花粉症とは?原因・症状・対策を徹底解説

  • クリニックブログ
2023/05/01

花粉症とは?原因・症状・対策を徹底解説

最近は花粉症の方が増えて、症状に苦しんでいる方も多いことでしょう。
では花粉症にかかったらどうしたら良いのでしょうか?
 
この記事では、花粉症の特徴や原因、症状について解説していきます。
また、治療方法や予防方法についても解説していきますので、是非最後までご覧ください。

 
 

花粉症って何?

毎シーズン、クリニックでも春にかけて花粉症で困っている方が多くいます。
ここでは以下の内容について解説していきます。
 

  • ●花粉症とは
  • ●花粉症の特徴

 

花粉症とは

花粉症とは、その名のとおりスギやヒノキなど植物の花粉によってアレルギー反応が起こる疾患です。
 
花粉症の症状によって勉強や仕事、家事の効率低下など生活への支障が出るという調査結果もあり、早期に治療して重症化させないことが重要です。
 

花粉症の特徴

最近では花粉症でない方が珍しいのではないかと思うほど、ここ数年で花粉症の患者さまは急増しています。
1976年より罹患者が激増した花粉症は、1979年には社会問題にまで発展しました。今や国民病といわれる疾患といっても過言ではありません。
 
スギの木は、一般的に樹齢30年前後から花粉を飛散させるといわれています。
戦後復興のために植樹されたスギが花粉を飛ばすようになったことが、花粉症増加の大きな要因と考えられているのです。
 

花粉が飛ぶ季節にのみ症状が現れる

花粉症は花粉に対するアレルギーですが、個人によって原因となる花粉の種類が異なります。
そして原因となる花粉が飛ぶ季節にのみ症状が現れるのが特徴です。
 
たとえばスギの花粉に対するアレルギーがある場合、スギの花粉が飛散する2月〜6月頃に花粉症の症状が出ます。
3月〜4月はスギの花粉が特に多いため、花粉症の症状が強く出やすいです。
 

よく見られる花粉症は地域により異なる

飛び交う花粉は地域によって異なるため、花粉症にも地域差が見られます。
たとえばスギ花粉症は北海道・沖縄ではほとんど見られず、太平洋側の地域に多いのが特徴です。
逆に北海道では、シラカンバの花粉症が多く見られます。
 
 

花粉症の原因って?

花粉(抗原)が体内に入り、体が異物と判断すると、それを無害化しようとする反応(抗原抗体反応)が起き、花粉症の症状が現れます。
花粉症といえばスギ花粉がよく知られていますが、今までに報告された花粉症は50種類以上にもなるといわれているのです。
 
一般的に花粉症の原因となりやすい植物としては、スギやヒノキ、ほかにも時期や地方によってカモガヤ、ハンノキ、シラカバ、ブタクサなどです。
 
最近の研究によると、症状を悪化させる要因として空気中の汚染物質や喫煙、ストレス、空気の乾燥などが指摘されています。
また食生活の欧米化の影響を指摘する意見もあるようです。
 
ここでは以下の内容について解説していきます。
 

  • ●原因となる花粉と飛散時期
  • ●秋の花粉症は9月〜10月に注意
  • ●花粉症のメカニズム

 

原因となる花粉と飛散時期(花粉カレンダー)

東京都保健医療局が発表している東京都付近の主な花粉の飛散時期(花粉カレンダー)をご紹介していきます。
 

スギ 2月〜4月
ヒノキ 3月〜5月中旬
イネ科 5月〜7月中旬、8月中旬〜10月中旬
ブタクサ 9月〜10月
ヨモギ 9月〜10月
カナムグラ 9月〜10月

 
花粉症は春に発症するイメージが強いかもしれませんが、イネ科、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラは秋に花粉を飛散させます。
 

秋の花粉症は9月〜10月に注意

東京都保健医療局が発表している夏から秋の花粉飛散状況をご紹介していきます。
 

(単位:個 / cm²)

