尿が出にくい原因とは?症状や対処法とあわせて解説

  • クリニックブログ
2024/02/27

尿が出にくい原因とは?症状や対処法とあわせて解説

「尿が出にくい」「残尿感がある」このような症状で悩んでいませんか?尿が出にくい原因はさまざまで、男女それぞれで特有の原因もある上に、中には放っておくと危険な重大な病気のサインになっているかもしれません。
 
この記事では、尿が出にくいという症状について、考えられる病気や尿が出にくいときの検査、治療について解説します。つらい症状への5つの対処方法と生活の工夫についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

 

尿が出にくい原因

尿が出にくい原因は、男性と女性で大きく異なります。男女共通の原因もあるので、それぞれどんな原因があるのか知ることが大切です。
 
それでは、尿が出にくい原因について解説します。

男性特有の原因

男性特有の原因として挙げられるのが、前立腺肥大と前立腺がん、前立腺炎です。それでは、それぞれの病気を解説します。
 

前立腺肥大・前立腺がん

前立腺肥大・前立腺がんは男性特有の病気で、膀胱の真下を取り囲むように位置する前立腺が肥大することで発症します。元々前立腺は年齢を重ねることによって肥大化してくるので、単なる肥大化だけであれば尿が出にくくなることはありません。しかし、肥大化することで尿道や膀胱を圧迫するため、尿が出にくくなってしまいます。
 

 前立腺肥大症について詳しくはこちら

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前立腺炎

前立腺炎とは、男性だけに存在する前立腺という臓器が炎症を起こす病気です。前立腺で炎症が起こると尿が出にくくなる排尿障害を引き起こすため、前立腺炎を発症したら早々に病院を受診する必要性があります。若い男性が発症しやすいので注意しましょう。
 

女性特有の原因

女性特有の原因として挙げられるのが、骨盤臓器脱と子宮がんです。それぞれの原因について解説します。

 

骨盤臓器脱

骨盤臓器脱とは女性特有の病気です。骨盤内にある子宮や膀胱、直腸などの臓器が筋力の低下によって支えきれなくなり、膣や股の部分などから飛び出します。膀胱が飛び出した場合、頻尿を初めとする排尿障害が出てくる可能性が高いでしょう。

 

子宮がん

子宮がんは尿が出にくくなる直接的な原因ではありません。しかし、子宮の全摘手術を受けることで排尿障害が起こることがあります。全摘手術によって膀胱の神経が傷ついたり、障害を受けたりすることがあるでしょう。尿意を感じにくかったり、そもそも尿意を感じなかったりすることもあるので、子宮がんの治療を受けるときは注意が必要です。
 

男性と女性共通の原因

男性と女性共通の原因として挙げられるのは、以下の通りです。
 

  • ● 尿道狭窄
  • ● 神経因性膀胱
  • ● 膀胱炎
  • ● 尿路結石
  • ● 膀胱がん

 

尿道狭窄

尿道狭窄とは、さまざまな原因によって尿道が狭くなることで尿が出にくくなる病気です。外傷や炎症などさまざまな原因で尿道が狭くなるので、尿が出にくいと感じた場合は病院を受診しましょう。

 

神経因性膀胱

神経因性膀胱とは、中枢神経や末梢神経のどちらかが正常に機能しなくなることで膀胱が正常に働かずに尿が出にくくなる病気です。頻尿や尿漏れ、失禁など自分の意思で排尿することが難しくなってしまうため、私生活にさまざまな影響を及ぼす恐れがあります。

 

膀胱炎

膀胱炎とは、尿道付近で増殖した細菌によって尿道や膀胱が炎症を引き起こす病気です。男性女性に共通する病気ではありますが、基本的に女性の方が尿道が短いので女性の発症率が非常に高くなっています。頻尿、排尿時に痛みを感じたり、残尿感があったり、尿が出にくかったりするのがポイントです。
 

 膀胱炎について詳しくはこちら

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尿路結石

尿路結石とは、腎臓で結石が生成され、徐々に尿路へ下がってきて排出されるものです。結石が狭い尿道を通ろうとするため、人によっては耐えがたい激痛を感じたり、尿道に詰まることで尿が出にくくなったりすることがあります。
 

