血圧が低いとどんな症状になる?低血圧でしんどい時の4つの対策

  • クリニックブログ
2024/01/05

血圧が低いとどんな症状になる?低血圧でしんどい時の4つの対策

血圧が低く「朝、寝起きが悪い」「身体がしんどい」「頭痛や目まいがする」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
高血圧がリスクである点は多く知られていますが、低血圧も放置すると重大な疾患のリスクです。

 
しかし、低血圧に関しては、原因や具体的な症状、対策方法は十分に知られていない場合があります。
この記事では、低血圧の症状や原因、そして「しんどい」と感じた時に取り組める4つの対策について詳しく解説します。

血圧計
 

低血圧の原因と分類

まずは、低血圧に関する基本情報について解説します。

低血圧の基準値

日本では低血圧の厳密な判定基準はありません。
通常は収縮期の血圧が「100mmHg」以下で低血圧とみなされます。
 

低血圧の分類

一次性低血圧(本態性低血圧)

 

一次性低血圧とは、特定の疾病が引き起こしているわけではなく、本人の体質によって血圧が下がっている状態のことです。
低血圧の方の大半はこのタイプに当てはまります。
多くの場合、自覚症状がなく日常生活に支障をきたさない場合は特に治療の必要はありません。

 

二次性低血圧(症候性低血圧)

二次性低血圧とは、他の疾患や薬の副作用によって血圧が低くなっている状態のことです。
心臓病やホルモンバランス異常、糖尿病などが原因であり、原因疾患の治療により解消する場合もあります。

 

起立性低血圧

起立性低血圧とは、急に立ち上がったときや長時間立っているときに血圧が急激に低下する状態のことです。
特に高齢者や自律神経が不安定な方に多く見られ、生活習慣の改善やストレス解消が推奨されます。

 

食事性低血圧(食後低血圧)

食事性低血圧とは、食後に血圧が一時的に低下する状態のことです。
特に高齢者や高血圧の方で多く見られます。
血液が消化器官に集中し、他の部分への血流が減少することが原因です。
 

低血圧を伴う疾患

低血圧は、他の疾患の症状としても出現します。以下は、低血圧を伴う可能性のある疾患です。
 

起立性調節障害

起立性調節障害は、学童期から思春期の年齢の方に多く見られる自律神経の不調です。
急に立ち上がると血圧が急低下し、立ちくらみやめまいが起きますが、成長に伴い自然に改善する傾向にあります。
 

 起立性調節障害について詳しくはこちら

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甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、40歳から50歳代の女性に多い疾患です。
甲状腺ホルモンの不足によって拡張期血圧(下の血圧)が下がり、慢性的な疲れやむくみ、月経の異常などの症状が出ます。
 

 甲状腺機能低下症について詳しくはこちら

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心筋梗塞・不整脈

心筋梗塞とは、血栓が心臓への血管を閉塞し、心筋が死んでしまう状態のことです。
この状態が進むと、血圧が急激に低下し、最悪の場合ショック状態になります。
不整脈とは、心臓の拍動のリズムが正常でなくなる状態のことです。
不整脈は心停止や失神、さらには極端な低血圧が起こると突然死に至る恐れもあるため、注意が必要です。
 

 心筋梗塞について詳しくはこちら

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肺塞栓症

肺塞栓症とは、血栓が肺動脈を塞ぐ状態です。
肺への血流が遮断されることにより呼吸困難や胸痛、咳、血痰などが現れます。
肺塞栓症が進展し血圧が低下すると、ショック状態に陥り突然死の危険性が高まるため迅速な治療が必要です。

 
 

低血圧の症状

低血圧は頭痛、めまい、食欲が落ちるなど日常生活に様々な影響を及ぼす場合があります。
低血圧により引き起こされる主な症状について解説します。

食欲が落ちる

低血圧により、食欲の低下が起こることがあります。
特に朝食を抜く傾向がある方は注意が必要です。
栄養バランスの良い食事を摂ることで、低血圧の症状を和らげることができるため食生活を改善しましょう。
 

