【疲労回復】夏バテ予防の食事について

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2020/08/17

【疲労回復】夏バテ予防の食事について

ここ連日の猛暑日で『夏バテ』気味の方も多いのではないでしょうか。
今回は『夏バテ』を予防する食事についてお話ししたいと思います。

 

暑い日が続くと、大量の発汗とともに体力を消耗し、脳や体・胃腸の働きが正常に機能しにくくなるいわゆる『夏バテ』の状態となり、「疲れ」「倦怠感(だるさ)」「集中力の低下」や「胃もたれ」「食欲不振」の胃腸症状を起こします。
夏場の体調管理も、生活のリズムを作り、睡眠を上手にとることに加えて、バランスの良い食事をとることが大切です。
体を作る基となる栄養と水分、休養をしっかりとって、今からできる夏バテ予防で元気に夏を乗り切りましょう。

 

夏バテ予防のために特に注意してとりたい栄養素が次の6つです。
タンパク質
・ビタミンB1
・ビタミンC
・アリシン
・クエン酸
・ミネラル

 

タンパク質・ビタミンB1
タンパク質は体を作る基となる栄養素で、免疫力を高め、パワーとスタミナの素になります。ビタミンB1糖質を効率良く活動に必要なエネルギーに変える働きがあり、不足すると、疲労物質である「乳酸」が体に蓄積し疲れやすくなります。麺類やパンといった炭水化物だけではなく、肉や魚などのタンパク質をしっかり取るようにしましょう。特にタンパク質とビタミンB1が豊富に含まれている鰻、豚肉、レバーがおすすめの食材です。

 

ビタミンC
ビタミンCは暑さ・紫外線・ストレス・睡眠不足などにより消費が高まるため、夏に不足しがちな栄養素の一つです。ビタミンCがその生成に大きく関与するコラーゲンが、粘膜や皮膚の維持、ストレス耐性の向上、疲労回復などの効果をもたらすため、夏バテ予防に非常に重要です。ビタミンCが特に豊富に含まれている、ゴーヤ、パプリカ、マンゴー等の旬な食材を積極的に普段の食事に取り入れるようにしましょう。

 

アリシン
アリシンは玉ねぎやにんにく特有の刺激臭や辛味の素となる成分であり、ビタミンB1と共にとることで吸収率を高め、体内での働きを長く持続させ、新陳代謝を活発し、疲労回復に役立ちます。アリシンが含まれている代表的な食材は、玉ねぎ、長ねぎ、にんにく、ニラであり、これら食材をビタミンB1が豊富に含まれている肉や魚と一緒取ることが効果的です。

 

クエン酸
クエン酸は酸味の成分であり、クエン酸回路という、体のなかでエネルギーを生み出す代謝経路に関わる物質の1つです。『夏バテ』である疲労の原因となる乳酸の生成を抑制し、疲れや肩こりなどの予防・改善に役立ちます。また、胃酸の働きを助けて食欲を増進する効果や、たんぱく質の消化を促進する働きがあります。クエン酸は酸味が強い梅干し、お酢、柑橘類に多く含まれています。

 

ミネラル
ミネラルは細胞や臓器の働き、神経の伝達など体の反応を円滑に進めるために欠かせない栄養素で、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄などもミネラルの一種です。夏は高温・多湿の環境で、汗をかきやすいため体内の水分と一緒にミネラルが失われ不足しがちとなります。ナトリウムは食塩しょうゆなどに多く含まれています。カリウムはバナナオクラなどの果物や野菜、カルシウムは乳製品小魚に多く含まれています。マグネシウムはアーモンドをはじめとする種実類や豆類、海藻類に豊富に含まれています。リンはエビ、カニ、魚卵などの魚介類から、鉄はレバー海藻類、緑黄色野菜から摂取することができ、タンパク質・ビタミンB1も豊富なレバーがおすすめの食材です(レバニラ炒めがスタミナ料理として定番なのも納得できますね)。

 

ポイントは1日3食、規則正しく食事をとることです。
食欲がわかないときは、少量でも質の良い食事を心がけ、食欲増進を助けてくれる香味野菜や香辛料・調味料を上手に使用しましょう。
肉や魚などのたんぱく質やビタミン・ミネラルが豊富な夏野菜を意識して取り入れ、健康的な規則正しい食生活で『夏バテ』に打ち勝ちましょう!

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