おなかの痛みは腎結石かも?原因と対策、予防法を紹介します
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おなかの痛みは腎結石かも?原因と対策、予防法を紹介します
腎結石は、尿中の成分が結晶化して硬い結石を形成し、腎臓や尿路に生じる疾患です。
治療とライフスタイルの変更によって管理でき、結石が取り除かれれば痛みが和らぎ、再発を予防できる可能性があります。
この記事では、腎結石についての原因と対策、予防法を紹介していきます。
腎結石・尿路結石の原因と症状
結石というと尿路結石という言葉もありますが、これは腎臓でできた結石が尿路に降りてきて詰まった状態をいいます。
腎結石・尿路結石ができる原因と症状について説明します。
腎結石の原因
腎結石の原因は多岐にわたりますが、主な要因は以下の通りです。
不十分な水分摂取
十分な水分を摂取しないと、尿が濃縮され、尿中の成分が凝縮しやすくなります。
水分不足が結晶化しやすい環境を生み出し、結石が形成されるリスクが上がります。
食事習慣
塩分の摂りすぎや高たんぱく質の食事、特にシュウ酸が多く含まれる食事が、結石の形成のリスクを高めてしまうことがあります。
遺伝的な要因
家族歴に基づく遺伝的な傾向が、結石を発症するリスクに影響を与えることがあります。
体重
過体重や肥満は、代謝異常を引き起こし、尿中の成分が異常になりやすくなります。
代謝異常
尿中の成分の代謝異常が、結石の形成を促進することがあります。
尿路感染症
慢性的な尿路感染症がある場合、尿中の成分が結晶化しやすくなり、結石の発生リスクが増加します。
これらの要因が複合的に影響し、尿中の成分が凝縮して腎結石が発生する可能性が高まります。
個人の生活習慣や体質も関与するため、予防のためには健康的な生活習慣や適切な水分摂取が重要です。
尿路結石についてはこちら
腎結石の症状
腎結石の症状は、結石の大きさや位置、および結石がどの程度尿路を阻害しているかによって異なります。
一般的な腎結石の症状には以下が含まれます
腰部や下腹部の激しい痛み
背中や鼠径部、下腹部痛などさまざまな部位に痛みが起こります。
結石が大きい場合には、体の中で石が移動しないため症状が出ないことが多く、小さい結石の方が尿管などに引っ掛かりやすく激痛を伴うことがあります。
血尿
尿中に血液が混じることがあり、ピンク色や赤色の尿として現れます。
吐き気や嘔吐
痛みや不快感が強い場合、吐き気や嘔吐が発生することがあります。
頻繁な尿意
腎結石が尿路を刺激することで、頻繁な尿意や排尿の急増が起こることがあります。
尿の濁り
尿が濁り、結石が尿中に存在することを示すことがあります。
発熱
重篤な感染症が合併した場合、発熱が生じることがあります。
症状は結石がどの程度尿路を妨げているかや、石の種類によっても異なります。
腎結石の症状が現れた場合、早期に医療機関の受診が必要です。
腎結石が放置された場合のリスク
腎結石は、本来体外へと排出されるべき物質が固まったものです。
腎結石の形成には、高カルシウム尿症、高シュウ酸尿症、高尿酸血症、低クエン酸尿症、低マグネシウム尿症などの病気が関与している場合もあり、腎結石を放置することはそれらの病気をも放置することになります。
また、結石が詰まった状態が続き腎機能が低下することで腎盂腎炎が生じると、命の危険に繋がります。
腎盂腎炎についてはこちら
腎結石の治療方法と予防法
腎結石が見つかった場合、治療方法は結石の大きさによって分けられます。
結石の大きさを検査で確認し、治療方法を考えます。
飲み薬で排出されるのを待つか、手術で結石を小さくして排出する方法です。
腎結石の診断のために受けるべき検査
腎結石は、血尿が出やすくレントゲンで結石を確認することができます。
レントゲンに映りにくい場合は、CT検査での確認ができるでしょう。
腰などに痛みが生じている場合は、腎臓の様子を確認するために超音波(エコー)検査を行います。
一度腎結石ができた方は、年に一度のレントゲン、超音波検査が推奨されています。
腎結石の種類と部位による治療法の選択
腎結石は、形成される物質により治療方法が異なります。
小さな結石の場合、自然排石を待つことを選択することがあります。
十分な水分摂取と症状の管理が重要です。
痛みが強い場合には、座薬や内服薬が処方されます。
自力での排出が難しいときは、体の外側から衝撃波を当てて、結石を砕く体外衝撃波破砕術と、尿道から内視鏡を挿入してレーザーで結石を破壊する経尿道的尿管砕石術、皮膚から内視鏡を挿入し、結石を破壊する経皮的腎砕石術が用いられることがあります。
腎結石の予防法と食事に注意すること
腎結石になった場合、基本的な生活習慣を見直して整えることを意識していきましょう。
特に一日の水分量を見直して、1500ml以上とることができれば、尿の濃度が薄まり結石ができにくくなります。
その場合飲み物には注意を払う必要があります。
紅茶、コーヒーなどにはシュウ酸が多く含まれるため、水やお茶を多く摂るようにしましょう。
脂質異常症と診断された場合、多くの改善策と今後の予防策として生活習慣の見直しが重要となります。
喫煙やアルコールなどは極力減らし、ストレスと寝不足を改善するために規則正しい生活を心がけてください。
特に食事はコレステロールや中性脂肪などの脂質を抑えたものを中心にしましょう。
魚や野菜を中心とした食事がおすすめです。
余分なコレステロールを回収してくれる善玉コレステロールを増やすためには、一日20〜30分程度の適度な運動が推奨されています。
しかし、多忙な方はなかなか時間が取れないということもあるでしょう。
その場合は、通勤や家事などで意識的に体を動かすようにすることが大切です。
できることからコツコツと無理なく続けられる方法を見つけましょう。
まとめ
腎結石は、腎臓に結石がつくられる病気で、排出するために尿道や膀胱などに激しい痛みが起こりやすいです。
毎日の食事や運動によって、結石を作ることを予防できます。
緑黄色野菜や乳製品を適度にとることで再発防止に努めていきましょう。
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略歴
- 藤田保健衛生大学医学部 卒業
- 公立昭和病院
- 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
- 北部地区医師会病院麻酔科 科長
- 2016年 MYメディカルクリニック 医師