動悸がする時はどうしたらいい?動悸の原因、症状、何科を受診すべきか解説

  • クリニックブログ
2023/12/11

動悸がする時はどうしたらいい?動悸の原因、症状、何科を受診すべきか解説

少し動いただけで「心臓がドキドキする」「動悸や息切れがする」などの症状がある場合、加齢や運動不足で片付けてしまうのは危険かもしれません。
大きな病気の兆候である症状が動悸や息切れです。
この記事では、動悸の原因、注意すべき症状を紹介するとともに、動悸の対処法や受診の目安を解説します。
隠れた病気のサインを見逃さないよう、ぜひ参考にしてみてください。

患者様に聴診器をあてる男性医師
 
 

動悸とは?

動悸は、心拍が普段と違って強く感じられる状態です。
心拍が速くなる頻脈、心拍が遅くなる徐脈、または不規則な心拍があり、このような状態を「不整脈」と呼びます。
不整脈は放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの深刻な病気につながる可能性があり危険です。

なぜ動悸が起こるのか

動悸は、主に体が興奮状態になることによって起こります。
人体は「交感神経」と「副交感神経」と呼ばれる「自律神経」が、体のバランスを保っています。
 
この自律神経のバランスが崩れると体に不調をきたすのです。
たとえば、緊張や飲酒などで交感神経が活発に働くと、強い外部刺激から体を守るために、防御反応がでますが、その反応のひとつが一時的な動悸の症状です。
 

このような症状はありませんか?

動悸の他にも次のような症状には要注意です。
 

  • ● 吐き気
  • ● 嘔吐
  • ● ふらつき、めまい
  • ● 息苦しさ、息切れ、呼吸困難
  • ● 胸痛
  • ● 冷汗
  • ● 失神、一時的な意識消失など

 
上記の症状は、動悸が他の病気の兆候である可能性があります。
特に、吐き気、嘔吐、激しい胸痛、呼吸困難、または意識喪失のような重篤な症状がある場合は心筋梗塞の恐れがあるため、速やかに医師へ相談しましょう。
 

動悸の種類

動悸は、「脈が乱れる」「心拍が遅い徐脈」「心拍が速い頻脈」の3つのタイプがあります。
 

脈が乱れる

脈が乱れる動悸は、心拍のリズムが一定ではなくなる状態で、期外収縮と呼ばれる不整脈の一種です。
多くの場合は深刻な問題ではありませんが、不安を感じる場合は専門家に相談しましょう。

 

心拍が遅い徐脈

通常、人の心拍数は1分間に60回から100回です。
しかし、徐脈の場合、1分間の拍動が50回以下となり、心拍が非常に遅くなります。
 
主な徐脈の種類としては、洞不全症候群と房室ブロックです。
洞不全症候群は、心臓の洞房結節と呼ばれる心臓のリズムを制御する部分が正しく働かない時に起こります。
房室ブロックは、心臓内の電気信号の伝達が遅くなる状態です。
どちらの症状も、専門医による診断と治療が不可欠なため、気になる症状がある際には受診しましょう。

 

心拍が速い頻脈

頻脈は、1分間に心臓が100回以上拍動し心拍が早い状態です。
 
主な頻脈の種類としては、発作性上室頻拍症と心室頻拍があります。

発作性上室頻拍症は、突然心拍が速くなり、しばらく続いたあとに突然止まるリズム異常です。
心室頻拍は、何らかの理由で心臓の心室と呼ばれる部分での電気信号が異常発生し、通常より速く拍動します。
虚血性心疾患や心臓弁膜症などの病気の背景にある症状のため、注意が必要です。

 

心房細動

心房細動は、心臓の上部の心房が異常に動く状態です。
血液の流れが悪くなり、心房に血圧が溜まり血栓の形成を引き起こす恐れがあります。
 
心房細動が長期間続くと、心房で形成された血栓が脳へ流れ、脳血管を詰まらせてしまう脳梗塞に発展する危険性もあるため、適切な診断と治療が不可欠です。

 
 

