狭心症とは?症状・原因・治療法について
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狭心症とは?症状・原因・治療法について
「狭心症って聞いたことがあるけど、実際どのような病気なの?」
「この病気で命を落とすことはある?」
「治す方法はないの?」
このような疑問やお悩みはありませんか?
この病気は心臓に関係するものであるため、突然死するのではないかと不安になってしまうのも仕方ありません。
本記事では、病気の特徴や原因、症状、治療法と併せて、診断されたら気を付けるべきことを解説していきます。
狭心症って何?
虚血性心疾患の1つで、動脈硬化などにより心筋(心臓の筋肉)に血液を送る冠状動脈が詰まりかけている、あるいは血管の痙攣によって一時的に狭窄(細くなって)して、血流の流れが悪くなった(虚血)状態です。
心筋障害は一過性で、心筋の壊死を残さないのが、同じ虚血性心疾患である心筋梗塞との大きな違いです。
狭心症は発作の条件によって①安定性狭心症(労作性狭心症)②冠攣縮性狭心症(異型)③不安定狭心症の3つに分けられ、緊急性は安定性狭心症<冠攣縮性狭心症< 不安定狭心症の順で高くなります。
1: 安定性狭心症(労作性狭心症)
安定性狭心症は労作性狭心症とも呼ばれており、動脈硬化が原因で冠動脈の一部が75%以上狭窄すると、発作が出るといわれています。
労作時のみ(一過性)に起きる心筋虚血であり、発作出現の仕方が安定しているという特徴があります。
具体的には、狭心症の症状である胸の痛みや持続時間、強度などが変わらず一定になっています。
このタイプの発症メカニズムを解説していきます。
安定性狭心症の多くは、動脈硬化により血管が狭くなり発症します。
動脈硬化とは、プラークと呼ばれるものが血管内で蓄積し、血管が細くなることです。
血液の流れが悪くなることで、心臓に栄養や血液が回らなくなる状態が続いた状態で運動した際に、発作が起きます。
動脈硬化を引き起こす要因は、脂質代謝異常、高血圧、糖尿病、喫煙などです。
動脈硬化を発症させないためには、生活習慣に気を付けて過ごすことが大切です。
2: 冠攣縮性狭心症
冠攣縮性狭心症(安静時狭心症)は、冠動脈の一過性の過剰収縮(攣縮)での心筋虚血であり、安静時(夜間~早朝)に多く見られるのが特徴です。
なお、発作を起こしていないタイミングで診察を受けても血管の狭窄は見つかりません。
発症のメカニズムを解説していきます。
冠動脈がけいれんを起こし、その際に冠動脈が一時的に収縮して血行が悪くなることがきっかけで発症します。
一時的であっても冠動脈が狭くなったり閉塞したりするため、その際に数秒から数分程度の胸の痛みが現れるのです。
冠攣縮性狭心症(安静時狭心症)は、脂質異常症、喫煙や飲酒、ストレスが原因とされています。
なお、動脈硬化との関連性もあるとされていますが、まだ詳しいことは明らかになっていません。
3:不安定狭心症
不安定狭心症とは、完全な閉塞を起こしていない状態ではありますが、血管の壁にこびりついたプラークによって閉塞される危険性が高い状態です。
狭心症発作が労作時だけでなく安静時でも頻繁に引き起こり、冠動脈が急速に狭窄していることが考えられます。
それにより、心筋梗塞誘発や突然死の恐れが非常に高いため、早急な対処が必要です。
発症原因は、動脈硬化であるケースが多く見受けられます。
プラークのこびりつきにより冠動脈が細くなって心臓への血流が不足していたり、コレステロールが血管の内側に付着して弾力性がなくなっていたりしています。
不安定狭心症の発症原因の多くは動脈硬化であることから、発症を予防するためには生活習慣が大切です。
加えて、生活習慣病にかかっている方は不安定狭心症のリスクが高まるため、特に注意しなければなりません。
狭心症の原因って?
