下腹部が痛い原因は便秘だけではない!?症状や対処法を詳しく紹介

  • クリニックブログ
2024/01/05

下腹部が痛い原因は便秘だけではない!?症状や対処法を詳しく紹介

突然、お腹の下のほうが痛む経験をした女性は多いのではないでしょうか。下腹部の痛みは、便秘や生理痛だけではなく、婦人科系疾患などさまざまな病気の症状としてあげられます。
 
「最近、下腹部がよく痛む」
「下腹部が痛いときの対処法が知りたい」
「お腹が痛いときは何科を受診すればいいの?」
 
この記事では、女性が起こす下腹部の痛み・張りの原因について、対処法や受診目安まで詳しくご紹介します。下腹部が痛む際は、ぜひ参考にしてみてください。

腹部に違和感を感じる女性
 

女性の下腹部が痛い原因とは?

女性の下腹部が痛む原因として、考えられる病気は以下の3つです。
 

  • ● 婦人科系疾患
  • ● 消化器系疾患
  • ● 泌尿器系疾患

 
これらの症状について解説していきます。

婦人科系疾患

婦人科系疾患は女性特有の症状として、月経困難症や子宮筋腫・子宮内膜症などがあげられます。
症状としては、子宮の収縮や卵巣からの出血で、下腹部をぎゅっと締め付けられるような鈍い痛みを感じるでしょう。

 

消化器系疾患

消化器系疾患の症状として、便秘や下痢・過敏性腸症候群などがあげられます。
とくに、過敏性腸症候群はストレス社会の現代において多い病気です。
ストレスを感じると腸が過敏な状態になり、下痢や便秘など下腹部に腹痛をおこします。
 

泌尿器系疾患

泌尿器系疾患として下腹部の痛みを発生させる症状は、膀胱炎や尿路結石などがあげられます。
男性と比べて女性は尿道が短く、下腹部の痛みをともなう膀胱炎を発症しやすいです。

 
 

女性のお腹が張る原因とは?

女性のお腹が張る原因として、考えられる病気は3つあります。
 

  • ● 腸内環境の乱れから起こる「便秘」
  • ● ストレスを溜め込みやすい方「過敏性腸症候群」
  • ● 早食いの方は注意!「呑気症(どんきしょう)」

 
これらの症状や原因について解説していきます。

腸内環境の乱れから起こる「便秘」

悪玉菌が増え腸内環境が乱れると、便秘やお腹の張りを起こしやすくすると言われています。
食生活の際に、揚げものや脂っこい食事を好む方や水分摂取量が少ない方に多くみられるでしょう。
 

ストレスを溜め込みやすい方「過敏性腸症候群」

ストレスを感じると、便秘や下痢を繰り返す過敏性腸症候群を発症しやすいと言われています。
お腹の張りや残便感も症状の一つです。
 
ストレス社会とも言われる現代では、ストレスを溜め込み発散できずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ストレスと上手に付き合っていくために、自分に合ったストレスの軽減方法を探して実践してみましょう。

 

早食いの方は注意!「呑気症(空気嚥下症)」

呑気症(空気嚥下症)という名前をご存知でしょうか?
お腹の張りの原因としてあげられる呑気症は、気づかないうちに空気を多く飲み混んでしまう病気です。
主にストレスや嚙みしめ癖が原因で、過度なゲップやときには吐き気を催す場合があります。

 
 

下腹部が痛いときは何科を受診すればよい?

女性が下腹部の痛みを気にする場合、何科を受診すればいいのでしょうか?
主に、以下の3つがあります。
 

  • ● 婦人科
  • ● 内科や消化器内科
  • ● 泌尿器内科

 
そのほかにも、気になる症状に合わせて病院を選ぶことがポイントです。

婦人科

生理痛が重い、貧血などの症状を感じる場合、まずは婦人科を受診するといいでしょう。
子宮や内膜に炎症が起きていないのかしっかりと検査でき、婦人科系疾患の早期発見につながります。
 

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内科や消化器内科

月経困難症や女性特有の気になる症状がない場合は、一度内科や消化器内科で診てもらいましょう。
便秘や下痢を伴う場合も、胃や腸に炎症や問題が起きていないのかしっかり確認しておくことが大切です。
 

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泌尿器科

下腹部の痛み以外に、排尿時に痛みを感じる場合は、泌尿器科の受診がおすすめです。
女性は膀胱炎などの症状が出やすいことから注意が必要になります。
少しでも痛みや不安な場合は、無理せずに医師や看護師に相談するようにしましょう。

 
 

下腹部痛・お腹の張りでこのような症状は注意!

