
ミャンマー(Myanmar)
国ミャンマー(Myanmar)

ミャンマーへの渡航に備えた予防接種
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項目 | 説明 |
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地域概要 | ミャンマーは多民族国家ですので、多数派民族であるビルマ族の食文化を中心に様々な食に触れることが可能です。 国民の約9割が敬けんな仏教徒で、女性を含めた多くの国民が「徳」を積むために一時的な出家をすることでも知られています。主要産業は農業ですが、機械化が進んでおらず現在も牛や水牛などを使っての農作業が行われています。 |
医療情報 | 医療水準は、医療設備、衛生、医療スタッフの技術面とも良いとは言えず、緊急時に高度な処置を受けることは期待できません。専門的な判断が必要な場合や手術または長期の療養が必要な場合はバンコクまたは日本での治療が必要です。
なお、ミャンマーのヤンゴン市内には日本人が利用しているクリニックや病院が複数あり、これらの医療機関ではたいてい英語が通じるようです。一般的な風邪、胃腸炎などの軽症なものはこれらのクリニックで治療可能です。 |
気候 | 国土が南北に長いため、地域によって異なります。北部は温帯で、中部から南部にかけては熱帯で高温多湿です。 およそ暑期(2月下旬~5月中旬)、雨期(5月下旬~10月中旬)、乾期(10月下旬~2月上旬)に分けられます。 |
宗教 | 仏教・イスラム教・キリスト教など |
文化 | ミャンマーは仏教深い教えが根付いた文化のもと生活している人がほとんどです。また、ミャンマーでは朝晩お祈りをする習慣があります。 またアジア屈指の農業大国でもあり、コーヒーやワインなど様々な農産物がみられます。男女でデザインの違う伝統衣装の「ロンジー」が印象的です。 |
気をつけたい感染症 | 感染性胃腸炎(サルモネラ、腸チフス、腸炎ビブリオ、大腸菌、カンピロバクター感染症、細菌性赤痢、コレラ、アメーバ赤痢など)、デング熱、チクングニア熱、マラリア、日本脳炎、狂犬病 |
推奨する予防接種 | A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、日本脳炎 |
外国人の利用が多い私立病院のうちのごく一部を除いて、ほとんどの病院では、入院する際に、看護人や食事は患者側が自分で用意しなければなりません。当地での外科手術は可能な限り避けるべきです。
気をつけたい病気
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病名 | 説明 |
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経口感染症 | 当地では、細菌性下痢症に容易に感染します。毒性の強い細菌に感染しない限りは、脱水症状にならないように適宜水分を補給し、菌を出してしまえば改善しますので、必要以上に神経質になる必要はありません。細菌性の下痢では、下痢止めを使いすぎると、かえって腸内で毒性の強い菌が増え、症状を悪化させることがありますので、注意が必要です。なお、衰弱が著しい場合や、何日も下痢や発熱が続く場合などは、医師に相談してください。 多くは、病原性大腸菌、サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、コレラ菌、赤痢菌、ノロウイルス、アメーバ赤痢などが原因となります。そのほか、汚染されたプールなどでの水泳、アイスクリーム、露天で売られている生ジュースなどにも注意が必要です。このほか旅行での疲労、暴飲暴食、慣れない食べ物(ミャンマー料理は基本的に使い回しの油を多く使用)が原因で起こる下痢などもあります。 |
虫刺症 (ダニ、ノミ、南京虫、 アリ等による虫刺咬症) |
これらに刺されるとかなり痒みが強く、人によっては局所が腫れ上がることが有ります。高温多湿の気候はダニなどが生息しやすい環境です。バスや鉄道、飲食店の椅子などに潜んでいることも多々あります。 防虫対策に十分気をつけてください。 |
各種寄生虫症 | 経口感染するもの以外にも、経皮的に感染するもの(地方で裸足で作業する農民に多い)なども広くアジア諸国に存在しますので、不用意に川や池、貯水池に入ったり、裸足で歩いたりしないように気を付けてください。 経口感染(多くは回虫)の場合は、薬局で虫下しを購入することが出来ます。現地の人は、診断的治療あるいは予防的に、かつての日本のように定期的に内服している人もいます。 |
デング熱 チクングニア熱 |
雨季の5月から10月頃にヤンゴン市内でも流行します。毎年邦人の感染例も少なくありません。昼間に活動するネッタイシマカに刺されないように配慮することが必要です。虫除け、蚊取り線香などを使用し、身を守ってください。 デング熱は、発熱・頭痛・筋肉痛・皮膚の発疹といった症状がみられますが、一部は重症化し、血小板数の低下、時にデング出血熱に移行して死亡する人もいます。 チクングニア熱は発熱と関節痛が必発し、筋肉痛、リンパ節腫脹などがみられることもあります。デング熱・チクングニア熱にはワクチンや直接有効な治療薬は存在せず、安静と対症療法を行うことになります。アジア各国でジカ熱の発生もみられておりますが、デングウイルスとジカウイルスは同じ蚊が媒介しますので、ミャンマーに持ち込まれた場合に流行する可能性があり、防蚊対策は重要です。 |
マラリア・日本脳炎等 | ヤンゴンやマンダレーなどの都市部で感染することはほとんど無いと言えます。地方へ行かれる方は蚊に刺されない様注意しましょう。マラリアはタイプによっては死亡することも少なくない疾患です。マラリア流行地域に滞在後、悪寒・高熱・震え・熱発作などがみられた場合、マラリアの可能性も含めて医師に判断を仰いでください。日本脳炎は発症した場合その20~40%が死に至ります。 流行地域を訪れる場合は予防接種をお勧めします。 |
有毒動物咬刺傷 | 庭などの物陰は注意する必要があります。 毒蛇やムカデなどの有毒動物が生息していますので、万が一受傷した場合には、速やかに病院を受診してください。 |
交通事故 | ヤンゴンでは運転マナーが荒く、また、道路のところどころに穴があいていたりもするので、常に注意が必要です。交通事故の証明書類は、政府系の病院で発行してもらう必要があります。 |
性・血液感染症 | エイズ、B型・C型肝炎などがあります。行動には十分注意してください。 | 熱中症 | 暑季の3~4月はかなり高温になります。日中、できるだけ炎天下での行動は避け、こまめに水分を補給することが大切です。汗をかくと体内の塩分も失われます。スポーツドリンクも当地で購入できますので、有効に利用してください。 |
インフルエンザ | 当地では季節性インフルエンザは雨季に流行し、例年概ね7~8月頃に流行のピークがあります。したがって、予防接種(南半球対応用)は5~6月初旬頃までに終えておく事をお勧めします。加えて、乾季の10月~2月にも発生がみられますのでご注意ください。 以前は、南半球対応用ワクチンしか購入できませんでしたが、近年は北半球対応用ワクチンの接種も可能となってきました。例年11月頃に流通が開始し、病院で接種を受けることが可能です。 |
狂犬病 | 野生動物は、狂犬病に罹患している可能性があるため、犬に限らず野生動物に噛まれた場合には、咬傷部位を流水・石けんで15分洗浄後、当日中(24時間以内)に医療機関を受診して、ワクチン接種など適切な処置を受けてください。狂犬病は発症するとほぼ100%死亡する疾患です。 |
結核 | ミャンマー結核患者が非常に多いため注意が必要です。ミャンマーは、WHOの指定する結核高まん延国の1つです。 |
主な出典・引用元
各院の診療時間・アクセスは
下記よりご確認ください。