動悸の原因疾患

動悸の原因はさまざまです。
こちらでは、動悸の原因疾患について解説していきます。

循環器疾患が原因

動悸の一般的な原因として、不整脈や心不全などの循環器疾患が挙げられます。
 

不整脈

不整脈は心臓のリズムの異常です。
心臓のポンプ機能が不規則になることで、血液が全身にうまく循環せず、動悸を感じる原因となります。
 

 不整脈について詳しくはこちら

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心不全

心不全は、心臓が全身に十分な血液と酸素を送れない状態です。
心不全により心臓のポンプ機能が弱まると、代わりに心拍数を上げることで補うことで動悸が現れます。
 

 心不全について詳しくはこちら

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循環器疾患以外が原因

循環器疾患以外で動悸の原因となる疾患を解説します。
 

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は、新陳代謝を促す甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。
甲状腺ホルモンが過剰になることで、心臓は普段よりも速く拍動し動悸を感じます。
動悸の他にも、多汗、疲れやすさ、体重の減少、睡眠障害などの症状も出るため、症状が気になる方は甲状腺外来や内分泌科を受診しましょう。

 

貧血

貧血は、体内の酸素供給が減少する状態です。
酸素が不足すると、心臓はさらに全身へ酸素を送ろうと心拍数を上げ、動悸につながります。
他の症状には、疲労感、息切れ、頭痛などが見られます。貧血の早期発見および治療は、動悸の管理にも有効です。

 

低血糖

低血糖は、血液中の糖分が正常よりも低下した状態です。
糖尿病患者で多く見られ、主に血糖降下薬が効きすぎていた場合などに現れます。
 
糖は体内のエネルギー源なため、低血糖状態ではさまざまな不調を引き起こします。
動悸は低血糖状態の初期症状として、冷や汗や手足の震えなどとともに現れることが一般的です。
症状が重症化すると、意識消失や昏睡を引き起こし、命に関わる危険な状態に陥ることもあります。

 
 

動悸の検査

動悸がする場合には、その原因疾患を突き止めるための検査を行います。

心電図検査

心電図検査では、心臓の動きを電気的に記録し、不整脈などの心臓の問題を見つけることが可能です。
心電計と呼ばれる特別な機器を使用して心臓の電気的活動を測定することで、心臓が正常に動作しているか判別します。

 

心エコー検査(超音波検査)

心エコー検査は、心臓の形や動きを詳細に観察します。
超音波を使用して、心臓の内部の画像を見ることが可能です。
心臓の大きさ、形、およびその他の重要な情報から、心臓の問題の有無を診断する手助けになります。
 

胸部X線検査

胸部X線検査は、胸部の内部をX線で映し出し、画像を分析することで、心臓、肺、その他の周囲の状態を評価する検査方法です。
 
下記のような、さまざまな病気の診断に役立ちます。
 

  • ● 肺炎、気管支炎などの炎症性疾患
  • ● 肺気腫、気胸、胸膜炎、肺線維症
  • ● 心臓病や心肥大、胸部大動脈瘤などの循環器疾患
  • ● 早期の肺がん

 

血液検査

血液検査では、血液のサンプルを分析し、循環器疾患、甲状腺疾患、貧血などの可能性を評価できます。
最近では、BNPやproBNPといった脳性ナトリウム利尿ペプチド値によって、心臓にどの程度の負担がかかっているのかを評価することも可能となっています。

 
 

動悸がする時の対処法

動悸がする時、まずは深呼吸を行いリラックスしましょう。首の動脈や両目を優しく押すと、症状が和らぐ場合があります。ぜひ試してみてください。

 

受診する目安

動悸がある場合、特に 呼吸困難、胸痛、めまいなどの症状がある場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
他の症状がない場合でも、動悸が続く場合や頻繁に発生する場合も医師に相談しましょう。

 

何科を受診すればいい?

動悸の症状が出た場合、最初にかかりつけの医師に相談するのがベストです。
かかりつけ医がいない場合は、内科や循環器内科の医療機関を受診しましょう。

 

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まとめ

この記事では動悸の原因、注意すべき症状を紹介するとともに、動悸の対処法や受診の目安を解説しました。
動悸はさまざまな疾患の背景にある症状です。
動悸が続く場合や頻繁に発生する場合には、内科や循環器内科を受診しましょう。


 
 

  

MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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