狭心症の原因は、動脈硬化が多くを占めています。
動脈硬化とは、動脈の血管の弾力が失われて硬くなった状態で、内腔にプラークや血栓ができて血管が詰まりやすくなることを言います。
動脈は心臓から送り出される血液を全身に運ぶ役割を担っており、弾力がありしなやかです。
しかし、加齢やさまざまな危険因子によって、血管が硬く、厚くなってしまいます。
動脈硬化にはいくつか種類があり、大動脈など比較的太い動脈に粥腫ができる粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)、主に脳や腎臓の中の細い動脈が硬化してしまう細動脈硬化、動脈の中膜に石灰化を生じるメンケルベルグ型硬化があります
危険因子として、喫煙、高コレステロール、高血圧、肥満、運動不足などがあり、これらが重なることにより発症リスクが高くなります。
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狭心症の症状って?
症状としては、主に胸痛が挙げられます。
前胸部の絞扼感(胸にしめつれられたような圧迫感のある痛み)や、左肩や上腕、あご、歯、首、喉などへの痛みとして感じられる放散痛も認められます。
狭心症では心臓から離れた場所(左側上半身)にも症状が出ることが少なくないので、痛みを感じる場所をしっかり伝えることも診断の上で大切な情報となります。
これは実際にその部分が痛むのではなく、心臓の痛みが脳に伝わる際に、他の神経に痛みの刺激がうつってしまい起こる現象です。
痛みの継続時間は心筋梗塞に比べて短く5〜15分ほどで、安定性狭心症(労作性狭心症)の場合は安静にしてると症状が軽減します。
労作時、安静時を問わず20分以上続く強い胸痛や冷や汗、嘔気などを伴う場合は心臓の血管が詰まっているか、9割以上狭くなっている可能性があります。
そのままだと心筋が壊死してしまい、心筋梗塞となり日常生活に大きな影響を及ぼします。
狭心症の段階で治療をすることができれば、心臓の機能を維持することができます。早急に血流を改善させるための処置が必要となりますので、上記の症状が出た場合は医療機関をすぐ受診してください。
また糖尿病の方は、痛みを感じにくくなっている場合があるので、少しでも違和感を覚えたら早めの受診が大切です。
狭心症の検査や診断について
狭心症の検査や診断について解説していきます。
どのような形で診断されるのか、またどのように検査されるのか知りたい方はご覧ください。
1: 心電図検査
12誘導心電図・症状がある時に記録すると狭心症ではST波の低下、心筋梗塞ではST波の上昇が認められます。
症状が落ち着いた場合は、ST波の変化を正確に捉えることができないため、症状のある時の受診が非常に大切です。
また過去の心電図と比較することで、変化があるかどうかも大切な判断材料になります。そのためかかりつけのクリニックを受診することがおすすめです。
2: 運動負荷心電図
2段ある階段を登り降りして心電図を記録するマスターの2階段昇降試験や、ベルトコンベアの上を歩くトレッドミル試験があります。
運動負荷をかけることにより、狭心症の症状が起こりやすい環境を作り出し、症状が出現するか、心電図の変化があるかを確認します。
3: ホルター心電図
小型の心電計を用いて、24時間以上心電図を測定することができます。
普段と同じ行動をし、行動記録表への記入内容と心電図を照合することで、日常生活のどのようなタイミングで症状が出たのか、また症状出現時にどのような心電図変化があったかを解析することができます。
深夜〜早朝の病院受診が難しい時間帯の心臓の動きをみることができるので、 冠攣縮性狭心症(異型)の評価にも用いられます。
4: 心臓超音波検査
心臓の機能、心筋の動き、弁の状態など、心臓の動きをリアルタイムでみれる検査です。
症状出現時にエコーを行うと、心筋機能の低下がみられ、原因となっている血管を推定することにも役立ちます。症状がおさまっていると、異常が見られないことも多いです。
5: 血液検査
狭心症の確定診断は、血液検査だけではできません。
しかし心筋梗塞になっているかどうかの大切な判断材料になり、狭心症のリスク因子である糖尿病や脂質異常の有無を調べることは、欠かせない重要な項目です。
6: 冠動脈造影検査(カテーテル)
確定診断のために行われる検査で、足の付け根や手首から動脈にカテーテルという管を入れ、造影剤で動脈の狭窄、攣縮、血栓の有無を調べます。
狭心症の治療は?