観測期間 イネ科 ブタクサ科 ヨモギ属 カナムグラ
千代田
8/26〜9/1 0.0 0.0 0.0 0.0
杉並
8/26〜9/1 0.9 0.0 0.0 0.0
青梅
9/2〜9/8 0.0 0.0 0.0 0.0
八王子
9/2〜9/8 0.0 3.4 0.0 0.0
多摩
9/2〜9/8 2.5 4.0 0.0 0.0
町田
9/2〜9/8 0.3 7.7 0.0 0.0
立川
9/2〜9/8 0.9 2.8 0.0 0.0
府中
9/2〜9/8 1.2 0.0 0.0 0.0
小平
9/2〜9/8 2.2 0.6 0.0 0.0

 

花粉症のメカニズム

ある物質(たとえばスギ花粉)を抗原と呼びます。
 
人によっては抗原を体が受け入れられません。そして抗原が鼻のなかに入ると、くしゃみや鼻水で追い出そうとしたり、鼻づまりで締め出そうとしたりします。
 
これは理にかなった反応ですが、症状が強過ぎるととても不快に感じます。この状態が花粉症という病気です。
 
花粉症は感作された後に花粉を吸い込むと発症します。
 
花粉
 

【感作】

花粉などの抗原が鼻に入ると、リンパ球が反応してIgE抗体を作ります。 このIgE抗体が鼻の粘膜にあるマスト細胞というアレルギーを起こす細胞につきます。
これを感作と呼びますが、感作が成立するかどうかは体質によることが大きく、たとえばスギ花粉の場合、感作が成立するのは約50%です。
 

【発症】

感作された後、再び花粉を吸い込むと、抗原がマスト細胞についたIgE抗体に結合し、マスト細胞が活性化され、ヒスタミン、ロイコトリエンが放出されます。
ヒスタミンは鼻の神経を刺激してくしゃみや鼻水を、ロイコトリエンは鼻の血管を刺激して鼻づまりを起こす物質です。
これが花粉症の発症した状態です。
 
花粉に感作された方のうち約50%が発症します。
さらに花粉が繰り返し鼻に入ると、いろいろな細胞が鼻の粘膜に出てきてアレルギー性炎症を起こします。
 
 

花粉症の症状って?

主な症状としては、くしゃみや鼻水、鼻づまり、眼の症状(充血、かゆみ、涙)があります。
 
人によっては皮膚の荒れ、咳や喘息、特定の野菜や果物をを食べると口の中が腫れたり痒くなったりとアレルギー反応が出るケースもあります。
 
スギやヒノキの花粉はトマトのアレルゲンと構造が似ていることから、トマトを食べた後に口や喉のかゆみや違和感を生じることがあるそうです。
これを口腔アレルギー症候群(果物アレルギーを含む)と呼びます。
 
果物ではリンゴ、モモ、スイカ、オレンジ、キウイなどの報告もあるので、花粉症の症状と口の中の違和感がある方は一度詳しい検査を受けてみても良いかもしれないですね。
 
なかには下痢や倦怠感、無気力、集中力の低下などが、日常生活においてパフォーマンスの低下が多く見受けられます。
 
特に2〜4月にかけて暖かくなってくる頃はとても辛い時期になりますよね。
 
ここでは以下の内容について解説していきます。
 

  • ●部位別症状
  • ●病型分類
  • ●重症度分類

 

部位別症状

 

 くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみ、違和感、鼻出血、臭いの感覚がおかしくなるなど
 目のかゆみ、結膜の充血、ごろごろした違和感、涙目、目やに、まぶたの腫れなど
 口の中のかゆみ、腫れなど
のど
 のどのかゆみ、痛み、違和感、乾燥感など
下気道
 空咳、喘鳴など
皮膚
 皮膚のかゆみ、じんましんなど
皮膚
 皮膚のかゆみ、じんましんなど
その他
 頭重感、頭痛、耳のかゆみ、発熱など

 

病型分類

鼻の症状によって花粉症は3つに分類されます。
 

  • ●くしゃみ・鼻漏型:くしゃみ・鼻水が強いタイプ
  • ●鼻閉型:鼻づまりが強いタイプ
  • ●充全型:くしゃみ・鼻水・鼻づまりがすべて見られるタイプ

 

重症度分類

また重症度に応じて4つに分類されます。
 

  • ●軽症
  • ●中等症
  • ●重症
  • ●最重症

 
 

花粉症の検査について

花粉症の症状は風邪症状とよく似ていることから、その症状が花粉によるものなのか、それ以外のものなのかを判断する必要があります。

花粉が体内に入ってすぐに花粉症になるわけではありません。
抗原の量が多ければ短期間で発症し、抗原の量が少なければ長い期間を経て発症します。
子供の頃は花粉症でなくても大人になって発症するケースは少なくないのです。