 尿路結石について詳しくはこちら

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膀胱がん

膀胱がんとは、膀胱内にある上皮ががんに変異した病気です。女性よりも男性が発症するケースが多く、初期症状もあまりないので血尿が出るまで気が付かないこともあります。
 

 膀胱がんについて詳しくはこちら

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腰痛から排尿障害につながることもある

単なる腰痛だと思っていたら、排尿障害になっていたケースもあります。
この場合、椎間板ヘルニアや骨粗しょう症、腰椎すべり症といった疾患によって尿が出にくいことがあるので、単なる腰痛だと思わずに病院を受診するようにしましょう。

 
 

尿が出にくいときに受ける検査と治療

尿が出にくい状態に悩まされているなら、病院を受診して検査を受けましょう。病院を受診することで薬物療法や手術療法で治療を行い、尿が出にくい状態を改善するのが目的です。
 
それでは、尿が出にくいときに受ける検査と治療を解説します。

検査

尿が出にくいときの検査としては、問診、尿検査、超音波検査があります。
 

問診

尿が出にくい状態についての自覚症状や尿が出にくくなったきっかけなどの質問に答えていきます。医師からの質問に具体的な内容を話すだけで問題ありません。いつから症状が出ているのか、尿の勢いはどのような状態か、力まないと出ないのか、とぎれとぎれに出てくるのかなど、さまざまな質問に答えていきます。
 

尿検査

尿が出にくい状態はさまざまな病気のサインでもあるので、尿検査を行って腎臓などに異常がないか調べます。尿検査を行うことで膀胱炎や前立腺炎などの兆候がないかが分かるのがポイントです。もしも何らかの異常が分かれば、その症状に対する治療を行うことになるでしょう。
 

超音波検査

体の外から見てもわからない異常がないか、超音波検査を行います。超音波検査を行って、排尿したときや残尿感があるときの膀胱の中身や、結石の有無などを調べます。尿検査で判断できなかったことも分かるため、よりハッキリとした結果が出せるでしょう。

治療

尿が出にくいときの治療法は、薬物療法と手術療法の2種類があります。
 

薬物療法

基本的に膀胱の状態に合わせて処方される薬で治療を行います。薬物療法を行う場合、前立腺部尿道を緊張をほぐすα遮断剤を使用したり、前立腺浮腫を抑える植物エキス配合剤などを用いて治療を行うのが一般的です。しかし、過活動膀胱と症状が似ているからといって抗コリン剤を服用すると、逆に排尿障害を引き起こすおそれがあります。

 

手術療法

もしも薬物療法で効果が得られなかったり、手術をすることでしか治療できなかったりする場合は手術療法で原因となる部分を治療していきます。尿道から尿道鏡を挿入し、前立腺を切除する手術療法があります。場合によっては尿道にカテーテルを挿入して尿を排泄する方法も行うこともあるでしょう。

 
 

尿が出にくいときの対処方法

尿が出にくいときの対処方法は、以下の通りです。
 

  • ● 下腹部が張ったらトイレに行く
  • ● 腹圧をかけた排尿方法
  • ● 便秘予防
  • ● 排尿日誌

尿が出にくいときの検査としては、問診、尿検査、超音波検査があります。

下腹部が張ったらトイレに行く

尿が出にくいときに下腹部が張ってきたら即座にトイレに行くようにしましょう。尿が出にくくなったとしても、僅かなサインを感じたらすぐにトイレに行くのを繰り返すことが重要です。排尿を促すことで、少しずつ状態を改善させていきます。

 

腹圧をかけた排尿方法

尿が出にくい場合には腹圧をかけて排尿を促す方法があります。
たとえばトイレでリラックスできるような環境を作ったり、ぬるま湯のシャワーなどで陰部を刺激して排尿させたりする方法が挙げられます。日常生活の中で対策することで尿が排泄されやすくなるでしょう。

 

便秘予防

便秘になると溜まった排泄物でお腹が膨らむので膀胱が押されてしまいます。便秘が長引くほど頻尿になったり、尿道が狭くなって尿が出にくくなったりします。便秘を予防するだけで尿の出にくさも同時に予防できるため、意識して便秘にならないように対策しましょう。
 

排尿日誌

泌尿器科を受診する場合、事前に排尿日誌を作成しておくと正確な治療が可能です。
トイレに行った時間や頻度、尿の量などのデータを書き留めることで、尿の出にくさの改善につながります。

 
 

まとめ

尿が出にくい状態になるのはさまざまな原因が考えられますが、尿が出にくいだけだと思って放置しないようにしましょう。尿が出にくい状態を放置しているとさまざまな病気を発症する恐れがあるため、しっかり対策を行うことが大切です。尿が出にくいと感じたらすぐに泌尿器科を受診して、しっかり改善していきましょう。


 
 

MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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