血が止まらないときの原因と対処法: 疾患から対処法までを徹底解説

  • クリニックブログ
2024/01/05

血が止まらないときの原因と対処法: 疾患から対処法までを徹底解説

血が止まりにくいという症状は、日常生活に様々な影響があります。
 
出血した場所や原因を知り、適切な対処法を把握しておくことは非常に重要です。
この記事では、血が止まりにくい状態の主な原因と、出血に対する具体的な対処法について紹介していきます。

採血中の看護師
 

血が止まりにくい原因

私たちの体は傷や怪我から自然に血を止める能力を持っていますが、この能力が正常に働かないことがあります。その背景には特定の原因があるかもしれません。
 
以下では、その詳細について触れていきます。

深い外傷

日常生活での怪我や事故による深い傷は、血が止まりにくくなる主な原因の一つです。
特に、大きな血管を損傷した場合や、広範囲の皮膚が剥がれた場合などは、血の流出が多くなり、止血が難しくなります。
刃物や鋭利な物による切り傷も、深くて広範囲な傷となることが多く、注意が必要です。

 

体質

生まれつき血が止まりにくい体質を持っている人もいます。これは遺伝や体の特性によるものです。
血液が薄い、または血小板の数や機能が低下している人は、軽い傷でも血が止まりにくくなることがあります。

 

疾病

  • ● 白血病
    白血病は、白血球の異常増加によって血が止まりにくくなる疾患です。この疾患は、骨髄での白血球の生成異常に起因します。
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  • ● 血友病
    血友病は、血液が正常に凝固しない遺伝性の疾患で、主に男性に発症します。この疾患は、特定の凝固因子が不足することにより、出血しやすくなります。
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  • ● 血小板減少性紫斑病
    この疾患は、血小板の数が減少することで出血しやすくなるものです。血小板は、血液の凝固に関与する重要な成分であり、その数が減少すると傷口の血が止まりにくくなります。
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  • ● 肝機能障害
    肝臓は、血の凝固に関与するさまざまな因子を生成する役割があります。肝機能が低下すると、これらの凝固因子の生成が減少し、血が止まりにくくなることが知られています。

 
これらの疾患は、適切な治療や管理が必要です。
もし、血が止まりにくい症状を感じた場合は、専門医の診察を受けることをおすすめします。
 

肝機能障害についての詳しい内容はこちら

詳しくはこちら

 

服用している薬の影響

一部の薬は、血の凝固を阻害する作用があり、血が止まりにくくなることがあります。
「血液をサラサラにする」といった説明を受けて服用している薬があれば、それが原因になっている可能性があるといえるでしょう。

 

  • ●抗凝固薬
    このタイプの薬は、血液の凝固を遅らせることで、血栓の形成を防ぎます。ワーファリンやダビガトランなどが含まれます。
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  • ● 抗血小板薬
    アスピリンやクロピドグレルなどの薬は、血小板の凝集を阻害し、血栓の形成を抑制します。

 
 

性別による血が止まりにくい症状の違い

血が止まりにくい症状は、性別によっても異なる特徴や原因があります。
ここでは性別による血が止まりにくい症状の違いについて詳しく解説します。

血友病は主に男性のみの疾病

血友病は、血液が正常に凝固しない遺伝性の疾患です。この疾病はこの疾患はX染色体に関連しているため、主に男性に発症します。
小さな傷や打撲でも出血が止まりにくく、関節や筋肉への出血が頻繁に起こることが特徴です。
 

止血異常は女性にも起こる

血友病は主に男性のみの症状ですが、「後天性血友病」と呼ばれる疾病は男女ともに発症する可能性があります。
 
家族や親戚に血友病の人がいなくても、突然誰にでも起こりうるといえるでしょう。
高齢者の発症が多く、妊娠、出産を機に発症するケースもあります。

 
 

