パナマ(Panama)

 
パナマ(Panama)

パナマへの渡航に備えたワクチン

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項目 説明
地域概要 パナマは北米と南米の両大陸を結ぶ接点にあり、東西に長く、北は大西洋、南は太平洋に挟まれた地峡国です。
大部分が山岳地帯で、中央部にはパナマ運河があります。
医療情報 人口がパナマ市に集中しているため、パナマ市とそれ以外の地域との経済格差や医療・衛生格差が極めて大きくなっています。設備の整った私立病院の治療には高額の費用がかかります。パナマ市では高水準の医療が受けられる反面、地方では医療施設が乏しい状況です。国民が加入できる公的な健康保険制度があります。
気候 全土が熱帯に区分され、5月から10月が雨期となります。パナマ市は年間を通して気温・湿度が高くなっています。
宗教 カトリック
文化 人口は少ないのですが、パナマ運河やパナマ鉄道の建設に伴い、世界中の人々がパナマに集まったという歴史もあり、多様な人種と文化に根づいた多民族、多文化社会となっています。
気をつけたい感染症 デング熱、ジカ、チクングニア熱、マラリア、感染性胃腸炎、肝炎、黄熱、
シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、HIV/AIDS, 結核、狂犬病
推奨する予防接種 A型肝炎、腸チフス、破傷風、黄熱の予防接種
渡航者は、 A型肝炎腸チフス破傷風の予防接種を検討してください。 WHOにより黄熱に感染する危険のある国と指定されており、パナマ運河よりも東側の大陸地域に渡航する生後9か月以上の渡航者に、黄熱の予防接種が推奨されています。
しかし、渡航が運河の西側地域、パナマ市、運河地域、バルボア諸島、パール、サンブラス諸島の地域に限られる場合は、予防接種は推奨されていません。

気をつけたい病気

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病名 説明
デング熱 デングウイルスを保有する蚊に刺されることにより感染します。 主な症状は1週間前後の潜伏期の後、発熱、関節痛、頭痛、発疹などの症状が出現します。
ジカ熱、チクングニア熱 蚊を媒介とするウイルス感染症で、発熱、発疹、関節痛などの症状が出現します。
チクングニア熱は特に関節痛が強いとされています。
マラリア クナヤラ自治区、パナマ県東側、ダリエン県、ノベ・ブグレ自治区を中心に、パナマ東部、西部に流行地域があります。パナマ市、運河地域、西パナマ県での感染リスクはほぼないとされています。
感染性胃腸炎、肝炎 数日で回復する急性下痢症の他、発熱を伴う下痢や慢性的な下痢症にかかるリスクがあります。原因はウイルスの他、病原性の細菌、原虫、寄生虫と多様です。渡航前にA型肝炎、腸チフスのワクチン接種をご検討ください。
黄熱 WHOにより黄熱に感染する危険のある国と指定され、パナマ運河よりも東側の大陸地域への渡航には、黄熱の予防接種が推奨されています。
シャーガス病 中南米地域の主に農村部に蔓延する感染症です。
土塀やヤシ葺きの家屋等に潜むサシガメという昆虫に夜間刺されることや、母子感染、輸血により感染することもあります。昆虫に刺されない注意が必要です。
HIV/AIDS, 結核 HIV/AIDSの新規感染者数は年間約1300人で、若年、男性の比率が多くなっています。結核は日本と比較すると約4倍の罹患率が報告されています。2週間以上続く咳、微熱、寝汗、血痰などがある場合は、医療機関を受診ください。
狂犬病 コウモリや犬等のほ乳動物に咬まれることによって感染します。発症すれば致死率100%です。受傷したら傷を石けんと水でよく洗い、直ちに最寄りの医療機関に相談してください。狂犬病ワクチンでリスクを下げることができます。

ワクチンの費用

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項目 金額(税込)
狂犬病ワクチン 19,800円/回
破傷風ワクチン 4,840円/回
日本脳炎ワクチン 8,250円/回
A型肝炎ワクチン  9,900円/回
B型肝炎ワクチン 4,950円/回
腸チフスワクチン 11,000円/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 10,780円/回
髄膜炎ワクチン 25,300円/回
4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)ワクチン 14,300円/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 9,900円/回
おたふくワクチン 6,600円/回
肺炎球菌ワクチン 9,350円/回
ポリオワクチン 7,700円/回
ガーダシル9(一回分) 38,500円
ガーダシル9(三回分) 110,000円
シルガード9(一回分) 44,000円
3種T-dap(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチン 13,600円/回
麻疹(はしか)抗体検査 4,070円
風しん抗体検査 4,070円
麻疹風疹抗体検査 4,840円
水痘抗体検査 4,070円
おたふく抗体検査 4,070円
B型肝炎抗原抗体検査 3,850円
 

ワクチンの接種時期と回数について

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ワクチン種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
狂犬病 (曝露前) ★1 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
MR 生ワクチン 初回 2回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
ムンプス 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
日本脳炎 (国産) 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目 (2回終了後1年後)
日本脳炎 (輸入) 不活化ワクチン 1回
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
  • ※上記は一例です。 患者様の渡航先に合わせてご案内します。
  • ※生ワクチンは基本、接種後4週間経つまでは他のワクチン接種ができないため、渡航まで時間がない場合は接種スケジュールに注意が必要です。
  • ★1 曝露後の狂犬病ワクチン接種は別スケジュールとなります。 詳しくはこちらをご参照ください。

渡航前ワクチンの流れ

渡航前ワクチンご予約から接種後の流れ

ご予約
  • ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
  • ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
ご来院・接種
●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
  • ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
  • ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
接種後
  • ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
  • ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
  • ・接種当日の激しい運動は避けてください。
  • ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
  • ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。

注意事項 ※必ず事前にご確認ください。

  • ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
  • ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。 ※インフルエンザワクチンについてはご予約をお受けしておりません。
  • ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
  • ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
  • ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
  • ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
  • ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。
  • ●黄熱病予防接種実施機関ではないため、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)については対応しておりません。

問診票について

予防接種時には問診票の記入が必要です。 事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。 (当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。 ) 未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。 保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。 医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。 ※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。 あらかじめご了承ください。