しゃっくりが出る原因と対処法!ひどいときには病院受診も

  • クリニックブログ
2023/12/12

しゃっくりが出る原因と対処法!ひどいときには病院受診も

「しゃっくりが止まらなくて苦しい」「しゃっくりって何かの病気?」そんな経験はありませんか。しゃっくりは基本的には一時的な症状ですが、長引くときは要注意です。
本記事ではしゃっくりについて原因や症状から考えられる病気、受診が必要なタイミングをまとめて解説します。

のどに違和感を感じている
 
 

しゃっくりが出るのはなぜ?

しゃっくりというのは、突然出てくる場合が多いです。
人と話しているときや飲み物を飲んでいるときなど、場面を気にすることなく出てくるので困った経験をした方も多いのではないでしょうか。
ここでは、しゃっくりの原因について解説していきます。

横隔膜の痙攣

しゃっくりがでるはっきりとした原因は分かっていませんが、横隔膜の痙攣がしゃくりに関係していると考えられています。
横隔膜とは、肺の下あたり、胃の上部にある筋肉の膜のことです。
この場合は、胃の膨張感が横隔膜を刺激しているため、しゃっくりが起こります。
胃のふくらみが落ち着けば自然とおさまることが多いです。

 

温度差

部屋を移動したときや気温差があるところにいる場合、冷たいものや熱いものなどを飲むとしゃっくりが出ることがあります。
これは温度差で肺の空気が膨張したり、収縮したりする刺激を受けて横隔膜がしゃっくりを引き起こします。
筋肉が刺激を受け、起こるとされているので急激な温度変化が落ちつけば自然としゃっくりもとまることが多いです。

 

病気が隠れている

しゃっくりをする場合に大きな病気が隠れている場合があります。
しゃっくりは48時間以内であれば、急性のものと言われ、それ以上続くようなら難治性しゃっくりと呼ばれます。
 
2日以上しゃっくりが続く場合は、内科を受診し医師に相談をしましょう。
原因を特定するために既往歴や現在の疾患、手術歴や家族歴、生活習慣についての確認を取り消化器官や呼吸器に異常がないかを調べます。
必要であれば血液検査や画像検査なども行い原因を見つけるようにします。

 

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しゃっくりで病院受診することはある?

しゃっくりで病院を受診することは恥ずかしいと思っていませんか?
しゃっくりは大きな病気を見つける合図かもしれません。しゃっくりがとまらないときに注意すべきことを説明します。

注意すべき兆候

しゃっくりがとまらないときに注意することは、しゃっくりで慌てないことです。
特に治療を行わなくても、止まることがほとんどです。
しゃっくりが続く場合は、どのぐらいの時間続いているかがポイントです。
 
しゃっくりが続くことで、身体の筋肉が緊張し日常生活に支障をきたすようなら治療が必要となってきます。
しゃっくりを止めるためにはクロルプロマジン、バクロフェン、メトクロプラミド、ガバペンチンなどの薬を用います。
効果のほどは、体質や年齢によって異なるので医師の診察を受けたうえで治療方針をしっかりと相談しましょう。
 

しゃっくりは隠れた病気のサインかも

しゃっくりは、病気による反射運動により出ている場合があります。
長く続く場合は、きちんとした検査を行うようにしましょう。
2年間しゃっくりが続いていた方が脳の検査をしたところ延髄に腫瘍が見つかり、摘出したところしゃっくりが止まったという報告もあります。
 
しゃっくりは会話をするときや集中力、食事などにも影響を及ぼす可能性があります。
日常生活に支障をきたす場合は生活習慣を見直すことも大切です。
治療方法として神経ブロック注射や手術なども行うことができますが、効果よりもリスクのほうが高いため治療方法に関しては相談しながら慎重に行いましょう。
 
 

しゃっくりへのおすすめの対処法

しゃっくりは、続くと不快と感じる方は多いのではないでしょうか。
しゃっくりに対するおすすめの対処方法を紹介します。

深呼吸をする

しゃっくりが続くときは、呼吸が乱れやすくなります。
そのため一定のリズムで身体全体に酸素をいきわたらせるように緊張感を和らげましょう。自分だけで難しいときには、人に背中をさすってもらうと良いでしょう。
一定のリズムでさすってもらうことで緊張感が抜けていき呼吸のリズムが整いやすくなります。
 
この方法は、子どもや高齢者など年齢に関係なく有効とされています。

 

コップ一杯の水を飲む

しゃっくりは、横隔膜の反射によるものがほとんどです。
そのため水を飲むときのタイミングで気道に神経が集中し「飲み込む」という動きにより、横隔神経と迷走神経を同時に刺激するといわれています。
 
「コップ一杯の水」というところがポイントなので、飲みすぎないように注意しましょう。

 
 

注意したい!しゃっくりの止め方

しゃっくりが出るときには、周りの方がいろいろ止めようとしてくれることがありますね。こうした民間療法でのしゃっくりの止め方には、注意が必要です。
特に以下の2つは気を付けてください。

驚かせる

驚かせることで、横隔膜を刺激ししゃっくりを止める方法は昔から有名です。
ですが、この方法は驚きすぎてけがをしたりする場合もあります。
人によっては、かえって悪化してしまう恐れも考えられます。
 
椅子に座っている場合でも後ろにひっくり返ったり、びっくりした時に人は思わぬ方向へと身体が動いてしまうことがあります。
良かれと思ってしたことでけがをされても困るので、驚かせる場面には注意しましょう。

 

水を飲む

しゃっくりを止める有効な手段として紹介した「水を飲む」という方法ですが、止まらないからといって飲み続けてはいけません。
水を飲みすぎることで今度は水中毒になる危険があります。
水中毒とは、水分を取りすぎて身体の中のミネラルや電解質のバランスが崩れて不調が出ることです。しゃっくりを止めるのに有効な方法ですが、「一杯だけ水を飲む」ことを忘れないようにしましょう。

 
 

まとめ

しゃっくりが出ることは、誰にでもあることです。
ただし、長引くときや日常生活に影響が出るときには病気が隠れていることもあります。しゃっくりが続くと背中や肩のコリが強くなりつらくなってしまうこともあります。
症状が重くなる前に、病院を受診して原因をはっきりさせましょう。
いつものことだろうと思って見過ごさず、様子次第では医療機関を受診することが大切です。


 

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MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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