伝染性単核球症とは?原因、症状、治療法について解説

  • クリニックブログ
2023/07/29

伝染性単核球症とは?原因、症状、治療法について解説

伝染性単核球症とは

伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう、英語: infectious mononucleosis)は、エプスタイン・バーウイルス (EBウイルス) によって引き起こされるウイルス感染症の一種で、主に咽頭痛や発熱、リンパ節腫脹、脾臓腫脹、肝機能障害などが見られます。
 
伝染性単核球症の症状は、一般的には風邪に似た症状から始まりますが、熱が高く、のどの痛みが強く、倦怠感が強く、食欲不振があります。また、リンパ節や脾臓の腫れ、肝機能障害がみられることもあります。 
治療には、症状に応じた対症療法が主となります。一般的に、休養や水分補給、痛みや熱を和らげるための薬の投与が行われます。伝染性単核球症の症状は、数週間から数か月続くことがありますが、ほとんどの場合、自然治癒することが多いです。 
 
伝染性単核球症(てんせんせいたんかくきゅうしょう、英: infectious mononucleosis)は、エプスタイン・バールウイルス(EBウイルス)によって引き起こされる感染症の一つです。 
この病気は、感染後1〜2週間の潜伏期間の後、発熱、喉の痛み、咳、頭痛、倦怠感、筋肉痛、リンパ節の腫れなどの症状を引き起こします。また、肝臓や脾臓が腫れることもあります。 
 
伝染性単核球症は、口腔分泌物や唾液を介して感染が広がります。感染力は比較的強く、特に若い人に感染しやすい傾向があります。 
治療には、症状の緩和や合併症の治療が行われます。特別な治療法はありませんが、絶対安静が必要となることがあります。また、感染力がある期間中は、特に注意が必要です。


 

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伝染性単核球症の原因

伝染性単核球症の主な原因は、エプスタイン・バールウイルス(EBウイルス)と呼ばれるウイルスです。このウイルスは、唾液や口腔分泌物などを介して感染が広がります。
 
EBウイルスは、一般的に若年層に感染しやすく、特に10代から20代の若者に多く見られます。また、密閉した環境での長時間の接触や、唾液交換を伴うキスなどによっても感染が広がることがあります。 
EBウイルスは、体内に侵入すると、免疫系の細胞であるB細胞に感染し、増殖します。これによって、免疫系の反応が活発化し、症状が引き起こされます。 
 
なお、伝染性単核球症は、EBウイルス以外にも、サイトメガロウイルスやトキソプラズマなどのウイルスや原虫によって引き起こされることもありますが、一般的にはEBウイルスが最も多い原因とされています。


 
 

伝染性単核球症の症状

伝染性単核球症の症状には、以下のようなものがあります。

  1. 発熱:体温が上がり、38℃以上になることが多いです。
  2. 喉の痛み:のどが痛く、飲み込みにくいことがあります。
  3. 咳:乾いた咳が出ることがあります。
  4. 筋肉痛:全身の筋肉が痛むことがあります。
  5. 頭痛:頭が痛くなることがあります。
  6. 倦怠感:だるさや疲れが感じられることがあります。
  7. リンパ節の腫れ:首や腕の下などのリンパ節が腫れることがあります。
  8. 肝臓や脾臓の腫れ:肝臓や脾臓が腫れることがあります。
  9. 発疹:発疹が出ることがあります。

これらの症状は、感染後1〜2週間の潜伏期間を経て、急に現れることが多く、通常は2〜4週間程度で症状が緩和されますが、症状が長引くこともあります。

 
 

伝染性単核球症の検査方法

伝染性単核球症の検査方法には、以下のような方法があります。 
 

血液検査

伝染性単核球症ウイルス(EBウイルス)の抗体を検出するために、血液サンプルを採取して検査します。
この検査は、EBウイルス感染後の数週間後から陽性反応が得られることがあります。
 

 

喉頭擦過液の検査

喉頭擦過液を採取して、EBウイルスのDNAをPCR法で検査します。

モノ試験

EBウイルス感染によって増殖した白血球を観察することで診断を行う検査法です。
血液サンプルを採取し、特殊な染色法を用いて白血球の形態を観察します。モノ試験の正確性は低く、他の検査法と併用することが推奨されます。
医師が患者の症状や病歴に基づいて適切な検査を行い、診断を行います。伝染性単核球症は、自己免疫疾患や白血病などの他の病気と混同されることがあるため、正確な診断が重要です。
 
 
伝染性単核球症(Infectious mononucleosis)の検査には、血液検査が用いられます。この疾患に対する一般的な血液検査は、EBウイルス(Epstein-Barr virus)に対する抗体を検出するものです。
 
