【目の下のクマ】3種類の見分け方・原因・改善方法を紹介

  • クリニックブログ
2025/01/09

【目の下のクマ】3種類の見分け方・原因・改善方法を紹介

 

 

「目の下のクマがあるだけで疲れて見える……」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。クマは見た目年齢を上げてしまう大敵ですが、実は「疲れ」だけが原因ではありません。
 
クマには「茶クマ」「青クマ」「黒クマ」の3種類があり、それぞれ原因も改善方法も異なります。中には、化粧で隠すだけでは根本的な解決にならないケースもあります。
 
この記事では、クマの種類ごとの見分け方や原因、そして効果的な改善方法をご紹介します。あなたのクマの正体を知り、適切なケアを始めることで、明るく若々しい印象の目元を手に入れることができますよ。

 
 

目の下のクマの種類

目の下のクマは見た目の印象を大きく左右する要因の一つですが、実はすべてのクマが同じ原因で起こるわけではありません。クマには主に「青クマ」「黒クマ」「赤クマ」の3種類があり、それぞれ異なる原因と特徴を持っています。まずは自分のクマがどのタイプなのかを知ることが、効果的な改善への第一歩となります。
 

青クマの特徴

目の下が青黒く見える青クマは、目の下の毛細血管が透けて見える状態が主な原因です。特に、生まれつき目の下の皮膚が薄い方や色白の方に起こりやすい症状です。
 
見分け方として特徴的なのは、下まぶたを指で軽く引っ張ると、クマの色が薄くなることです。これは、皮膚を引っ張ることで血管が押しつぶされ、青みが軽減されるためです。
 
青クマの主な原因は血行不良です。長時間のデスクワーク、ストレス、冷え、睡眠不足、喫煙などによって血行が悪くなると、血流が滞って酸素不足となり、血液が黒っぽく変化します。目の下の皮膚は顔の他の部分と比べて約1/3程度の薄さしかないため、この黒っぽく変化した血液が透けて見え、青黒く見えるのです。
 

黒クマの特徴

目の下の凹みやたるみが原因で影となって黒っぽく見える症状が黒クマです。このタイプの特徴的な見分け方として、目の下のクマを横にピンと引っ張ると目立たなくなったり、顔を上に向けて鏡を見るとクマが薄くなったりする点が挙げられます。
 
黒クマの主な原因は、加齢による目元の筋力低下です。年齢とともに目の周りの筋肉が衰えると、目の下にある眼窩脂肪が前方へせり出してふくらみができます。このふくらみによってできる影が、黒クマとして目立つようになります。
 
また、紫外線ダメージなどによって肌のハリが低下し、たるみが生じることで皮膚の凹凸が黒クマとして現れる場合もあります。実は、目の下のクマの約95%がこの黒クマだと言われています。
 
 

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赤クマの特徴

赤クマは、目の下の眼輪筋という筋肉が透けて見える状態で起こります。特徴的な見分け方として、頬骨あたりを下に引っ張ると赤みが増す傾向があります。
 
主な原因は、眼窩脂肪を包んでいる膜がゆるむことで脂肪が前方へ突出し、その脂肪が眼輪筋を圧迫することで筋肉が透けて見えるようになるためです。特に目の下の皮膚が薄い方や色白の方に目立ちやすい傾向があります。
 
また、毛細血管が拡張していることで目の下に赤みが出る場合もあります。この状態を放置すると、やがて青クマや黒クマに進行する可能性もあるため、早めの対策が重要です。
 
 

目の下のクマの原因と改善方法

それぞれのクマタイプには異なる原因があり、効果的な改善方法も異なります。ここでは、各タイプのクマに対する具体的な改善策をご紹介します。自分のクマのタイプに合った適切なケアを行うことで、より効果的な改善が期待できます。
 

青クマの原因と改善方法


 
青クマは主に血行不良が原因で発生します。目元の血流が滞ると、皮膚の薄い目の下から血管が透けて見えることで青黒く見えてしまいます。改善方法としては、まず生活習慣の見直しが重要です。十分な睡眠をとり、長時間のデスクワークを避け、適度な運動を心がけましょう。また、目元の血行を改善するためのケア方法として、以下の対策が効果的です。
 

  • ●ホットアイマスクなどで目元を温める
  • ●優しく目元をマッサージして血行を促進する
  • ●目の周りのツボを軽く押して血流を改善する
  • ●温かい飲み物を摂取して体を内側から温める
  • ●肩や首のこりをほぐし、顔全体の血行を改善する