狭心症の治療には、以下が行われます。
- ●薬物治療
- ●カテーテル治療
- ●冠動脈バイパス移植術
では、一つずつ解説していきます。
1: 薬物治療
発作時にニトログリセリンを舌下錠またはスプレーで投与します。
入れるのは、薬を自然に溶かし口腔粘膜から吸収させ、早急に効果をもたらすために必須です。
舌の下に入れずに飲み込むと思うような効果が発揮されないので、摂取方法に注意が必要です。
ニトログリセリンを投与することで冠動脈の狭窄を一時的に緩和し、狭心症の症状は改善されますが、狭窄自体は残ったままです。
そのまますぐに循環器内科の受診をするようにしましょう。
症状が安定している場合は、血液をさらさらにする薬や、狭窄の原因になる脂質異常や糖尿病の治療薬を合わせて内服することが重要です。
2: カテーテル治療
直径2mmほどの細い管を太ももの付け根や腕の血管から入れ、血管の細くなってる部分を広げる治療です。
網目錠になっている筒(ステント)をカテーテルで血管内に入れ膨らませることで、狭まった血管を拡張できます。
なお、このステントには狭窄を予防する薬剤が塗られており、再発リスクを抑えられます。
3: 冠動脈バイパス移植術
冠動脈の狭くなった部分(狭窄)より先に穴を開け、自分の血管をとって縫い付ける移植術です。
狭心症の発生の原因や症状の程度によって治療方針が決まるため、できるだけ早い段階で病院を受診することが大切になります。
狭心症と診断されたら気を付けること
もし、受診して狭心症と診断されたらどうなるのか、不安に思う方もいるでしょう。
診断された場合、生活する中で気を付けなくてはならないことがいくつかあります。
- ●適度に運動を実施する
- ●心臓に負担をかけない
- ●カフェインのとりすぎに注意する
- ●動脈カテーテル治療を受けた後の過ごし方
- ●心臓手術を受けた後の過ごし方
では、一つずつ解説していきます。
適度に運動を実施する
もし、狭心症と言われたら適度に運動しましょう。
理由は、運動することで新しい血管が生まれるためです。
一度詰まってしまった血管が元に戻ることはありません。
しかし運動することで、組織が新しい血管の新生が必要だと判断し、作り出すのです。
運動は、15~60分程度の有酸素運動を週3~5回の頻度で行うのがよいとされています。
さらに筋トレと組み合わせると、運動の効果が高まるといわれています。
筋トレは本格的に数十分する必要はなく、5分でも問題ないといわれていますので、有酸素運動前に行うのがよいでしょう。
心臓に負担をかけない
もし、狭心症と診断されたら、日々の過ごし方で心臓に負担をかけないことを意識しましょう。
理由は、心臓に負担をかけると発作が起こりやすくなるためです。
具体的には、次の行動に移る前に休憩を挟むなどです。
また、気を付けなければならない行動も何点かあります。
以下で、ご紹介していきます。
排便時にいきみすぎない
心臓の負担をかけないためには、排便時にいきみすぎないようにしましょう。
いきみすぎた場合、急激に血圧が上昇してしまい、狭窄を起こしているところに大きな負担がかかってしまいます。
いきみすぎるほど便が出づらくなっている場合は、便秘対策が有効です。
便秘対策に有効な方法は以下になります。
- ●水分補給をしっかりする
- ●便が硬い場合は水溶性食物繊維を摂取する
- ●便量が少ない場合は不溶性食物繊維を摂取する
- ●漢方を服用する
- ●マグネシウムが配合されている便秘薬を服用する
いきまなくてもお通じがすっきりと出てくれるように目指しましょう。
長湯や温度変化に注意する
狭心症の方はなるべく長湯せず、急激な温度変化にも注意しましょう。
理由は、長湯は心臓への負担が大きいこと、温度変化は急な血圧の変動が生じるためです。
特に、お風呂場と脱衣所の気温差にも影響を受ける可能性があり、ヒートショックと同じ原理で心臓に負担をかけてしまいます。
入浴時間は15分程度にしておき、温度変化がないよう、お風呂場と脱衣所をそれぞれ暖めておきましょう。
脱衣所にヒーターを設置したり、最新設備の脱衣所用の冷暖房を設置したりすることも検討しておきましょう。
性生活は無理しない程度に楽しむ
狭心症を患っている方は、性生活にも影響を及ぼします。