下腹部の痛み・張りで、このような症状が出た場合は注意が必要です!

 

  • ● 突然激しい痛みに襲われる
  • ● 冷や汗や顔色が悪く意識が朦朧とする
  • ● 激しい下痢や嘔吐を伴う場合

 

一つひとつ詳しく見ていきましょう。

突然激しい痛みに襲われる

突然、我慢ができないような激しい痛みを感じた場合、注意が必要です。痛みのほかにも、吐き気を催す場合があります。
突然の激しいお腹の痛み、血管のつまりや尿路結石が隠れている可能性もあるのですぐに受診しましょう。
 

冷や汗や顔色が悪く意識が朦朧とする

下腹部の痛みのほか、冷や汗や顔色が悪く意識が朦朧とする場合は注意が必要です。
腹痛とともにこのような症状が出る場合があります。
こういった状態は危険なので、早めに受診するようにしましょう。
 

激しい下痢や嘔吐を伴う場合

激しい下痢や嘔吐を伴う下腹部痛の場合、注意が必要です。
引き起こす原因として、腸閉塞など内臓・消化器系の問題が隠れているかもしれません。
我慢せず、直ちに救急車やかかりつけの医師・看護師に相談しましょう。


 
 

下腹部が痛い・ツラいお腹の張りの対処法3選

下腹部が痛い・ツラいお腹の張りに対処する方法について解説していきます。
 

  • ● 婦人科系|お腹を温め無理をしない
  • ● 消化器系|便秘薬の服用と規則正しい生活
  • ● 泌尿器系|生活習慣の改善で免疫力を上げる

 

ぜひ、下腹部の痛みや張りに悩む方は参考にしてみてください。

婦人科系|お腹を温め無理をしない

女性によく見られる婦人科系疾患の場合、身体を冷やさないことが大切です。
とくに生理痛の場合、冷たい飲み物は避けてお腹全体を温めることを意識しましょう。
その他にも、体を締め付けない服装や生理痛緩和のハーブティーなどもおすすめです。
無理せず、ゆったりとした気持ちで過ごすといいでしょう。
 

消化器系|便秘薬の服用と規則正しい生活

便秘や下痢など腸内環境の乱れが原因の場合、整腸薬を正しく処方することが大切です。
適度な運動やストレッチで汗を流し、ストレスを溜め込みにくい身体作りもいいでしょう。
また、ストレスから起きる「過敏性腸症候群」の場合は、規則正しい生活や心身を休めることが重要です。
 

泌尿器系|生活習慣の改善で免疫力を高める

膀胱炎など引き起こす泌尿器系症状の場合、まずは生活習慣の改善と「免疫力」向上が大切です。
免疫力を高めると、体内に侵入した細菌と闘う十分な力を与えます。
正しい食生活・適度な運動・十分な睡眠など、できることから始めてみましょう。


 
 

まとめ

女性の下腹が痛む原因として、子宮や卵巣に炎症が起きる婦人科系疾患・便秘や下痢を伴う消化器系疾患・膀胱炎などの泌尿器系疾患があります。
 
また下腹部の痛みだけではなく、お腹の張りを感じる方もいるでしょう。
突然の激しい痛み・意識が朦朧とする・嘔吐を伴う場合は、我慢せずに医師や看護師に相談することが大切です。
 
このような下腹部の痛み・張りを少しでも和らげる場合は、お腹を温め無理をしない(婦人科系)・便秘薬の服用と規則正しい生活を心がける(消化器系)・免疫力向上(泌尿器系)を心がけましょう。
「ただの腹痛だから大丈夫」と思わずに、気になる際は医師や看護師に相談してください。


 

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MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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