
髄膜炎ワクチン(Meningitis)
髄膜炎とは
髄膜炎の症状や特徴

流行している地域、流行するシーズン
一方で、欧米などの先進国では大規模な流行は少なく、散発的な症例(sporadic case)が中心です。
流行のシーズンとしては、アフリカ髄膜炎ベルト地帯の乾季(12月〜6月)に患者数が増える傾向があり、この時期に渡航する際は特に注意が必要です。
出典:厚生労働省 「髄膜炎菌性髄膜炎」
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/name60.html
髄膜炎ワクチンの説明
製剤の特性

接種スケジュール
有効性
副反応
その他の留意点
髄膜炎ワクチンの費用
・接種料金:25,300円/回・接種方法:原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。
髄膜炎ワクチンの最新動向
国内外の接種状況
日本では髄膜炎菌感染症はまれであり、ワクチンを実際に接種していた患者はごくわずかしか報告されていません。2015年からはA・C・W・Y群に対応する4価ワクチンが導入され、2歳以上55歳以下の方に接種が可能となっています。特に、寮生活を始める子供や学生、海外留学や出張で渡航する大人など、集団生活や海外滞在によって感染リスクが高まる人に推奨されています。一方、海外では宗教的巡礼や大規模イベントでの集団生活により、流行が報告されています。サウジアラビアでは巡礼者にワクチン接種が義務付けられていますが、2025年の調査では約半数の参加者が接種条件を満たしていなかったとされています。
また、アフリカの髄膜炎ベルト地域では、新しく「5価ワクチン(A・C・W・Y・X群に対応)」が開発され、乳幼児を含めた幅広い年齢層で安全性と効果が確認されるなど、予防体制の強化が進められています。
研究開発や改良の動き
近年は、従来の4価ワクチンに加えて血清型Xにも対応する5価ワクチンが登場しました。臨床試験の結果では、これまでのワクチンと同じように十分な効果があり、安全性も確認されています。今後はアフリカなど流行の多い地域での感染予防に役立つと考えられており、世界的に注目されています。日本では依然として4価ワクチンが中心に使われていますが、感染症が発生した際の対応やワクチン接種体制は年々整備されており、今後の新しいワクチン導入にも期待が寄せられています。
最新の知見・ニュース
2025年にサウジアラビアで報告された感染症事例では、感染した人は全員ワクチン未接種だったことが分かりました。このことから、接種率の低下が感染拡大の大きなリスクになることが改めて指摘されています。日本国内でも、2025年3月に「感染症発生時対応ガイドライン」が改訂され、発症時の早期対応やワクチンの活用方法が整理されました。さらに、世界保健機関(WHO)が掲げる「2030年までに髄膜炎を克服する」という国際目標に沿って、各国でワクチンの普及や感染対策が強化されています。
これらの情報は厚生労働省や国立感染症研究所、日本感染症学会などが随時更新しており、海外渡航や集団生活を予定している方は最新情報を確認し、必要に応じてワクチン接種を検討することが大切です。
出典:国立感染症研究所 「髄膜炎菌ワクチンについて」
https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/4151-dj4068.html
厚生労働省 「侵襲性髄膜炎菌感染症」
https://www.forth.go.jp/topics/2025/20250509_00001.html
髄膜炎ワクチンに関するよくある質問
髄膜炎菌ワクチンは何歳から接種できますか?
日本では2歳以上から55歳以下の方が対象です。特に海外渡航や学生寮などでの集団生活を予定している人に推奨されています。
どのような人が髄膜炎菌感染症にかかりやすいですか?
学生寮などでの集団生活者、海外渡航者、免疫力が低下している人は感染リスクが高いとされています。
海外渡航する際に髄膜炎菌ワクチンは必要ですか?
サウジアラビアの巡礼(ハッジやウムラ)やアフリカ髄膜炎ベルト地域への渡航者には接種が強く推奨されています。渡航先によっては接種証明が入国条件となる場合もあります。
ワクチンの接種回数は?
4価ワクチンは基本的に1回接種で十分ですが、免疫効果を維持するため、5年ごとの追加接種が推奨される場合があります。
接種後どれくらいで効果が出ますか?
接種後2〜4週間で抗体が十分に上昇し、効果が期待できます。
ワクチンを接種しても感染することはありますか?
100%防げるわけではありませんが、重症化や感染リスクを大幅に減らすことができます。
ご予約から接種後の流れ
- ご予約
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- ・ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
- ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
- ご来院・接種
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●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
- ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
- ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
- 接種後
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- ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
- ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
- ・接種当日の激しい運動は避けてください。
- ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
- ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。
注意事項 ※必ず事前にご確認ください。
- ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
- ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。
- ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
- ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
- ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
- ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
- ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。
問診票について
予防接種時には問診票の記入が必要です。事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。
(当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。)
未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。
保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。
医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。
※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。
あらかじめご了承ください。
各種証明書
証明書の種類と料金
証明書の種類 | 料金 |
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当院書式【日本語】 | 3,300円(税込) |
予診票コピー【日本語】 | ― |
領収書【日本語】 | ― |
当院書式【英語】 | 5,500円(税込) |
当院以外の指定書式【英語※事前相談必須】 | 5,500円(税込) |
「国際基準」のワクチン接種記録手帳

当院で接種されたワクチンについては、WHO(国際保健機構)の手帳に記載いたします。 1冊あたり3,300円(税込)です。
各院の診療時間・アクセスは
下記よりご確認ください。