自律神経失調症で下痢になる!?下痢が続く理由と対策について

  • クリニックブログ
2023/12/06

自律神経失調症で下痢になる!?下痢が続く理由と対策について

常に忙しなく日々のストレスから解放されずにいると、体調を崩すことがあります。
特に自律神経失調症は、ストレスや疲れが原因となり現れる病気で、その症状の一つとして下痢が起きる方もいるでしょう。
この記事では、自律神経失調症がなぜ下痢を引き起こすのか、対策方法とともに詳しく解説します。

腹部に違和感を感じる女性
 
 

自律神経失調症による過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群は自律神経失調症の症状の一つと言えます。
ストレスにより自律神経が乱れると消化器の働きが正常でなくなり、下痢につながることがあります。
はじめに、過敏性腸症候群について解説します。

過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群は、腹痛や腹部の不快感、下痢などを主な症状とする慢性的な腸の機能性障害です。
過敏性腸症候群は、慢性下痢型、不安定型、分泌型の3つの型に分類されます。
腹痛や下痢・便秘以外の症状にはお腹が張る、お腹が鳴るなどの腹部症状や不安、不眠、頭痛、頻尿などを伴うこともあります。
 

慢性下痢型

過敏性腸症候群の慢性下痢型は、神経性下痢ともよばれ、少しの不安や緊張で便意を感じ、急性の下痢症状を起こします。
別名「神経性下痢」とも呼ばれます。
お腹の痛みは、排便することにより症状が治まることが特徴と言われています。

 

不安定型

過敏性腸症候群の不安定型は、交代制便通異常とも呼ばれ、通常の便通と下痢や便秘が不規則に交互にみられるタイプです。
主な症状は、腹部の不快感や痛みに伴い数日毎に起こる下痢と便秘、腹部の膨満感などがあります。
 

分泌型

過敏性腸症候群の分泌型は、特に便の量や頻度、緩さに異常が見られるタイプです。
特徴的な症状は、強い腹痛の後に大量の粘液を排出することです。
 
これは腸の動きが速すぎるため、あるいは食物や体液が腸を速く通過しすぎて水分を吸収する時間が足りないことが原因で、これらが下痢を引き起こします。
 

 過敏性腸症候群については詳しくはこちら

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自律神経失調症による下痢の対策と治療方法

自律神経失調症で起こる下痢に対して対策や治療方法はあるのでしょうか。
ここでは下痢の対策と治療方法について解説します。

ストレスを軽減する

自律神経失調症による下痢は、ストレスが原因となって引き起こされることが多いため、ストレスを軽減することで改善する可能性があります。
ストレス源から逃れられない場合は、ストレス源を特定し可能な限り避けることや、ストレスマネジメントによりストレスの感じ方自体をコントロールする方法が有効です。
 
適度な休息をとり、趣味やリラクゼーション法などでリフレッシュすることもおすすめです。
 

ライフスタイルの改善

自律神経が乱れると消化器官の働きが正常でなくなり、下痢や便秘につながることがあります。
そこで、ライフスタイルの改善が必要となります。
ライフスタイルの改善として、睡眠の質が重要です。適切な睡眠は自律神経を安定させ、消化器官の働きを正常に保つことにつながります。
 
7〜8時間程度の睡眠を目指し、睡眠環境や就寝前のリラクゼーションにも気をつけてください。
また、定期的な運動も有効です。
適度な運動は心地良い疲労感を引き起こし、それによってストレスが解消される上に自律神経を整える効果もあります。
 

適切な食事の取り方

自律神経失調症による下痢の食事対策は、まずバランスの良い食事を心がけることが大切です。
特に、ビタミンB群が豊富なカツオや納豆など、緊張や興奮を抑えてストレスが緩和されるカルシウムを積極的に摂取しましょう。
これらは自律神経の働きを整えます。
 
また、規則正しい食生活を意識し、食事の時間を一定に保つことも大切です。
無理なダイエットや過度な飲酒、タバコは自律神経に負担をかけるため控えましょう。
スパイシーな食べ物やカフェインの多い飲み物は胃腸を刺激し、下痢を引き起こす恐れがあるため量を意識して摂取しましょう。

 
 

他に下痢が続く場合に疑われる病気とは?

下痢が続く場合、自律神経失調症以外に考えられる病気があります。
以下で解説していきます。

大腸ポリープ

大腸ポリープは、大腸の内壁にできるいぼのようなものです。
良性と悪性があり、大腸がんに進行する可能性もあります。
慢性的な下痢症状の場合、大腸ポリープが疑われ、早期に医療機関への受診が推奨されます。
 

 大腸ポリープについては詳しくはこちら

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大腸がん

下痢が続くときには、ただ単に胃腸が弱い、または食品に反応しているだけと思いがちですが、健康状態へのサインかもしれません。
大腸がんは、大腸の内部にポリープという良性の腫瘍ができ、それが悪性化することで発症します。
ポリープが大きくなると大腸の通り道をふさぎ、下痢と便秘が交互に起こることがあります。
 

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炎症性腸疾患

炎症性腸疾患は、主に潰瘍性大腸炎とクローン病の2つの疾患が知られています。
潰瘍性大腸炎は、免疫機能に異常が起こり大腸粘膜に炎症が生じ、症状として血便、下痢、腹痛などが現れる疾患です。
クローン病は原因が明らかになっておらず、何らかの免疫異常が生じて発症し、腹痛・下痢・血便・発熱などが主な症状です。

 

虚血性腸炎

虚血性腸炎は、血液の循環が不十分になることでおこる腸の炎症です。最も一般的な原因は動脈硬化で、動脈が詰まることにより腸への血液供給が不足し、虚血性状態となり、炎症を引き起こします。
主な症状は、腹痛や腹部膨満感、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、血便です。
特に下痢が続く場合、虚血性腸炎が疑われます。
 

ウイルス性胃腸炎

ウイルス性胃腸炎は、ウイルスによって引き起こされる胃や腸の炎症で、下痢や嘔吐、腹痛などの症状を引き起こし、一般的には手洗いの不足や飲食物からの感染が主な原因とされています。
通常、成人の場合は自己免疫の働きで数日から一週間程度症状が続きます。

 
 

まとめ

この記事では、自律神経失調症がなぜ下痢を引き起こすのか、対策方法とともに解説しました。
自律神経失調症では、自律神経の乱れにより下痢症状が現れることがあります。
過敏性腸症候群は、明確な原因はまだ判明されていませんが、器質的な問題ではなく、腸の機能的な問題から、ストレスが発症に大きく関わっていると考えられています。
しかし、下痢が続く場合は他の疾患も考えられるため、医療機関の受診を推奨します。


 
 

  

MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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