EBウイルスの抗体検査は、感染してから1〜2週間後から陽性反応が出ることが多いです。しかし、一部の人では、抗体反応が4週間まで遅れる場合があります。 
また、EBウイルスに感染しても、すべての人が抗体を持っているわけではありません。感染初期には、抗体が検出されないことがあるため、2週間後に再度検査することが推奨される場合があります。 
 
症状が現れている場合は、医師に相談することをおすすめします。医師は症状、身体検査、および検査結果を総合的に判断し、最適な診断と治療を行うことができます。

  

伝染性単核球症の検査項目

伝染性単核球症の検査項目には、以下のものがあります。 
 

EBウイルス抗体検査

EBウイルスに感染した場合、体内に抗体ができます。
この検査は、血液中の抗体を測定することで、EBウイルス感染の有無を調べます。
 
 

白血球数

伝染性単核球症の患者は、通常、白血球数が異常に高くなります。
 
 

単核球比率

通常、伝染性単核球症の患者は、単球球比率が異常に高くなります。
C反応性蛋白(CRP):CRPは、炎症反応の指標となる蛋白質です。伝染性単核球症の患者は、通常、CRPが上昇します。
 
 

アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)とアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)

これらの酵素は、肝臓で作られます。伝染性単核球症の患者は、通常、肝臓に影響を与えるため、ASTとALTのレベルが上昇します。
 
 

注意

これらの検査は、伝染性単核球症の診断を支援するために使用されますが、正確な診断には医師の診察と臨床経験が必要です。必要に応じて、他の検査や画像検査が行われる場合があります。


  

伝染性単核球症の治療方法

伝染性単核球症は、ウイルスによって引き起こされる感染症であり、通常は自然治癒します。
一般的には、休息や栄養の改善が重要であり、症状の管理に対する対症療法が行われます。具体的な治療方法には以下のものがあります。

  1. 休養:十分な休息が必要です。過度の運動や活動は避ける必要があります。
  2. 飲水:水分補給が必要です。発熱、喉の痛み、食欲不振がある場合は、特に水分補給が必要です。
  3. 痛みの軽減:痛みや発熱などの症状を軽減するため、解熱剤や鎮痛剤が使用されます。
  4. 喉の痛みの軽減:喉の痛みを軽減するため、うがい薬や喉の薬が使用されます。
  5. 予防策:伝染性単核球症は、唾液を介して感染するため、唾液の交換を避ける必要があります。また、手洗いを頻繁に行い、他人との接触を避けることが重要です。

重症の場合や合併症がある場合は、入院して治療を受ける必要があります。 
治療方法は、症状や合併症に応じて異なるため、医師の指示に従う必要があります。


  

伝染性単核球症の予防方法

伝染性単核球症の予防方法には、以下のようなものがあります。
 

手洗いを徹底する

手洗いは、ウイルスや細菌などの感染症の予防に効果的です。手洗いをすることで、病原菌を手から取り除くことができます。
特に、外出先から帰宅したら、トイレや食事前には手洗いをするようにしましょう。
 
 

口や鼻を覆う

咳やくしゃみをするときには、マスクやティッシュで口や鼻を覆いましょう。これによって、病原菌の飛沫を飛散させることを防ぐことができます。
 
 

人混みを避ける

伝染性単核球症は、唾液を介して感染することが多いため、人混みを避けることが重要です。
特に、症状が出ている人が周りにいる場合には、距離をとるようにしましょう。
 
 

健康な生活を送る

免疫力を高めるために、バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠など、健康的な生活習慣を送るようにしましょう。
 
 

個人用品の共有を避ける

伝染性単核球症は、唾液を介して感染することが多いため、個人用品の共有を避けるようにしましょう。
特に、食器やタオルなど、唾液が付着する可能性のあるものについては、個人で使用するようにしましょう。
 
伝染性単核球症は、感染力が強いため、予防が非常に重要です。
上記の予防方法を実践することで、感染を予防することができます。しかし、症状が出ている場合には、速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。


  

まとめ

伝染性単核球症(Infectious Mononucleosis)は、エプスタイン・バーウイルス(EBウイルス)によって引き起こされるウイルス感染症です。
主に10代から20代の若年者に発症し、症状には発熱、喉の痛み、リンパ節の腫れ、倦怠感、食欲不振、全身倦怠感などがあります。 
 
伝染性単核球症の診断には、血液検査によってEBウイルスに対する抗体が検出されます。治療には、休養、症状の緩和、十分な水分補給、食事などが含まれます。 
通常、症状は数週間から数ヶ月続きますが、ほとんどの場合は自然に回復します。
 
ただし、EBウイルスは体内に潜伏することがあり、再発や持続感染が発生することがあります。また、稀に合併症が生じる場合がありますので、注意が必要です。症状が出現した際には早めにご受診ください。

 

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MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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