性行為は心拍数を増やし、体や心臓に負担をかけるためです。
急激な運動と同等の扱いになるため、無理せず体の状態と相談しながら行いましょう。
例えば、胸の痛みを感じたり、動悸がしたり、息切れしたりした場合はすぐに休息を取りましょう。
もし、性行為の最中やその後も症状が治まらないようであれば、なるべく早く医師に相談してください。
カフェインのとりすぎに注意する
狭心症と診断されたら、カフェインのとりすぎには注意してください。
カフェインには交感神経を優位にする働きがあり、血管を収縮させる作用が働きます。
狭窄している上にさらに血管が全体的に収縮される状態が続けば、ますます虚血のリスクが高まります。
なお、まったく飲んではいけないというわけではありません。
コーヒーや紅茶などを飲む際は、飲み過ぎに注意して適量を心がければ問題はありません。
FDA(米国食品医薬品局)では、一日に摂取しても問題ないカフェインの量を1日400gと提唱しています。
コーヒーに換算するとおおよそ3~4杯です。
ただし、この目安は健康な大人の場合ですので、狭心症の方はさらにカフェインを抑えて摂取するようにしましょう。
冠動脈カテーテル治療を受けた後の過ごし方
冠動脈カテーテル治療を受けた後の過ごし方を解説していきます。
冠動脈カテーテルの手術後は、抗血小板薬であるバイアスピリン、クロピドグレル、プラスグレルといった薬が処方されます。
副作用として鼻血が出やすくなったり、皮下出血が見られたりすることがありますが、服用を中断せず主治医に相談してください。
薬の服用を自己判断で中断してしまうと血栓が詰まり、心筋梗塞を発症するリスクがあるためです。
もし、歯科手術などで服用の中止を求められた場合でも、一度主治医に相談し、どのように対応していくか相談する必要があります。
また、治療後1カ月以内に強い胸の痛みを感じた場合は、ステント血症と呼ばれる心筋梗塞を発症した疑いがあります。
すぐに治療を必要とする病気ですので、速やかにかかりつけの病院に行っていただくか、厳しい場合は救急車を呼んでください。
また、心房細動を合併している方には、血栓塞栓症を予防するため、経口タイプの抗凝固薬を処方しています。
心臓手術を受けた後の過ごし方
心臓手術を受けた後の過ごし方は、体の状態によって異なります。
運動についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
胸骨の保護、筋肉痛がある場合
手術の際に胸骨を切断するため、保護をする必要があります。
自然に骨はくっつきますが、くっつくまでの期間で強い衝撃を受けるとずれてしまう可能性があります。
そのため、骨がくっつく半年以上は、前胸部を強くねじる動きを避けるようにしましょう。
手術後に筋肉痛がある方は、半年~1年程度でほとんど感じなくなります。
季節の変わり目など気圧が変化する際に痛みを感じることはあるかもしれませんが、過度に心配する必要はありません。
なお、痛みが気になる場合は湿布で対応します。
術後合併症を起こした場合
術後合併症を起こす可能性があるのは、以下の3つです。
- ●肝炎
- ●創部感染
- ●下肢循環不全
<肝炎>
肝炎は、輸血が原因で発症することがあります。
手術6カ月後までの期間は発症リスクがあるため、注意深く体調をチェックしていく必要があります。
肝炎が疑われる自覚症状には、倦怠感、黄疸、食欲不振、悪寒、発熱があります。
自覚症状に気付けるのか不安な方も、定期検査を受診することで確認できますので、ぜひ積極的に定期検査を受けてください。
<創部感染>
創部感染とは、ケガをしているところで感染を起こすことです。
かさぶたを無理にはがした際に手に付着した菌から感染することがあります。
傷がまだ乾燥しきっていない場合は、傷の手当て方法を教えてもらってから退院することになります。
<下肢循環不全>
下肢循環不全とは、静脈を手術によって取ったことで血流の流れが悪くなる状態です。
脚にケガがある方は、下半身がむくむことがあります。
日にちの経過で徐々に治まっていきます。
運動について
適度な運動は、心肺機能を高めたり血液循環をよくしたりする効果があります。
