「疲れやすい」のは何が原因?原因別の改善方法をあわせて解説

  • クリニックブログ
2023/12/25

「疲れやすい」のは何が原因?原因別の改善方法をあわせて解説

忙しない現代において、寝ても取れない疲れや慢性的な疲れやすさを自覚している方も少なくないかもしれません。
その疲れやすさは、生活習慣や性格によるもの、病気が潜んでいるなどさまざまな要因が考えられます。
 
本記事では疲れやすいと感じる原因と改善方法をご紹介していきます。
毎日を元気に過ごしていくためにも、ぜひ参考にしてみてください。

 

疲れやすい原因とは

過労や運動後などの一時的な疲労は、睡眠や休日など休養をとることで回復するものです。
しかし、休養をとってもすぐに改善が得られない場合もあります。
 
そのような慢性的な疲労にはいくつかの原因が考えられますので、まずは疲れやすさの原因を3つご紹介していきます。

生活習慣の乱れ

疲れやすい原因の1つ目は、生活習慣の乱れです。
生活習慣の乱れとは具体的に、栄養不足・睡眠不足・運動不足が挙げられます。

 

栄養不足

糖質は身体のエネルギー源になるため、不足すると少しの運動で疲労を感じやすくなります。
筋肉や細胞をつくるタンパク質が不足すると体力・筋力の低下だけではなくドーパミンなどの神経伝達物質の生成にも悪影響を及ぼしてしまい、その結果、意欲低下につながります。
 
ビタミンB群は糖質や脂質をエネルギーに変える役割があり、疲労回復に欠かせない栄養素です。不足すると食欲不振や倦怠感などを招きます。
血液中の酸素を運ぶ鉄分は、不足すると貧血を起こし、無力感や息切れなどの症状を引き起こします。

 

睡眠不足

睡眠不足は疲れやすくなるだけでなく、日中の眠気や集中力・判断力を鈍らせたりと、日常生活に悪影響をもたらします。
さらに、情緒が乱れイライラしやすくなるなど、精神面にも影響を及ぼすことにも注意が必要です。
また、肥満・糖尿病・高血圧などの生活習慣病を悪化させることにより、脳卒中や心臓病のリスクを高めます。

 

運動不足

運動量が不足すると、新陳代謝や筋肉量の低下、血液や水分の循環不良につながります。
その結果、慢性的な疲れやすさを引き起こすのです。
 
デスクワークなど、同じ姿勢を取り続けることによる筋肉の凝りも、不調を招くきっかけになるでしょう。
また、運動はストレス発散にも効果的ですが、その機会が失われると気持ちが落ち込みがちになり、疲れやすいと感じることにつながります。

 

HSP気質やストレス

HSPとは、周囲と比べることで自己嫌悪に陥り、生きづらさを感じる性質のことです。
視覚や聴覚などの感覚がほかの人よりも過敏で、刺激を受けやすいことも特徴の一つです。
HSPの方は共感力が高いことから相手の気持ちを考えすぎたり、人一倍刺激に対し強く反応することから不安・恐怖を感じたりしやすいでしょう。その結果、ストレスを溜め、疲れを感じやすくなるのです。
 
また、ストレスが積み重なると気分の落ち込みやイライラ、集中力の低下などが現れ、やがて無気力な状態になりうつ病を発症します。
心の問題は、食欲不振や不眠、疲れやすさなど身体にも影響を及ぼします。これらの症状が2週間以上持続する場合は、うつ病の可能性が考えられるでしょう。

 

病気

疲れやすさは、生活習慣や精神的ストレスだけではなく、病気が原因の場合もあります。

 

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、日常生活に支障が出るほどの強い疲労感が、6ヶ月以上続く症状のことです。
疲労感のほか、微熱、頭痛、脱力感、思考力の低下、抑うつ状態などあらゆる症状が併発し、長期にわたって持続します。
多くの場合睡眠の質が低下しており、疲労を慢性化させる一因となっています。

 

糖尿病

食事などで血糖値が上がると、肝臓から血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌されます。
 
しかし、その働きが不十分になると、血糖値が高い状態が継続してしまいます。
この状態が、糖尿病です。高血糖が続くと疲れやすさを誘発し、体重減少や口渇など不調の原因となります。
 
一方で、エネルギー源であるブドウ糖が低下し低血糖になると、冷や汗やふらつきが生じ、倦怠感を感じるようになります。
 

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低血圧

もともと血圧が低い体質や睡眠不足などが原因で血圧が低くなると、脳の血流が悪くなり、頭痛や疲れやすさ、だるさが生じます。
なかなか朝起きられず、午前中に不調が多い場合は、起立性低血圧も考えられるでしょう。
 
起立性低血圧は、急に立ち上がるなどの動作によって血圧が下がり、めまいや立ちくらみなどが生じる状態です。血圧が下がると動悸や息切れを伴う場合もあり、疲れやすくなります。

 
 

40代は疲れやすい?

