えた予防接種

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項目 説明
地域概要 ルーマニアは、東ヨーロッパ、バルカン半島東部に位置する共和制国家です。 首都はブカレストで、 南西にセルビア、北西にはハンガリー、北がウクライナ、北東をモルドバ、南にブルガリアと国境を接し、東は黒海に面しています。
医療情報 国公立病院は老朽化が進んでいるため、邦人が受診・入院する際には著しいストレスを感じる可能性があります。国公立病院では、医師はある程度英語を話しますが、看護師や受付の中にはルーマニア語しか話せない人もいます。近年ブカレストや一部の地方都市では新しい私立医療機関が増えており、規模の大きいところは24時間体制で救急の対応を行っています。これらの病院では、一般的な疾患に関しては西欧先進国に近い水準の診療が行われており、多くの部署で英語が通じます。

国公立・私立病院ともに、大きな手術や専門的治療ができる施設は限られるため、重篤な病気やけがの治療が必要な際は、周辺の医療先進国か日本への移送が望ましいです。移送には高額な費用が必要となるため、渡航前に緊急移送特約付き海外旅行傷害保険への加入を推奨します。在留邦人の方で当国の公的医療保険に加入している場合、国公立病院では無料で診療を受けられることが建前であり、公的医療保険加入者が定められた家庭医を受診する際には、私立クリニックでも一定額の治療費が公費でまかなわれます。しかし、昨今の当国の医療財政は非常に厳しく、場合によっては正規の料金以外の支払いを請求される可能性もあります。
気候 首都ブカレストは北海道の北端とほぼ同緯度に位置しております。年間の寒暖差が大きく、冬の平均気温は-1℃です。時には-20℃近くまで低下することもあります。一方、夏の平均気温は24℃で、時には40℃に達する日もあります。
宗教 ルーマニア正教、カトリック
文化 ルーマニアの文化は、その国土や独特な歴史的発展のもとで育まれてきました。ルーマニア人や関連する民族(アルーマニア人、メグレノ=ルーマニア人、イストロ=ルーマニア人)は、ローマ化により混血したローマ人入植者と地域固有の民族との子孫であると考えられております。
気をつけたい感染症 犬咬(こう)傷・狂犬病、麻しん(はしか)、ダニ媒介性脳炎、ライム病、ライム病、花粉症
推奨する予防接種 A型肝炎・B型肝炎・破傷風
成人・小児とも、本邦からの入国に際して必要な予防接種はありませんが、成人の方にはA型肝炎・B型肝炎・破傷風のワクチン接種を推奨しております。

気をつけたい病気

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病名 説明
A型肝炎 汚染された食品や水などを介した経口的な感染が主な感染経路です。4週間ほどの潜伏期間の後に発熱、全身、倦怠感、食欲不振で、黄疸、肝腫大などの肝症状が出てきます。
破傷風 破傷風の菌は世界中の土壌の至るところに存在し、怪我をすると傷口から侵入し感染します。感染すると潜伏期間の後に口が開きにくい、首筋が張る、体が痛い等の症状が出て、体のしびれが痛みが体中に広がり、痙攣を起こしたり呼吸困難になって死に至る可能性があります。
怪我を完全に避けることは難しいため、事前の予防接種による予防が有効です。
B型肝炎 性行為や適切に消毒されていない医療機器の使用等が原因で血液や体液を介して感染する感染症です。感染した場合、潜伏期間の後に倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸が起こります。B型肝炎ワクチンを接種することをおすすめします。