下肢静脈瘤ついて

  • クリニックブログ
2024/03/11

下肢静脈瘤ついて

足の血管がボコボコ浮いている、寝ている時に足がよく吊る、夕方になるとむくみを感じる、足の皮膚が黒ずんできたというような症状を感じる方はいらっしゃいますか?今回は下肢静脈瘤について、お話しします。

 

【下肢静脈瘤とは?】

足の静脈が浮き出ている状態を言い、静脈に存在する弁が壊れ、逆流した血液が足にたまるために起きる疾患です。男女比で見ると、ほぼ1:2の比率で女性の発症が男性の2倍です。その理由として、妊娠中に黄体ホルモン値が上昇することで、下肢に流れる血流量が増加し静脈弁が壊れやすくなるためと考えられています。
 
また長時間立ち仕事をされている人は、性別問わず下肢の血管が浮き出ている方もいらっしゃいます。


【検査】

下肢のエコー検査行い、静脈血の逆流や静脈弁の破壊がないか確認します。
検査は5分位で終わります。


 
 

【治療法】

当院では『血管内レーザー治療』、『硬化療法』、『弾性ストッキングによる圧迫療法』を行っています。

1.血管内レーザー治療

逆流している静脈内部にレーザーを照射して、血管を閉塞させる手術です。
レーザーで焼いた静脈には血栓が形成され、その後血栓は縮んで組織に吸収され消えていきます。
 
手術と聞くと痛みを心配される方もいらっしゃると思いますが、局所麻酔をしっかりと投与して行いますのでご安心ください。また術後は数週間足を動かした時に突っ張る感じることがありますが、徐々に消失していきます。
 

2.硬化療法

硬化療法は、図のようなクモの巣状静脈瘤や網目状静脈瘤、側枝静脈瘤など、直径3mm以下の細い静脈瘤を対象に硬化剤という血管壁を癒着させる特殊な薬液を注入して血管内腔を閉鎖する治療法です。硬化剤の入った静脈瘤は内膜に炎症を起こし、さらに表面から圧迫されることで閉塞し、閉塞した静脈瘤はその後徐々に吸収され、数ヶ月で消えてなくなります。
 

「網目状静脈瘤」の写真

✳メリット
採血より細い針で刺すので、局所麻酔が不要で、治療時間が5-10分と短時間です。

✳デメリット
大きな静脈瘤には効果が弱く、治療後は包帯や弾性ストッキングでの圧迫が必要です。また治療後、血管炎・しこり・色素沈着などが発生することがあり、それらの回復に時間がかかることがあります。

 

3.弾性ストッキング装着による圧迫療法

下肢の静脈血やリンパ液のうっ滞を軽減又は予防したり、静脈の還流を促進してくれるのが、弾性ストッキングです。「履きにくい」「圧がきつくて履けない」などよく耳にしますが、当院では患者様一人ひとりにあった弾性ストッキングを提供しています。
 
着用するタイミングは起きている時間帯(足を下におろしている時間帯)に着用をおすすめします。寝ている状態の時は下肢の静脈圧が低下するため、静脈のうっ滞(むくみ)は軽くなるため、特別な場合(リンパ浮腫の患者や入院時など医師からの指示がある方)を除いて、就寝時の着用は不要です。
 
昨年の12月に開院したMYメディカルクリニック田町三田院では、通常の健康診断や外来の他に新たに日帰り手術の対応が可能となりました。下肢静脈瘤の手術の他に、バスキュラーアクセス(透析患者様のシャント狭窄や閉塞の治療、新たにシャント造設など)、CVポート留置やPICCカテーテル留置など対応しております。
 
少しでも足の症状が気になる方は、ぜひMYメディカルクリニック田町三田院へお越しください。


 

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