血が止まりにくい場合の対処法

血が止まりにくい状態に直面したとき、適切な対処法を知っておくことは非常に重要です。

ここでは、血が止まりにくい状況における基本的な対処法や、受診が必要となる場合のポイントを紹介します。

止血をし、安静にする

止血の方法

  • ● 患部を圧迫する
    出血部位に清潔な布やガーゼを当て、手やバンドなどでしっかりと圧迫します。強く圧迫しすぎると周辺組織を傷つける可能性があるため、痛みを感じない程度にしっかりと圧迫することが必要です。
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  • ● 患部を冷やす
    患部を冷やすことは、血管が収縮し止血効果を高められるといえるでしょう。氷などを直接患部に当てると皮膚が傷つく可能性があるため、布などでくるんで使用することが推奨されます。

 
この止血方法を試し、安静にすることで血が止まることが多いですが、15分以上経過しても止まらない場合には医療機関への受診が必要です。
 

傷がある場合には外科の受診

深い傷があり、血が止まらない場合には、自己処置では対応できない可能性が高いでしょう。
特に、傷口が深い、または広範囲である場合、縫合が必要となることがあります。
外科医は、傷口の状態を評価し、必要に応じて縫合やその他の治療が必要です。
 
また、傷口の清潔を保ち、感染予防のためのアドバイスを受けることもできます。
 

貧血を伴う場合は内科の受診

血が止まりにくい状況で、顔色が青白くなったり、めまい、息切れなど貧血の症状がある場合には、内科の受診が必要です。
身体が十分な酸素を受け取れていないことを示しており、速やかな対応が求められます。
内科医は、貧血の原因を特定し、適切な治療が可能です。鉄分補給剤の処方や、鉄分豊富な食事の指導が行われることがあります。また、重度の貧血の場合には、輸血が必要となるケースも多いです。

 

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血が止まりにくい人の予防策

血が止まりにくい状態は、さまざまな原因によって引き起こされることがありますが、日常生活の中での予防策をしっかりと取ることで、リスクを減少させることが可能です。
 
具体的な予防策とその詳細について解説します。

転倒、打撲などの外傷に気を付ける

転倒や打撲などの外傷は、特に高齢者にとって大きなリスクとなります。
家の中での転倒や、外出先での不注意による怪我を避けるため、滑りやすい場所の確認、適切な靴の選択など、日常の生活習慣を見直すことが大切です。
転倒リスクが高まる高齢者の場合、手すりの設置や床材の選定、家具の配置を見直すなどの工夫が求められます。
 

ビタミンCを取る

ビタミンCはコラーゲンの生成をサポートし、血管の強化に役立つ栄養素です。
ビタミンCを摂取することで、免疫力の向上や抗酸化作用も期待でき、全体的な健康維持に寄与します。
オレンジ、キウイ、ブロッコリーなど、ビタミンCが豊富に含まれる食品を日常的に摂取することで、血管を健康に保つ効果が期待できるといえるでしょう。
 

喫煙、飲酒を控える

喫煙は血管を収縮させ、血流を悪化させるため、止血が難しくなる可能性があります。
アルコールは血の凝固を阻害する作用があり、出血リスクを増加させる要因の一つです。
 
医師の診察を基に、喫煙、飲酒の習慣を見直しましょう。
適切な生活習慣を心がけることが重要です。
 

定期的に医療機関受診をする

定期健康診断にある血液検査の項目で、血液の異常や関連する疾患の早期発見が可能となります。血液検査により、血液の状態や機能、栄養状態などが詳細に評価できるためです。
 
もし異常値が出た場合には、速やかに医療機関を受診し、詳しい診断を受けることで、リスクを低減できます。
定期的な健康診断と、必要に応じた医療機関での受診は、健康維持のために不可欠です。


 
 

まとめ

血が止まりにくい状態に遭遇した際の対処は、状況や原因に応じて異なります。重要なのは、自身の体の状態を正確に把握し、必要に応じて専門家の意見や治療を求めることです。
 
日常生活においては、転倒や外傷を避けるための注意や、健康的な生活習慣の維持、定期的な健康診断など、予防策を積極的に取り入れることをおすすめします。また、ビタミンCの摂取や喫煙、飲酒の制限など、生活習慣の見直しも健康維持に役立つでしょう。
 
そして、何よりも、自身の体のサインを正確に理解し、必要に応じて専門家の意見や治療を迅速に求めることが大切です。健康問題の早期発見と適切な対処に繋がります。


 

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