自律神経の乱れから起こる症状とは?原因や対処法と併せて解説
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自律神経の乱れから起こる症状とは?原因や対処法と併せて解説
「なぜだか急に不安になり、イライラして周りの人に当たってしまう」
このほかにも頭痛やめまいが度々症状として現れる場合、自律神経の乱れが原因かもしれません!
「立ちくらみがよく起こる」
「自律神経が乱れたときの対処法が知りたい」
「自律神経のツラい症状は何科を受診すればいいの?」
この記事では、自律神経の乱れから起こる原因や症状、対処法まで詳しく解説します。
ぜひ、気になる不安を一緒に解決していきましょう。
自律神経の乱れから起こる症状
自律神経の乱れから起こる症状は、大きく分けて2つあります。
- ● 自律神経の乱れから起こる身体的症状
- ● 自律神経の乱れから起こる精神的症状
それぞれの項目に併せてくわしくご紹介していきます。
自律神経の乱れから起こる身体的症状
自律神経の乱れから起こる身体的症状は、頭痛、めまい、立ちくらみ、胸の息苦しさ、動悸、吐き気、腹痛、下痢などさまざまです。
心身のバランスが崩れてしまうため、このような症状が複数発生する場合もあります。
自律神経の乱れから起こる精神的症状
自律神経の乱れから起こる精神的症状は、不安、うつ、不眠、だるさ(倦怠感)、イライラする(神経質になる)です。
仕事や家事に集中できない場合や、他人のちょっとした発言に一喜一憂するなど、精神面でより負担を感じやすくなってしまいます。
自律神経の乱れにつながる行動・原因
自律神経の乱れにつながる行動や原因は以下のとおりです。
- ● 身体的・精神的に日々蓄積される「ストレス」
- ● 昼夜逆転などの「生活習慣の乱れ」
- ● 更年期障害や「ホルモンバランスの乱れ」
一つひとつ、くわしく解説していきます。
身体的・精神的に日々蓄積される「ストレス」
身体的・精神的に日々蓄積される「ストレス」は自律神経の乱れにつながります。
転職や新生活、人間関係など小さなストレスの積み重ねのほか、季節の変わり目に起こる寒暖差によっても自律神経の乱れが生じてしまいます。
昼夜逆転などの「生活習慣の乱れ」
生活習慣の乱れは自律神経の乱れにつながります。
暴飲暴食・運動不足・睡眠不足は体内の生活リズムが乱れやすくなります。
また、自律神経の乱れだけではなく、さまざまな病気のリスクも生じてしまうため、昼夜逆転などの不規則な生活習慣は改めるのがおすすめです。
更年期障害や「ホルモンバランスの乱れ」
自律神経の乱れにつながる原因は、ホルモンバランスの乱れです。
女性にみられる月経・排卵や更年期障害など、自律神経とホルモンの関わりは大きくなります。
小さなことでもイライラする、不安感があるなどともに似た症状です。
更年期障害については詳しくはこちら
自律神経の乱れに受診や薬は必要?
自律神経の乱れが気になる際は、受診や薬での治療は必要なのでしょうか?
結論としては、以下の対応を行うことが大切です。
- ● 我慢せず症状に合わせて受診
- ● 自律神経を整える薬や漢方薬の服用
我慢せず症状に合わせて受診をしよう!
自律神経の症状が気になる場合は、我慢をせずに医療機関で医師や看護師に相談しましょう。
受診先がわからない場合は、とくに気になる症状に合わせておくと安心です。
腹痛や吐き気がある場合は、内科や消化器系の病院を受診しましょう。
眠れないなどの不眠・イライラするなど心の不安を感じる場合は心療内科を検討してください。
当院の消化器外来については詳しくはこちら
自律神経を整える薬や漢方薬について
自律神経の乱れを整える方法として、薬(西洋医学)や漢方薬(東洋医学)での治療が用いられます。
西洋医学の薬
西洋医学では自律神経の乱れに直接作用するわけではありません。
主に、睡眠薬・抗うつ薬・精神を安定させる抗不安薬があります。
不安や緊張症状の原因となる、脳の中枢神経に作用してやわらげます。
東洋医学の薬
東洋医学では、漢方を用いて根本的な体質改善を目指します。
診察では、脈や舌の観察をする「四診法」が用いられ、独自の方法で診断を行います。
処方される漢方として、不安症状に加味帰脾湯(カミキヒトウ)などがあるでしょう。
乱れた自律神経を整える4つの方法
乱れた自律神経を整える場合、4つの方法があります。
- ● 朝一番は太陽を浴びて「睡眠の質を上げる」
- ● 適度な運動を取り入れて「ストレス発散」へ
- ● 「食生活の見直し」を積極的に行う
- ● 入浴や香りに包まれ「副交感神経」を優位にする
それぞれ詳しくご紹介します。
朝一番は太陽を浴びて「睡眠の質を上げる」
自律神経の乱れを整える方法として、「睡眠の質を上げる」ことが大切です。
寝不足から朝の目覚めが悪い方は、起きたてに太陽の光をたっぷり浴びましょう。
体内時計を正常に整えられるだけではなく、夜になるとスムーズに睡眠へ移行できるようになるでしょう。
適度な運動を取り入れて「ストレス発散」へ
自律神経の乱れを整える方法として、「ストレスの発散」が大切です。
人間関係や環境によるストレスを抱えやすい現代人は、知らず知らずのうちに自律神経が乱れてしまいます。
毎日続けやすいストレッチや、軽く汗を流す運動を休日に行うとよいでしょう。
「食生活の見直し」を積極的に行う
自律神経の乱れを整える方法として、「食生活改善」が大切です。
野菜不足や肉中心の食事を控え、バランスを整えてあげるとよいでしょう。
このほかにも、腸内環境を整える乳製品は善玉菌を増やす効果があると言われています。
朝食にヨーグルトを食べるなど意識してみてください。
入浴や香りに包まれ「副交感神経」を優位にする
自律神経の乱れを整える方法として、「副交感神経を優位にする香り」が大切です。
副交感神経とは、身体や心がリラックスした状態に働く神経です。
好みの香りを嗅ぐことで副交感神経が優位になり、リラックス効果をもたらすでしょう。
とくにアロマやエッセンシャルオイルを、入浴時や就寝時に使用することで整えやすい状態をつくります。
まとめ
些細なことでイライラする、寝つきが悪いなどの症状は自律神経の乱れが考えられます。
このような症状が起きる原因は、日常生活でのストレスや生活習慣の乱れなどです。
腹痛や吐き気、めまいなど心身の不調をきたす自律神経の症状は、我慢せずに医師や看護師に相談すると安心できるでしょう。
また自律神経の乱れを和らげる方法は、薬や漢方だけではなく睡眠の質改善や食生活の見直しも大切です。
適度にストレスを発散させ、自律神経を整えましょう。
一般外来については詳しくはこちら
略歴
- 藤田保健衛生大学医学部 卒業
- 公立昭和病院
- 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
- 北部地区医師会病院麻酔科 科長
- 2016年 MYメディカルクリニック 医師