狭心症は心臓に負担をかけると悪化する可能性があるため、無理はしないこと、準備体操をしてから行うことを守り、寒すぎたり暑すぎたりする環境での運動は避けましょう。
なお、日常生活が通常に戻った場合であれば、通勤や買い物などで自転車に乗ることは可能です。
しかし、仕事で頻繁に自転車に乗るような場合は、通常の日常生活に戻ったとしても許可できない場合があります。
必ず冠動脈カテーテル検査や運動負荷テストで問題がないことを確認し、医師の許可が下りてからにしてください。
心筋梗塞との違いについて
同じ心臓系の病気である心筋と狭心症は、何が違うのかを具体的に解説していきます。
心筋梗塞とは?狭心症との違いについて
心筋梗塞とは、冠動脈が閉塞する疾患です。
心筋の酸素が足りなくなるため、突然死を起こすリスクがあります。
血流が止まって20分以上経過すると、心筋細胞の壊死が始まります。
血栓が大きくなるほど壊死する範囲が広がるため、一刻を争います。
破壊された細胞は戻ることがないため、速やかな治療が必須です。
原因
心筋梗塞の原因は動脈硬化です。
食べすぎなどにより血管内に中性脂肪などが付着し、血管が狭くなります。
そして、血管内部にコレステロールが沈着すると、コブができます。
そのコブが破裂すると閉塞を起こす血栓ができ、その血栓が冠動脈で詰まると心筋梗塞を発症します。
症状
心筋梗塞の一般的な症状として、安静時でも強い胸の痛みを20分以上感じます。
突然、左胸部や左肩、首、みぞおちなどに締め付けられるような痛みを感じる場合は、心筋梗塞を起こしています。
また、胸を上から押しつぶされているような息苦しさを感じている場合も心筋梗塞の疑いがあります。
もし、このような症状を感じた場合は、速やかに受診するか救急車を呼んで治療を受けましょう。
治療法
心筋梗塞の治療法は3つあります。
- ●薬物治療
- ●カテーテル治療
- ●バイパス手術
では、一つずつ解説していきます。
薬物治療
心筋梗塞の治療で用いられる薬は、冠動脈を広げる作用のものが用いられたり、血栓が作られないようにするための薬が用いられたりします。
また、苦しみや痛みを緩和させるためにモルヒネが用いられることもあります。
カテーテル治療
カテーテル治療を冠動脈に行って血管を広げることで、心筋梗塞の症状を改善します。
発症してから12時間以内に血流を戻すことが大切ですので、優先的に検討される治療法でもあります。
バイパス手術
バイパス手術とは、カテーテル治療ができない場合に行われる治療法です。
脚や腕などから血管を採取し、新しく迂回路として冠動脈に血管をつなぎます。
ただし、準備に時間が必要なため、急性には適用が困難な場合もあります。
まとめ
「胸が痛いけど、大人しくしていたら落ち着いたから大丈夫!」と自分で判断するのではなく、小さな事でも医師に相談することで早期発見につながります。
違和感を感じたら放置することなく、行動していただけたらと思います。
MYメディカルクリニック渋谷では、2023年4月から最新のホルター心電図の機械を導入しました。
従来の機械では、検査当日入浴ができず、普段の生活全てを観察することができませんでした。
しかし、今回導入した機械は入浴も可能ですので、1日の心臓の動き方を確認することができます。
ドキッと痛むことがある、胸が締め付けられることがあるなど、心臓に何か違和感を感じたら、病気の可能性を1つずつ確実に確認していくために、一度検査してみるのもいいと思います。
また健康診断で異常が見つかったら放置するのではなく、原因をなるべく追求し、必要であれば治療することが大切です。
少しの違和感でも、放置しておくと取り返しがつかなくなることがあります。
そうならないためにも、健康診断などをきっかけに自分の体の変化に気付き、体のメンテナンスをしていくことが、狭心症の予防には不可欠です。
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略歴
- 藤田保健衛生大学医学部 卒業
- 公立昭和病院
- 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
- 北部地区医師会病院麻酔科 科長
- 2016年 MYメディカルクリニック 医師