吐き気の原因はコロナの可能性もある|治療方法や吐いた方がいいかも解説
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吐き気の原因はコロナの可能性もある|治療方法や吐いた方がいいかも解説
「吐き気の原因は?コロナの可能性もあるの?」
「吐き気の治療方法を知りたい」
「吐き気があるときは吐いた方がいいの?」
このような疑問や不安はありませんか?
吐き気は病気が原因であることもあって不安に感じたり、つらい症状なので早く治したいと考えたりすることは自然なことです。
本記事では、吐き気の原因や治療法、コロナの可能性、吐いた方がいいのかについて解説します。
吐き気の原因はコロナウイルス?
新型コロナウイルスが原因で吐き気を起こすことはあります。
ただし、新型コロナウイルスの主な症状ではなく、一部の方にみられるものです。
新型コロナウイルス感染症にみられる症状は以下のとおりです。
<主な症状>
- ● 呼吸器症状(息切れやせき、ヒューヒューという呼吸時の音)
- ● 循環器症状(血圧低下、失神や失禁)
<一部の方に現れる可能性のある症状>
- ● 味覚障害
- ● 嗅覚障害
- ● 喉痛
- ● 頭痛
- ● 筋肉・関節通
- ● 鼻づまり
- ● 結膜炎
- ● 吐き気・嘔吐
- ● 下痢
- ● 悪寒
- ● めまい など
<事例>
実際に主観症状として吐き気があった事例を紹介します。
症状があったのは10歳未満の男性で、38度台の発熱が4日以上続き、食欲が戻りはじめてから吐き気・下痢の症状があらわれています。
コロナ以外の吐き気の原因
コロナ以外にも、脳や消化器官、循環器の病気がきっかけで吐き気をもよおすことがあります。
くも膜下出血、脳腫瘍、脳出血などの脳の病気
下記のように、吐き気を伴う脳の病気はいくつかあります。
くも膜下出血
くも膜下出血の症状は突然の激しい頭痛が一般的ですが、頭痛とともに吐き気や嘔吐の症状がみられるケースがあります。
脳動脈瘤の破裂により激しい頭痛を起こすことが、吐き気の原因です。
脳腫瘍
脳腫瘍の一般的なもので頭痛や物が二重に見える症状が挙げられますが、吐き気を起こすこともあります。
吐き気は、腫瘍が脳を圧迫している状態のときに生じます。
脳出血
脳出血の場合、吐き気や嘔吐とともにめまいがおこるのが特徴です。
体の均衡バランスに関わる小脳に出血が起きると、吐き気やめまいが生じやすくなります。
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシアは、慢性的な胃腸の不調があるにもかかわらず、胃カメラ検査の結果に問題がない場合に診断される病気です。
主な症状
アナフィラキシーショックを引き起こしやすい医薬品としては、
- ● 吐き気
- ● 胃もたれ
- ● みぞおちの痛み
- ● 早期満腹感
- ● ゲップが出る
- ● 左横になるとお腹が苦しく感じる など
原因
機能性ディスペプシアは、以下の原因が複雑に絡まりあうことで起こるとされています。
- ● 不眠
- ● ストレス
- ● アルコール摂取・喫煙習慣
- ● カフェインの摂りすぎ
- ● 胃や十二指腸の知覚過敏
- ● 胃や十二指腸の機能低下 など
吐き気を伴うメカニズム
機能性ディスペプシアによる吐き気は、消化器官の機能が低下し、胃や十二指腸にある食物を奥に送り込むことが困難になるためと考えられています。
機能性ディスペプシアについて詳しくはこちら
胃炎・胃がん・逆流性食道炎・感染性腸炎・虫垂炎などの消化器官の病気
消化器官の病気は、何かしらの理由で胃の粘膜に病変がおき、炎症を起こしている状態です。
主な症状
- ● 胃痛
- ● 吐き気
- ● 胸焼け
- ● みぞおちあたりの痛み
- ● 膨満感
- ● 下血
- ● 腹痛 など
原因
機能性ディスペプシアは、以下の原因が複雑に絡まりあうことで起こるとされています。
- ● ストレス