この章では以下の内容について解説していきます。
 

  • 1. 血清特異的IgE抗体量
  • 2. 鼻汁中好酸球数
  • 3. 皮内(皮膚)テスト(スクラッチテスト、プリックテスト)
  • 4. 鼻誘導テスト
  • 5. 鼻鏡検査
  • 6. 鼻X線検査

 

1:血清特異的IgE抗体量

血液中の血清に含まれる花粉に特異的なIgEの値を調べます。
 

  • ★VIEW39(当院で検査可能)
  •  

  • 採血で39種類のアレルギーの原因となる物質を調べる検査です。
  • 花粉症に関するスギやヒノキなどの樹木はもちろん、ハウスダストや犬猫、食物なども検査項目の中に含まれています。
  • 1週間前後で結果が出ます。

 
注射
 

2:鼻汁中好酸球数

鼻水を綿棒で擦り取り、アレルギー性鼻炎の際に上昇する鼻汁好酸球が含まれているかどうかを調べる検査です。
 

3:皮内(皮膚)テスト(スクラッチテスト、プリックテスト)

花粉症の原因となる花粉エキスを腕に1滴垂らし、針で軽く皮膚を傷つける、もしくは注射をして、皮膚が腫れたり、痒み、発赤が出ないかを確認する検査です。
15分〜20分で判定できます。
 

4:鼻誘導テスト

花粉エキスを鼻の粘膜につけて、花粉を吸い込んだときと同じ環境を作り、くしゃみなどの症状が出るかどうかを確認する検査です。
 

5:鼻鏡検査

鼻鏡という器具を用いて鼻のなかを肉眼で観察し、鼻粘膜や鼻水の性状を調べる検査です。
鼻ポリープ、鼻中隔弯曲症、副鼻腔炎などがないかを調べるのにも役立ちます。
 

6:鼻X線検査

鼻を中心とした頭部のレントゲン写真を撮る検査です。
副鼻腔炎などほかの病気がないかを調べます。
アレルギー性鼻炎で上顎洞の粘膜が腫れているのが分かることもあります。
 
 

花粉症の治療は?

花粉症の治療には、大きく分けて、症状を軽減する対症療法と根本を治す根治療法があります。
 
対症療法では、経口薬や点鼻薬、点眼薬などを用います。
最近では、初期療法として花粉の飛散前や症状が軽い時期から薬物を予防的に服用することで、症状の発現を遅らせる、または症状を軽くする方法が用いられています。
 
当院でも、花粉症の時期になるとアレルギー注射が人気で、効果を感じて通われている方もいらっしゃいます。
 
根治療法は、減感作療法(アレルゲン免疫療法)といって原因となる花粉エキスを少量ずつ身体に取り込み、花粉抗原に対する免疫を獲得する方法です。
 
この方法は数年に渡り毎日薬を飲むことがデメリットではありますが、花粉症に対する免疫が獲得できます。花粉症の治癒を目指して内服薬を減らせるだけでなく、症状の軽減に繋がります。
 
ここでは、以下の内容について解説していきます。
 

  • ●初期療法
  • ●重症度に応じた治療
  • ●抗原の除去と回避
  • ●薬物療法
  • ●アレルゲン免疫療法
  • ●レーザー療法
  • ●手術療法
  • ●症状別の対策
  • ●妊婦の治療

 

初期療法

花粉症の症状が出る前に始める治療です。
いつから始めるか、どの薬を使うかは、専門医とよく相談してください。
初期療法を行えば、花粉症のシーズンでも症状が軽くなる可能性があります。
 

抗原の回避

抗原である花粉の侵入を減らすことは治療の基本です。
花粉の回避のため以下の点に注意してください。
 

  • ●花粉情報に注意
  • ●花粉の飛散量が多いときは外出を控える
  • ●室内にいるときは窓や戸を閉めておく
  • ●外出するときはマスク・メガネを着用する
  • ●毛羽立った洋服は着ないようにする
  • ●帰宅後は、衣服や髪をよく払い入室し、うがい・手洗い・鼻かみを徹底する
  • ●室内の掃除をする

