ドイツ(Germany)

 
ドイツ(Germany)

ドイツへの渡航に備えたワクチン

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項目 説明
地域概要 ドイツは連邦制国家であり、16の自治権を持つ州によって構成されています。ドイツの歴史は古く、多様性に富んでいます。そして風土、景観も変化に富んでいます。
北海とバルト海に沿って長く伸びる海岸線、ヨーロッパ大陸を貫く大河、そして南には雪を頂くアルプスの山々があります。
医療情報 公立、私立を問わず、ドイツの医療水準は非常に高く、また緊急医療体制も整備されていますが診察、入院費用はかなり高額となります。ドイツの医療制度は日本とは異なり、入院治療を行うのが病院、通院・外来を扱うのが医院と分けられており、通常、病院には外来部門はありません。また、医薬分業が徹底されているため軽い風邪や頭痛などの病気を除き、医薬品は医師の処方箋を持参して薬局で購入するシステムとなっています。
ドイツの大学病院などの大病院では直接受診できる外来はないため、急ぐ場合には救急外来を受診します。開業医でも、緊急時以外はあらかじめ電話予約をしてから行くのが一般的です。デュッセルドルフやミュンヘン等、日本人が多い都市では日本人通訳がいる開業医・病院もあるため、日本語が通じるかどうかの情報を得てから受診することを推奨します。
気候 ドイツはヨーロッパの中心に位置しており、北部は海洋性気候、中・南部は大陸性気候に属しています。
山岳地帯の冬はかなり厳しい寒さですが、夏は湿度も低くさわやかです。
宗教 カトリック、プロテスタント、ユダヤ教
文化 ドイツはバッハやベートーヴェンなど、数々の偉大な音楽家を生み出しています。
中世の町をつなぐロマンチック街道や、グリム童話にゆかりのある町を結ぶメルヘン街道など個性的な街道がたくさんあり、冬には各都市でクリスマスマーケットが開かれ大変賑わいます。
気をつけたい感染症 麻疹(はしか)、ダニ脳炎、ボレリア症 、ライム病、感染症胃腸炎、淋病、梅毒、AIDS
推奨する予防接種 A型肝炎 B型肝炎破傷風、ダニ脳炎
風土病であるダニ脳炎のワクチンは合計3回(2回目:初回接種1-3ヶ月後、3回目:2回目接種9-12ヶ月後)の接種が必要ですが、日本国内では入手困難で、入手できたとしても高価なため現地での接種を推奨します。
3回接種が終われば、小児は3年間、成人は5年間有効とされています。

気をつけたい病気

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病名 説明
呼吸器感染症 日本と同様、季節の変わり目や冬季に風邪、インフルエンザなどが流行します。
手洗いやうがいの励行、インフルエンザの予防接種を推奨しています。
麻疹 麻疹が流行することもあり、ドイツ国内においても予防接種が推奨されています。
ダニ脳炎 ウイルスをもったマダニに噛まれると発熱、頭痛、意識障害などがおこり、ひどい場合には、死亡することもあります。また、回復しても麻痺などの後遺症が残ることがあるといわれています。
ウイルス性ですので、抗生物質は効きません。予防接種(FSMEワクチン)を受けることもできます。
ボレリア症(ライム病) ダニが媒介する感染症です。ダニ脳炎が主にドイツ南部で発生しているのに対し、ボレリア症は広くドイツ全土で発生しています。病原体は野鼠や小鳥が保菌するボレリアという細菌です。
マダニに咬まれてから数日から数週間後に、初期症状として環状の紅斑性発疹が現れることが多く、また発疹が現れない場合でも発熱、筋肉痛や関節痛、倦怠感などインフルエンザと似た症状が現れます。細菌が全身に拡散するに伴い、皮膚炎、髄膜炎、顔面神経麻痺、心筋炎、不整脈、角膜炎などの重篤な症状が現れますので、早期に病院を受診して、抗菌薬を処方してもらってください。

ワクチンの費用

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項目 金額(税込)
狂犬病ワクチン 19,800円/回
破傷風ワクチン 4,840円/回
日本脳炎ワクチン 8,250円/回
A型肝炎ワクチン  9,900円/回
B型肝炎ワクチン 4,950円/回
腸チフスワクチン 11,000円/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 10,780円/回
髄膜炎ワクチン 25,300円/回
4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)ワクチン 14,300円/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 9,900円/回
おたふくワクチン 6,600円/回
肺炎球菌ワクチン 9,350円/回
ポリオワクチン 7,700円/回
ガーダシル9(一回分) 38,500円
ガーダシル9(三回分) 110,000円
シルガード9(一回分) 44,000円
3種T-dap(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチン 13,600円/回
麻疹(はしか)抗体検査 4,070円
風しん抗体検査 4,070円
麻疹風疹抗体検査 4,840円
水痘抗体検査 4,070円
おたふく抗体検査 4,070円
B型肝炎抗原抗体検査 3,850円
 

ワクチンの接種時期と回数について

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ワクチン種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
狂犬病 (曝露前) ★1 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
MR 生ワクチン 初回 2回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
ムンプス 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
日本脳炎 (国産) 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目 (2回終了後1年後)
日本脳炎 (輸入) 不活化ワクチン 1回
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
  • ※上記は一例です。 患者様の渡航先に合わせてご案内します。
  • ※生ワクチンは基本、接種後4週間経つまでは他のワクチン接種ができないため、渡航まで時間がない場合は接種スケジュールに注意が必要です。
  • ★1 曝露後の狂犬病ワクチン接種は別スケジュールとなります。 詳しくはこちらをご参照ください。

渡航前ワクチンの流れ

渡航前ワクチンご予約から接種後の流れ

ご予約
  • ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
  • ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
ご来院・接種
●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
  • ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
  • ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
接種後
  • ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
  • ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
  • ・接種当日の激しい運動は避けてください。
  • ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
  • ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。

注意事項 ※必ず事前にご確認ください。

  • ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
  • ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。 ※インフルエンザワクチンについてはご予約をお受けしておりません。
  • ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
  • ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
  • ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
  • ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
  • ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。
  • ●黄熱病予防接種実施機関ではないため、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)については対応しておりません。

問診票について

予防接種時には問診票の記入が必要です。 事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。 (当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。 ) 未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。 保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。 医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。 ※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。 あらかじめご了承ください。