40代になり、今までより疲れやすくなったと感じることはありませんか?
働き盛りである40代の方は、身体的にも精神的にも、より疲労感を感じやすくなるといわれています。
 
厚生労働省のデータによると、ストレスで悩んでいる方の割合は40代が多くなっています。ここでは、40代になるとなぜ疲れを感じやすくなるのかを解説いたします。

筋肉量の低下

40代の疲れやすさの要因1つ目は、筋肉量の低下です。
筋肉量は20代をピークに年々減少していき、少なくなると歩行や立ち座りなど1つの動作に多くのエネルギーを要することとなります。
 
また、動作だけでなく心臓や肺などの臓器や器官を作用させるためにも、筋肉は重要な役割を果たしています。
そのため筋肉量が低下すると、血流が悪くなったり、肺活量が低下したりするのです。
 

自律神経の乱れやストレス

40代の疲れやすさの要因2つ目は、自律神経の乱れです。
40代になると仕事で中堅社員になることで責任が増えたり、家事や育児などのプレッシャーが積み重なったりすることが増えてくるでしょう。
 
忙しい日々がストレスを招き、ストレスは交感神経と副交感神経のバランスを乱します。
また、睡眠不足に陥りやすい年代でもあり、睡眠不足が続くと休息時に働く副交感神経が作用しにくくなります。
その結果、疲れが取れにくくなってしまうのです。
 

ホルモンの減少

40代の疲れやすさの要因3つ目は、ホルモンの減少です。
女性であれば40歳を過ぎると、閉経が近づくとともに女性ホルモンであるエストロゲンが減少していきます。
これにより、のぼせや顔のほてり、イライラや不安感が募り疲れやすくなるのです。
 
男性も同様に男性ホルモンであるテストステロンが減少し、不調をきたす場合があります。
ただ、男性の場合は30代後半から徐々に減少していくため、女性よりも症状に気づきにくいといわれています。

 
 

疲れやすさはこれで撃退!原因別の改善方法

疲れやすさはどのように改善したらよいのでしょうか。
原因別に改善方法をご紹介します。

生活習慣の乱れが原因の場合

バランスのいい食事を心がけることはもちろん、胃腸に負担をかけないよう食べ過ぎないことも大切です。
腹八分目を心がけ、よく噛んで食べることを意識しましょう。
 
また、適切な水分・塩分量を保つことも重要です。塩分は少なすぎると低血圧に、多すぎると高血圧を招きますので、1日6〜7gを目安に摂取しましょう。
そして、起床時、スポーツの前後、入浴の前後、就寝前などこまめに水分補給をしてください。
 
睡眠時間は1日平均7時間程度が適切といわれています。
睡眠の質を高めるためにも、就寝直前の食事やスマートフォンの操作などは控えましょう。
 
また、適度な運動習慣をもつことも大切です。
運動は筋肉量を増加させ血流をよくするほか、ストレス発散効果も期待できます。
日光を浴びることは心の安定を図る神経伝達物質、セロトニンの生成を促進し、ストレス軽減に役立つので積極的に外へ出ましょう。
 

HSP気質やストレスが原因の場合

HSPは生まれ持った気質であり、だからこそ、自分の特性を理解し自分が生きやすくなるような選択をすることが大切です。
 
人の気持ちを考えすぎてしまったり、他人と意見が合わずに嫌な思いをしたりする場合は周囲と距離を置き、自分の気持ちに耳を傾けましょう。
ノートに書いて言語化するのもおすすめです。
メガネをかけたり、イヤホンをしたり、マスクをつけるなどして過剰な刺激を遠ざけることも有効です。
 
また、コーピングリストを事前に作成しておくと、より適切にストレスを解消できるようになるでしょう。
コーピングリストとは、ストレスを感じた際、気持ちを上向きにするためにとる行動をあらかじめ決めてリスト化したものです。
「温泉に行く」「キッチンを磨く」など、自分のためになることをたくさん挙げてみましょう。

 

改善がみられない場合は医療機関へ

生活習慣を整え、ストレス解消を実践しても改善がみられない場合は、病気が潜んでいることも考えられます。
疲れやすさを無視したり、自己判断したりせず、気になる症状がある場合は医療機関に相談することも検討してみてください。
 
病気の場合は早期発見が早期回復につながります。

 
 

まとめ

疲れやすいと感じる背景には、栄養不足や運動不足、睡眠不足などの生活習慣の乱れや、その人が生まれもったHSP気質、ストレス耐性などが関わっていることがわかりました。
 
また、慢性疲労症候群や低血圧、糖尿病などの疾患が隠れているケースもあります。
働き盛りである40代の方は疲労を感じやすい傾向にありますので、調子が悪いときは無理をせず、改善が難しいようであれば医療機関を受診してみるとよいでしょう。


 

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MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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