ラオス渡航前ワクチン・予防接種

ラオス(Laos)

推奨するワクチン

狂犬病ワクチン
19,800円/回
破傷風ワクチン
4,840円/回
日本脳炎ワクチン
8,250円/回
A型肝炎ワクチン
9,900円/回
B型肝炎ワクチン
4,950円/回
腸チフスワクチン
11,000円/回
髄膜炎ワクチン
25,300円/回
4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)ワクチン
14,300円/回
水痘・帯状疱疹ワクチン
9,900円/回
おたふくワクチン
6,600円/回
ポリオワクチン
7,700円/回
ガーダシル9(一回分)
38,500円
シルガード9(一回分)
44,000円
3種T-dap(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチン
13,600円/回
 

ワクチンの接種時期と回数について

表は横にスクロールします

ワクチン種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
狂犬病 (曝露前) ★1 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
MR 生ワクチン 初回 2回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
日本脳炎 (国産) 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目 (2回終了後1年後)
日本脳炎 (輸入) 不活化ワクチン 1回
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
  • ※上記は一例です。 患者様の渡航先に合わせてご案内します。
  • ※生ワクチンは基本、接種後4週間経つまでは他の生ワクチン接種ができないため、渡航まで時間がない場合は接種スケジュールに注意が必要です。(複数の生ワクチンの同時接種は可)
  • ★1 曝露後の狂犬病ワクチン接種は別スケジュールとなります。 詳しくはこちらをご参照ください。

予約でスムーズ!
待ち時間が少なく接種可能!

24時間ご予約可能!
ワクチン予約フォームはこちら

フォーム送信後、当院担当よりメールでご連絡を差し上げます。

ラオスへの渡航に備えたワクチン

地域概要

ラオスはインドシナ半島に位置するメコン地域諸国のひとつであり、ASEAN唯一の内陸国です。 面積は、日本の本州と同じくらいの約24万平方キロメートル。 国土のほとんどが山岳地帯であり、首都ビエンチャン周辺とメコン川流域を中心に平地が広がっています。
勤勉で手先が器用な人材が多いラオスでは、優れた労働力を確保できるという理由から、日本の大手製造業が続々とラオスへの投資を決定するほか、日本の総合商社がラオス産コーヒー豆をベトナム企業やタイ企業と提携して日本へ輸出したりと日本企業による経済進出も始まっています。

医療情報

医療水準は近隣諸国と比べても極めて低く、また、英語での意思疎通は困難な場合が多いです。首都ビエンチャンで邦人がよく利用する医療機関はFrench Medical CenterやAlliance International Medical Centre(AIMC)などの外国人がよく利用しているクリニックになります。
ただし、これらのクリニックで可能な検査や治療は限られており、入院や手術、精密検査が必要な場合や、産婦人科、耳鼻咽喉科、眼科など専門医の診察が必要な場合には、邦人の多くは国境を越えタイ東北部ノンカイまたはウドンタニ、さらにはバンコクの病院を受診しています。
ラオスのほとんどの病院ではクレジットカードは取り扱っておらず、現金による支払いが必要です。また上記のFrench Medical CenterやAIMC等を除き海外旅行傷害保険の取り扱いは行っていません。

気候

ラオスは熱帯モンスーン気候(Am)に属し、雨期(5月から10月)と乾期(11月から4月)に分けられます。一年の大部分は高温多湿で、4月が最も暑く最高気温が40℃以上になることがあります。雨期は日中蒸し暑くなりますが、明け方には涼しく感じる日もあり、気候や気温の変動により体調を崩しやすくなり注意が必要です。また、この時期は細菌やカビが繁殖しやすい状況にあり、食中毒に気をつける必要があります。
また、ラオスでは1年中蚊が媒介するデング熱が流行していますが、特に雨期には罹患者が増加するため、蚊への対策がより重要となります。乾期のうち12月から2月上旬までは比較的涼しく活動しやすい時期となりますが、3月から5月にかけては暑さが厳しくなります。

宗教

仏教

文化

日本とラオスも、仏教や稲作などの文化・習慣面で共通点を有しています。江戸時代の朱印船制度の頃には、既に象牙、毛皮、香料などの交易を行っていたと言われており、キセルの吸い口と火皿を接続する竹管を「羅宇(ラオ)」と称するのは、江戸時代にラオスから渡来した竹を用いたからだという説もあります。
ラオスの主食は日本同様に米ですが、日本が「うるち米」を食するのに対し、ラオスは「もち米」を食します。

気をつけたい感染症

感染性胃腸炎(サルモネラ、腸チフス、腸炎ビブリオ、大腸菌、カンピロバクター感染症、細菌性赤痢、コレラ、アメーバ赤痢など)、デング熱、チクングニア熱、マラリア、日本脳炎、狂犬病、住血吸虫症、レプトスピラ症 (ワイル病)

