「喉が痛い」そんなときどうする?原因や対処方法について解説!
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「喉が痛い」そんなときどうする?原因や対処方法について解説!
「風邪?」「乾燥?」「扁桃炎?」のどの痛みに悩まされることはありませんか。
のどの痛みの原因はウイルスや細菌感染での症状、もしくは生活習慣という要因に分けられます。
この記事では、のどの痛みが起こる仕組みから、その対処法などを解説します。のどの痛みについて知ることで、不安を軽減し冷静に対処できるようにぜひ参考にしてください。
のどの仕組みや構造
のどが痛いとき、すぐに痛みを取りたいと感じるものです。しかし、のどが痛みを感じる仕組みは複雑で、痛みを取り除く方法も複数あります。
ここではのどの仕組みや、痛みを感じる理由について解説します。
のどの解剖生理
のどは、口と鼻が交差するポイントであり、この場所から食道と気管に分かれる重要な交差点です。このエリアはただの通過点ではなく、多くの生理的機能を担っています。
たとえば、呼吸においては、気管が空気の通り道となります。食道を通るのは食物や水分です。さらに、のどに存在する声帯が振動することで、話す声が形成される仕組みができています。このように、のどは多機能な部位であり、のどの健康状態が全身の健康に影響を与える可能性があるといえるでしょう。
のどが痛む仕組み
のどの痛みにはいくつかの原因が考えられますが、主な要因としてはウイルスや細菌の侵入があります。これらの微生物がのどの粘膜に付着すると、炎症反応が起こりますが、この炎症がのどの痛みや赤みの原因です。
また、乾燥した環境や刺激物によってものどの痛みは生じることがあります。特に冬季に暖房を使用すると、室内の空気が乾燥しがちですが、乾燥ものどの痛みの一因です。
さらに、タバコやアルコールなどの刺激物がのどに直接影響を与えることで、痛みや不快感が生じる場合もあります。
のどが痛くなる原因
のどの痛みは、疾患からくるものと、日常生活や環境からくるものが主な原因といえるでしょう。ここではのどの痛みの原因を解説します。
疾患的要因
のどの痛みが疾患からくる場合、その背後には主に咽頭炎、扁桃炎、喉頭炎といった病気が存在します。
咽頭炎は、のどの粘膜がウイルスや細菌によって炎症を起こし、それが赤みや腫れを引き起こす病気です。
扁桃炎は扁桃腺が感染症によって腫れ上がる状態で、これが高熱やのどの痛みをもたらすことが多いといえます。
喉頭炎は声帯やその周囲の炎症が主な特徴で、この状態が声のかすれやのどの痛みに影響を与える可能性が高い疾病です。
のどの痛みを感じ、発熱がある場合などは疾患の可能性があるため医療機関へ受診しましょう。
扁桃炎について詳しくはこちら
日常生活や環境的要因
のどの痛みは日常生活や環境に原因がある場合も少なくありません。
特に冬季に多い乾燥は、のどの粘膜を乾燥させ、それが痛みを引き起こすことがあります。
喫煙はタバコの煙がのどに刺激を与え、痛みを生じさせる可能性が高いです。
飲酒も同様に、アルコールがのどの粘膜を刺激し、痛みを引き起こすことがある生活習慣だといえるでしょう。
のどが痛い時の対症療法
のどの痛みに悩まされたとき、どう対処したらいいのか迷うことも多いでしょう。
ここでは、そんなのどの痛みに対する対症療法を紹介します。
食事の工夫から内服薬の選び方まで、多角的な対処法があるので参考にしてください。
のどが痛いときの食事、飲酒、喫煙は?
のどが痛いときには、食事の選び方が非常に重要です。
温かいスープやお粥はのどに優しく、痛みを和らげる効果があります。
反対に、辛い食べ物や冷たい飲み物はのどに刺激を与える可能性があるため、避けた方が良いでしょう。また、喫煙と飲酒はのどに直接的な刺激を与えるため、痛みがある場合は控えることが推奨されます。
鎮痛薬は飲んで良い?
のどの痛みを強く感じた場合、鎮痛薬の使用も一つの選択肢です。
ただし医師の診断と指示が不可欠といえるでしょう。
特に、痛みが続く場合や他の症状が出ている場合は、自己判断での服用を避け、医療機関での診察を受けることが重要です。
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こんなときは受診が必要
のどの痛みがひどくて、医療機関で診てもらうべきかどうか悩んでいる方も多いでしょう。ここでは、そういった状況で受診が推奨されるケースについて詳しく解説します。
発熱があるとき
のどの痛みに加えて発熱がある場合は、単なる風邪と考えられることが多いですが、高熱が何日も続いている場合は注意が必要です。
ウイルス性咽頭炎やA群溶血性レンサ球菌(通称:溶連菌)による扁桃炎など、悪化するリスクのある疾患が隠れている可能性が高いといえます。また、発熱が続くと体力が消耗し、他の疾患に対する抵抗力も低下するため、早めの医療機関での診察を受けることが重要です。
食事や飲水ができないとき
のどの痛みで食べることや飲むことが困難になった場合、のどの痛み以上の深刻な状態である可能性が高いです。特に、急性喉頭蓋炎という疾患が疑われる場合があります。
のどの蓋が腫れて気道を塞ぐ危険性があり、非常に重篤な状態に陥る可能性があるため、速やかな医療機関受診が不可欠といえるでしょう。食事や飲水ができないという状態は、栄養や水分が摂取できないため、体調をさらに悪化させる可能性があります。
早急な医療介入が必要となる場合も多く、自己判断での対処は避けるべきです。
呼吸困難
のどの痛みが原因で呼吸がしにくくなる状況は、非常に深刻な問題が生じている可能性があります。胃食道逆流症が原因で呼吸困難が発生することもあるので、十分注意が必要です。
胃食道逆流症は、胃酸が逆流してのどに刺激を与えることで、呼吸困難やのどの痛みを引き起こす場合があります。呼吸困難が起きた場合、気道が何らかの形で閉塞している可能性も否定できません。
呼吸困難が続くと酸素供給が不足し、最悪の場合、命に関わる事態にもつながる可能性があります。
まとめ
のどの痛みは、単純な不快感以上のもので、疾患や生活習慣が影響するケースが多いです。のどの構造や機能を理解することで、痛みの原因を特定しやすくなります。
日常生活での対処法も有効ですが、症状が重い、または持続する場合には、専門医の診断が不可欠です。痛みがある場合、特に発熱や食事の困難、呼吸困難などの症状が出たら、自己診断や自己治療ではなく、専門の医療機関で適切な診断と治療を受けることが重要です。
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略歴
- 藤田保健衛生大学医学部 卒業
- 公立昭和病院
- 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
- 北部地区医師会病院麻酔科 科長
- 2016年 MYメディカルクリニック 医師