 
さらに、目元専用のアイクリームを使用して保湿を行うことも大切です。血行促進成分が配合された製品を選ぶと、より効果的です。
 

黒クマの原因と改善方法

黒クマは主に目の下の眼窩脂肪の突出や、加齢によるたるみが原因で発生します。この症状に対しては、以下のような改善方法が効果的です。
 

【目元のマッサージ】
・目の周りの筋肉(眼輪筋)を意識的に動かす
・目を大きく開いて5秒キープし、その後強く閉じる運動を5回程度繰り返す
・優しく目の周りをマッサージして、リンパの流れを促進する
 
【スキンケア】
・ハリ成分配合のアイクリームを使用
・目元を優しく保湿し、皮膚の弾力を保つ
・コラーゲン配合の美容液で目元のケアを行う

 
ただし、黒クマは自己ケアだけでは完全な改善が難しいケースも多いため、症状が気になる場合は医療機関での専門的な治療を検討することをおすすめします。
 

赤クマの原因と改善方法

赤クマは眼輪筋が透けて見える状態で発生し、放置すると青クマや黒クマに進行する可能性があります。
改善方法として、以下のようなケアが効果的です。
 

【温冷ケア】
・清潔なタオルを使用して温めと冷やしを交互に行う
・温めは5分、冷やしは5分を目安に2-3セット繰り返す
この方法で血行促進と引き締め効果が期待できる
 
【リンパマッサージ】
・耳の後ろのリンパ節を優しく刺激
・耳たぶをつまんで横に引っ張り、10秒キープ
・鎖骨周辺を軽くマッサージして老廃物の排出を促す
 
【保湿ケア】
・目元専用の保湿クリームで十分な保湿を行う
・刺激の少ない製品を選択する
・優しくタッピングしながら塗布する

 
これらのケアを継続的に行うことで、症状の改善が期待できます。
 
 

目の下のクマの治療方法

目の下のクマの改善には、ホームケアと医療機関での専門的な治療の2つのアプローチがあります。症状の程度や原因によって最適な治療方法は異なりますので、それぞれの特徴を理解した上で、自分に合った方法を選択することが重要です。
 

美容外科や美容皮膚科でできる治療方法

セルフケアで改善が見られない場合や、より確実な改善を目指す場合は、医療機関での専門的な治療が効果的です。手術による治療から注入治療まで、様々な選択肢がありますので、症状や希望に応じて最適な治療法を選択することができます。
 

手術による治療

手術では、目の下の脂肪(眼窩脂肪)を除去する経結膜脱脂術が一般的です。この方法では、目の裏側から脂肪を取り除くため、顔の表面には傷跡が残らず、ダウンタイムも比較的短いのが特徴です。
 
また脂肪を取り除く際、余った皮膚を切除することで、目元のたるみやしわも改善できます。施術後は腫れや内出血が1週間程度続くことがありますが、多くの場合、時間とともに目立たなくなります。
 

手術での治療の副作用やリスク

手術には腫れや内出血、疼痛などのリスクが伴います。腫れや内出血は通常1〜2週間で軽減しますが、稀に血腫が形成されることもあります。
 
また脂肪注入を伴う場合、異物感が続くことがあります。施術中の麻酔注射による血管損傷が原因で内出血が発生する場合もありますが、ほとんどが時間とともに改善します。
 

美容外科や美容皮膚科で治療をするメリット・デメリット

美容医療のメリットは、短期間で目立った効果を得られる点です。脂肪除去やヒアルロン酸注入などの施術により、見た目の変化をすぐに実感できます。
 
一方で、費用が高額になりやすく、ダウンタイムが必要な場合もあります。治療内容によってはリスクを伴うため、信頼できる医師のもとで施術を受けることが重要です。
 

ホームケアでできる治療方法

ホームケアでは、日々のスキンケアや生活習慣の改善が重要です。例えば、目元を温めるホットタオルや専用のアイクリームを使用することで、血行を促進し、クマの軽減が期待できます。
 
また、リンパマッサージや適切な睡眠の確保も効果的です。青魚やビタミンCを含む食品を摂取することで、体内からも血流を改善できます。セルフケアで効果が見られない場合は、専門医の相談を検討することをおすすめします。
 
 

まとめ

目の下のクマは見た目年齢を左右する重要な要素ですが、その種類や原因を正しく理解することで、効果的な改善が可能です。青クマ、黒クマ、赤クマの3種類があり、それぞれに適した治療法が存在します。ホームケアで改善できるものから、専門医による治療が必要なものまで、症状に応じた適切なアプローチを選択することが重要です。
 
早期に適切な対策を講じることで、クマのない若々しい印象の目元を取り戻すことができます。自分のクマのタイプを見極め、適切なケアや治療を始めることで、より自信に満ちた表情へと改善することが可能です。
 
 

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MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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