 
詳しくは花粉症の予防の章で解説していきます。
 

薬物療法

花粉症で行う薬物療法を解説していきます。
 

【ケミカルメディエーター遊離抑制薬】

マスト細胞からケミカルメディエーターであるヒスタミン、ロイコトリエンが放出されるのを抑える薬です。
効果が出るまで1週間〜2週間かかります。
薬物の種類は内服薬と鼻噴霧用薬の2種類です。
 

【第1世代抗ヒスタミン薬】

ヒスタミンが鼻の神経を刺激するところをブロックする薬です。
くしゃみ・鼻水に効果があります。
市販薬にも含まれていますが、眠気、口の渇きといった副作用があります。
前立腺肥大などで尿が出にくい方、緑内障のある方は使えません。
 

【第2世代抗ヒスタミン薬】

第1世代抗ヒスタミン薬よりも副作用が軽減されている薬です。
抗ヒスタミン作用のほかにもいろいろな作用があります。
薬物の種類は内服薬、鼻噴霧用薬、貼付剤の3種類です。
 

【抗ロイコトリエン薬】

ロイコトリエンが鼻の血管を刺激するところをブロックする薬です。
鼻づまりに効果があり、眠気の副作用はありません。
 

【Th2サイトカイン阻害薬】

IgE抗体をつくるTh2リンパ球に作用して、抗体を作りにくくする薬です。
 

【点鼻用血管収縮薬】

鼻に噴霧する薬で鼻づまりによく効く薬です。
即効性があるのですが、使い過ぎると薬剤性鼻炎を起こし、かえって鼻づまりが強くなります。
どうしても必要なときにのみ使用する薬です。
 

【生物学的製剤(抗体療法)】

花粉のIgE抗体とマスト細胞がくっつくのを阻害することでアレルギー反応を抑える薬です。
 

【漢方薬】

花粉症に効く漢方薬もあります。
 

アレルゲン免疫療法

花粉症の原因となっている抗原エキスを体に入れて、抗原に対する反応を弱めていく治療法です。
抗原の入れ方は2種類です。
 

  • ●皮下免疫療法:注射によるもの
  • ●舌下免疫療法:舌下によるもの

 
どちらの方法でも2年〜3年の治療が必要ですが、花粉に対するアレルギーを根本から治せる可能性があり、約70%に有効と言われています。
ただし皮下免疫療法の場合、ごくまれにショックなどの副作用が見られます。
 

レーザー療法

花粉症で炎症を起こす鼻の粘膜の表面をレーザーで焼き、アレルギー反応を弱める治療です。
出血がなく、外来でもできるのが特徴ですが、再発が見られます。
 

手術療法

鼻づまりの強い方に対して行う治療で、鼻の下鼻甲介(かびこうかい)を切除して小さくする手術です。
鼻水を分泌する腺を刺激する神経を切断し、鼻水を止める手術もあります。
 

症状別の対策

いろいろな治療法をご紹介しましたが、どの治療法を選択したら良いのでしょうか?
基本的には専門医とよく相談しながら決めれば良いのですが、これまでに解説した治療法のまとめとして、症状別の対策をご紹介していきます。
 
なおどの症状の場合も、まずは抗原の回避が必要です。
その上で薬物療法を行いましょう。
 

くしゃみ・鼻水

ヒスタミンが鼻の神経を刺激し、くしゃみ・鼻水を起こしているため、抗ヒスタミン薬が有効です。
副作用の面から考えると、第2世代抗ヒスタミン薬がよいでしょう。
 

鼻づまり

ロイコトリエンが鼻の血管を刺激し、鼻づまりを起こしているため、抗ロイコトリエン薬が有効です。
 

気道粘膜の過敏性が原因で咳が出るため、喘息に準ずる治療が必要です。
専門医とよく相談して治療法を決めてください。
 

皮膚のかゆみ

肌のアレルギーで皮膚のかゆみが生じるため、抗ヒスタミン薬の内服が有効です。
 

妊婦の治療

胎児に与える影響を考え、花粉症の治療は慎重に行います。
妊娠4か月の半ばまでは、原則として薬物は避けたほうが良いでしょう。
どうしても必要な場合は、以下の薬を少量だけ用います。
 

  • ●鼻噴霧用ケミカルメディエーター遊離抑制薬
  • ●鼻噴霧用抗ヒスタミン薬

 
 

当院での花粉症の検査・治療方法はこちら

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花粉症の予防方法は?