- ● アルコール
- ● 鎮痛剤
- ● ピロリ菌・ウイルス・細菌感染
吐き気を伴うメカニズム
消化器官と脳の神経はつながっており、消化器官に不調が起こることで脳幹にある嘔吐中枢が刺激され、吐き気を起こします。
また、炎症による内臓の刺激も、吐き気をもよおす原因のひとつです。
便秘・腸閉塞(イレウス)
便秘の悪化や腸閉塞(イレウス)は、吐き気の症状があらわれることがあります。
便秘
便秘は、何日も排便がない、残便感がある、お腹がはるといった症状が一般的ですが、悪化すると吐き気を感じるケースがあります。
腸閉塞(イレウス)
腸閉塞(イレウス)は、腸管の一部が詰まって狭くなり、激しい腹痛や吐き気を伴う病気です。
腸に穴が開くと急性腹膜炎を起こし、命を落とす危険性があります。
吐き気を伴うメカニズム
便秘や腸閉塞を起こすと便をスムーズに排出できずに蓄積されていくため、消化器官が消化不良を起こし吐き気が生じると考えられています。
腸閉塞(イレウス)について詳しくはこちら
その他の原因
これといった原因がわからない場合、薬の副作用による吐き気が考えられます。
抗生剤やピル、抗がん剤など、吐き気の副作用が起こりやすい薬があるため、薬を服用している方は、副作用を確認するとよいでしょう。
女性の場合は、妊娠初期にみられるつわりが原因の可能性もあります。
妊娠の可能性がある方は、妊娠検査薬や婦人科でエコー検査を行い確認するとよいでしょう。
吐き気があるときは吐いた方がいい?対処法について
吐き気があるときの対処法、してはいけない行動をお伝えします。
間違った方法をとると、吐き気を悪化させる恐れがあるので、正しい対処法を知っておきましょう。
無理に吐かなくてもいい
吐き気があるからといって、無理に吐く必要も我慢する必要もありません。
どうしても気分が悪くツラいときは、吐いたほうが楽になることもあります。
吐くのが苦手な方は、リラックスできる音楽を聴いたり、横になったりして無理のないように過ごしましょう。
するべき対処法
吐き気を感じたら、まず衣服をゆるめます。
消化器官を圧迫すると吐き気が悪化しやすくなるため、お腹まわりをゆるめてリラックした状態で過ごしましょう。
避けた方が良い行動
吐き気があるときは、無理に食事をしてはいけません。
消化器官に負担がかかると吐き気の悪化、嘔吐を起こすリスクが高くなります。
食事をする際は香辛料などの刺激物は避け、消化がいいものや、冷たくてさっぱりしたものを食べるようにしましょう。
また、一回の食事量を少量にすると、より胃腸への負担が軽くなります。
吐き気の治療方法
吐き気を起こす原因は多岐にわたるため、検査を行い、原因に沿って治療を進めていきます。
まずは、消化器内科を受診し、検査を受けましょう。
疾患例と治療法
機能性ディスペプシアにより吐き気を感じる場合、生活習慣やストレスの改善、投薬治療で改善を目指します。
最も効果的な方法は生活習慣やストレスの改善ですが、過ごし方を一度に変えることは難しく、またストレスを感じることもあるでしょう。
よって、抗不安薬、胃酸を抑える薬、胃腸の運動を整える薬を処方し改善を目指す方法もあります。
当院のの消化器内科について詳しくはこちら
まとめ
吐き気は、ストレスや薬の副作用、つわり、内臓疾患や脳の疾患などさまざまな要因で引き起こされます。
自己診断や放置は危険な場合もありますので、吐き気が続く、悪化がみられるなどがあれば、速やかに医師に相談してください。
MYメディカルクリニックでは、消化器外来や一般外来の診察、コロナ関連の検査を受け付けております。
下記のmymcの診察・サービスにて予約できますので、お気軽にご来院ください。
略歴
- 藤田保健衛生大学医学部 卒業
- 公立昭和病院
- 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
- 北部地区医師会病院麻酔科 科長
- 2016年 MYメディカルクリニック 医師