推奨する予防接種

A型肝炎 B型肝炎破傷風狂犬病日本脳炎

ラオスでは可能な治療診察行為が非常に限られており、近隣諸国への搬送を考慮しなければならない場合があります。その際、高額な治療費や搬送費の請求、受診時に支払い能力を確認されることがありますので、不測の事態に備えて十分な額の海外旅行傷害保険に加入することをお勧めします。

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気をつけたい病気

感染性胃腸炎

原因としては細菌性、ウイルス性、寄生虫によるものと様々です。細菌性の場合、頻度の高い大腸菌、サルモネラ、チフス菌、カンピロバクター等に加えて、細菌性赤痢、コレラなどへの感染の可能性があります。その他、ウイルス性の胃腸炎や赤痢アメーバを始め、寄生虫感染の可能性もあります。
これらは食事や飲み水、不潔な手指等より口から入ることにより感染します。
①食事前やトイレの後は良く手を洗う。
②生野菜は調理前によく洗浄する。
③生もの、加熱の不十分なものは避ける。
④衛生状態が悪そうな屋台や飲食店での飲食は避ける。

など感染を防ぐため、食べ物、水、衛生状態に注意してください。
治療は、下痢のみの場合、適切な水分摂取(電解質を含んだものが望ましい)を行い脱水にならないように注意することが重要です。暑い中無理をすると高度の脱水に陥り危険ですので、必ず休養をとって水分摂取を行ってください。下痢止めの使用は感染性胃腸炎の病状を悪化させる危険性がありますので、最小限にとどめてください。水分が摂れない、大量の下痢、血便や粘血便、持続する高熱、強い吐き気や腹痛等の症状がある場合には必ず速やかに医療機関を受診してください。

デング熱

デングウイルスを保有している蚊に刺されることにより感染します。感染後1週間以内に38~40℃程度の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状で発症し、発熱後期から解熱後に発疹を認めます。特別な治療薬がないために、治療は安静と対症療法になります。
これらの症状は多くは自然に軽快、回復しますが、時に出血傾向を伴うデング出血熱や血圧が下がりショック症状となるデングショック症候群に移行するなど重症化することがあり、この場合適切な治療を行わないと死に至ることがあるため注意が必要です。
普段から蚊に刺されない様にDEET(ディート)やピカリジン等の有効成分を含んだ蚊の忌避剤を使用する、薄い色(白色)の長袖、長ズボン等を着用してサンダル履きを避けるなど、蚊に刺されないように対策する必要があります。

交通事故による怪我

近年、交通量の増加に伴い事故件数が激増、死亡事故も増加し、邦人が巻き込まれる場合もあります。交通規則やマナーが日本とは異なり、スピードの出し過ぎや飲酒運転等も問題になっているようです。自動車乗車時にはシートベルトを必ず着用して、交通事故被害に遭わないよう細心の注意を払ってください。
交通外傷を負った場合には、搬送先の医療機関によっては適切で十分な治療が受けられない可能性があります。交通外傷は当地で最も避けなければならない疾患といえます。

マラリア

 蚊の刺咬によりマラリア原虫がヒトに感染して生ずる疾患で、悪寒戦慄を伴う熱発作、貧血、脾腫、倦怠感などの症状があります。米国疾病予防管理センター(CDC)は首都ビエンチャン特別市を除くラオス国内全域をマラリア流行地域に指定しています。特に山間部や南部メコン河流域地帯において、年間を通して患者が発生しています。
マラリアには熱帯熱、三日熱、四日熱、卵形マラリアの4種類がありますが、ラオスでは熱帯熱マラリアが圧倒的に多く、迅速かつ適切な治療が施されないと重症化し、死に至ります。潜伏期間は熱帯熱マラリアで約12日とされています。ビエンチャン特別市で生活する邦人はマラリア予防薬を飲んでいません。しかし、地方においては、年々感染者は減少傾向にあるものの、依然マラリアへの注意を要します。当地ではクロロキン(chloroquine)およびメフロキン(mefloquine)耐性熱帯熱マラリアが報告されています。

日本脳炎

アジア地域に広く分布する日本脳炎ウイルスによる感染症です。蚊1が媒介し、ウイルスに感染した豚の血液を吸った蚊に人が刺されて感染します。感染してもほとんどは無症状か軽度の発熱程度で経過しますが、重篤な脳炎を発症する可能性もあります。
潜伏期間は7-15日間とされ、突然の高熱、頭痛、全身倦怠感などで発症し、その後意識障害や神経障害が出現するなど後遺症を残すことがあります。脳炎を発症した場合死亡率が20-40%と高く、日本脳炎に対する特別な治療薬は存在しませんので予防接種や蚊対策が重要とされています。