最大の予防は花粉を避けることです。
今は花粉症ではない方でも、花粉が体内に蓄積されると花粉に対する抗体が産生され、何らかのきっかけで症状が現れることがあります。
 
花粉は昼前後、夕方に多く飛散します。
外出時には花粉が付着しやすいウール素材の服は避け、鼻や目はマスクやメガネで防ぎましょう。
自宅に入る前に花粉を持ち込まないようにし、手洗いやうがい、洗顔で花粉を落としてください。
睡眠を十分にとり、お酒の飲み過ぎやタバコを控えるのが理想的ですが、全部をすぐ行うのではなく、無理のない範囲で生活習慣を徐々に整えることが重要です。
 
ここでは。以下の内容について解説していきます。
 

  • ●家にいるときの注意点
  • ●外出時の注意点

 

家にいるときの注意点

花粉の回避のため以下の点に注意してください。
 

花粉情報に注意

日本気象協会などが公表している花粉情報をみれば、花粉の飛散状況が分かります。
花粉の飛散時期は花粉情報に注意してください。
花粉が多い日は特に注意して花粉対策を行いましょう。
 

室内にいるときは窓や戸を閉めておく

花粉が室内に入るのを防ぐため、なるべく窓や戸を閉めておきましょう。
換気する際には、窓を10cmほど開けて、レースのカーテンを用いて花粉の侵入を防ぎます。
またカーテンには花粉が付着するため、定期的に洗濯するほうがよいでしょう。
 

室内の掃除をする

室内には、窓から侵入したり、外出時に持ち込まれたりする花粉が残っています。
こまめに掃除機をかけ、室内の花粉を減らしてください。
 

外出時の注意点

花粉の飛散量が多いときは外出を控え、外出する際には以下の点に注意してください。
 

マスクの着用

マスクを着用し、花粉の吸入を抑えましょう。
マスクをつけると、通常のマスクでも鼻に入る花粉の量が約70%減少し、花粉症用のマスクなら約84%減少するといわれています。
 
マスクを付ける女性
 

メガネの着用

花粉症用のメガネはもちろんのこと、通常のメガネでも目に入る花粉の量は減少します。
またコンタクトレンズは目を刺激するため、アレルギー性結膜炎が悪化しやすいです。
メガネに替えたほうが良いでしょう。
 

毛羽立った洋服は着ない

ウールなど毛羽立った洋服は花粉が付着しやすいため、綿、ポリエステルなど花粉の付着しにくい素材の服を着ましょう。
髪の毛にも花粉がつきやすいため、帽子をかぶると花粉の付着量を減らせます。
 

帰宅後は、衣服や髪をよく払い入室

室内に花粉を持ち込まないようにするため、衣服や髪を払い落としてから入室してください。
 

うがい・洗顔・手洗い・鼻かみを徹底する

のど、鼻、顔、手についた花粉を落とすため、うがい・洗顔・手洗い・鼻かみを徹底してください。
水道の水でうがいすると、のどの粘膜を痛める可能性があるため、生理食塩水(食塩を0.9%の濃度に溶かした蒸留水)を用いると良いでしょう。
 
 

花粉症のまとめ

花粉症とは、その名の通り、スギやヒノキなどの植物の花粉によってアレルギー反応が起こる疾患のことです。
花粉が体内に入り、体が異物として判断すると、それを無害化しようとする抗原抗体反応が起き、くしゃみや鼻水、鼻づまり、眼の充血、かゆみ、涙といった症状が現れます。
 
花粉症の検査には、血清特異的IgE抗体量などがあります。
 
治療は、抗原の除去と回避、薬物療法、アレルゲン免疫療法などですが、花粉を避けることが最大の予防です。
 
ここ数年で花粉症の患者は何倍にも増えて溢れかえっており、症状に苦しんでいる方も多いでしょう。
症状が軽くても重症化する前に早めに治療、予防することで症状の軽減に繋がります。
自分に合った治療法を見つけることで日常生活の質も上がるのではないでしょうか?
 
花粉症の薬によっては眠気が強いお薬もありますので、薬が合わないときはいつでもご相談ください。
 
 

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MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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