身体がだるい

身体のだるさや体力不足、慢性的な疲労感などは、低血圧でよく見られる症状です。
気温や季節の変化によっても悪化する場合があります。
十分な休養を取ることや、適度な運動を行うことで症状を和らげることが可能です。
 

頭痛、めまいや立ちくらみ

低血圧が原因で脳への血流が不足すると、頭痛やめまい、立ちくらみが起きる場合があります。
特に急に立ち上がった際に起こりやすいです。
急な立ち上がりは、下半身の静脈に大量の血液が集まることで心臓に戻る血液の量が減少し、血圧が低下する可能性があります。
立ち上がる際には、注意してゆっくり立ち上がりましょう。

 
 

低血圧を放置するリスク

低血圧は見逃されることが多い場合がありますが、実際には様々な健康リスクをもたらす恐れがあります。
こちらでは低血圧を放置するリスクについて解説します。

全身に血液が供給されなくなる

低血圧状態が続くと、体全体の組織や臓器に十分な血液が届かなくなる恐れがあります。
特に影響を受けやすいのは脳です。
脳への血流が不足すると、めまいやふらつき、集中力の低下、頭痛などの症状が現れる場合があります。
 
低血圧が重症化し、脳への血液供給が極端に減少すると、失神や意識不明の重体へ陥る可能性もあるため注意が必要です。
 

ショック状態に陥る

血圧が急激に低下すると、ショック状態に陥る危険性が高まります。
ショックは全身に血液が行き渡らなくなる重大な状態で、多臓器不全を引き起こし死に至るケースもあります。
低血圧によるショック状態は、特に外傷や大量出血、重度の感染症などが引き金となる場合が危険です。
 
低血圧が続くと、その他にも動悸や息切れ、手足の冷えなどの症状が現れます。
日常生活の質を低下させるだけでなく、長期的には心臓や腎臓などの重要な器官に負担をかけるため、低血圧は放置しないようにしましょう。

 
 

血圧が低くてしんどい時の対処法

低血圧で困っている方には、日常生活で簡単に取り入れられる対処法があります。

水分を十分補給する

低血圧の症状を和らげるためには、十分な水分補給が有効です。
成人は1日に約1.2リットル程度の水分摂取が目安です。
水分補給することで、血液の量を増やし血圧を一定に保つ助けとなります。
 

食生活を改善する

低血圧の改善には、栄養バランスの取れた食事が不可欠です。
具体的には次の栄養素をバランス良く摂りましょう。
 

  • ● 糖質
  • ● タンパク質
  • ● 脂質
  • ● ビタミン
  • ● ミネラル

 
これらの栄養素をバランス良く摂取し血圧の安定につなげましょう。
特に筋肉や血液を作るタンパク質と、血液の流れを助けるビタミンEの摂取が重要です。
 
また、塩分も適度に摂取しましょう。
塩分の材料であるナトリウムは血圧を上げる働きがあります。
ただし、塩分の摂りすぎは逆に高血圧のリスクを高めるため注意が必要です。
 

運動を行う

運動は血液の巡りを良くする上で効果的です。
ウォーキングやストレッチ、水中ウォーキングなどは下半身を効果的に使うため、血流がよくなります。
急な動きをしないよう無理のない範囲で継続していきましょう。
 

食後にカフェインを摂る

カフェインは交感神経を刺激し心臓の動きを活性化させることで、血圧を上げる効果があります。
また、カフェインには毛細血管を拡張させる作用もあるため、血液の流れも良くなります。
食後に血圧が下がることの多い方は、コーヒーや紅茶などでカフェインを摂ることがおすすめです。


 
 

まとめ

今回は低血圧の原因や症状、そして「しんどい」と感じた時に取り組める4つの対策について解説しました。
 
低血圧は高血圧と同様、放置すると危険な症状です。
血圧が低く、身体の不調が続く場合には必要に応じて医師へ相談しましょう。


 
 

  

MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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