狂犬病

首都ビエンチャンを含む国内全域において哺乳動物から咬傷等を負った場合、狂犬病に感染する危険性があります。狂犬病はウイルスに感染した犬や猫等に咬まれたり舐められたりすることで感染し、発症した場合はほぼ100%死亡します。
当地では街中にも犬が徘徊し、邦人が咬傷を負う場合があります。飼い犬への狂犬病予防接種も確実ではなく、犬以外の動物からの感染の危険もありますので、極力動物との接触を避けることが重要です。
ラオスを訪れる場合には予め狂犬病ワクチンを接種しておくことが強く勧められます。もし犬等の咬まれた場合には、直ちに唾液を取り除くように傷口を洗浄し、速やかに医療機関を受診してワクチン接種や創傷への処置等について相談してください。

ウイルス性肝炎

代表的なものとして、経口感染するA型肝炎・E型肝炎と血液・体液を介して感染するB型肝炎・C型肝炎があります。A型・E型肝炎は上述の感染性胃腸炎と同様な対策が必要です。B型・C型肝炎は血液を介して感染するため、出血を伴うような医療行為(輸血や歯科治療を含む)を受ける場合、注意が必要です。
また、カミソリ、歯ブラシ等を共有することで感染する場合もありますので、この点に関しても注意が必要です。
A型・B型肝炎はワクチンによる肝炎予防を行う事が出来ますが、C型・E型肝炎にはワクチンがありませんので、感染しないように注意して頂く必要があります。

肺結核

肺結核は結核に感染したヒトの呼気中に排出された飛沫核を介してヒトに感染します。ラオスにおいて、WHOの報告では2017年の結核の推定罹患率は168(人口10万対)となっております。
当地で2週間以上咳の症状が続く場合には医療機関を速やかに受診し、結核を含めた呼吸器系疾患の精査が必要です。

レプトスピラ症

病原性レプトスピラは牛、豚、ネズミなどの腎臓に定着し、感染した動物の尿や尿に汚染された水や土壌に接触することにより、または汚染された水や食物を飲食することにより感染します。
症状は発熱、頭痛、筋肉痛、眼球結膜の充血などがあり、風邪症状の軽症型から、黄疸、出血、腎不全を来す重症型があります。特に雨季に流行がみられます。
予防としてむやみに水の中(水田、特に洪水の後など)には入らないことが重要です。

メコン住血吸虫症

川の中には皮膚から浸入する寄生虫が生息しています。ラオスでは南部地域(チャンパーサック県、コーン島周辺)で限局した発生が見られます。急性期には発熱、下痢、粘血便、血尿などが認められ、慢性期には肝硬変へと移行します。抗住血吸虫薬を用いた治療を行いますが、肝障害などの慢性例では対症療法となります。
発生地域の水田、河川を素足で歩いたり、ダムなどで泳いだりする事は避けましょう。

有鉤条虫症

豚肉の生食により感染します。英語では「ポーク・テープワーム」と呼ばれ、感染すると排便時に虫体を排出することがあります。豚料理が出される場合には十分加熱されているかを確かるようにして下さい。
また、「ソンムー」と呼ばれる発酵豚肉生ソーセージを食べる場合にも、十分加熱するよう心がけて下さい。

タイ肝吸虫症

ラオスの川や湖で捕れるウロコのある魚にはタイ肝吸虫の幼虫が寄生していることがあります。調理不十分な淡水魚を食べることにより感染し、吸虫が10年から20年もの期間、胆管内に寄生します。この地域に高率に発生する胆管癌と関連があるとの報告もあります。
淡水魚を食する際には調理法に注意を払い、生食を避けることが重要です。

肺吸虫症

淡水産カニの生食により感染します。肺吸虫の幼虫が肺へ移行し、成虫となり、血痰を伴う咳を引き起こします。肺結核と臨床的に似ているため、誤診されることもあります。
感染源としては生の淡水産カニを使用したパパイヤサラダ等が挙げられます。

渡航前ワクチンの流れ

渡航前ワクチンご予約から接種後の流れ

ご予約
  • ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
  • ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
ご来院・接種
●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
  • ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
  • ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
接種後
  • ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
  • ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
  • ・接種当日の激しい運動は避けてください。
  • ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
  • ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。

注意事項 ※必ず事前にご確認ください。

  • ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
  • ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。 ※インフルエンザワクチンについてはご予約をお受けしておりません。
  • ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
  • ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
  • ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
  • ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
  • ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。
  • ●黄熱病予防接種実施機関ではないため、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)については対応しておりません。

問診票について

予防接種時には問診票の記入が必要です。 事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。 (当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。 ) 未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。 保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。 医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。 ※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。 あらかじめご了承ください。