結膜炎とは?原因、症状、治療法について解説

  • クリニックブログ
2023/07/19

結膜炎とは?原因、症状、治療法について解説

結膜炎とは

結膜とは、白目とまぶたの裏側を覆っている半透明な膜のことをいい、細菌やウイルスなどが目の中に侵入するのを防ぐ働きをしています。結膜炎とは、結膜が外部からの刺激や微生物感染などにより炎症を起こした状態です。
症状は発症原因によって様々で、結膜の充血、目やに、まぶたの腫れ、かゆみなどがあります。結膜炎になると目が充血したり、目やにが出たりするのは、結膜が異物を排除しようとする防御反応によるものです。
結膜の上皮細胞が正常であれば、細菌やウイルスなどが触れた程度では炎症は起こりませんが、ドライアイだったり、目を強くこすったりして結膜の上皮細胞に傷があると、そこに細菌やウイルスなどが張り付いて炎症を起こしてしまいます。


 

結膜炎の原因・症状・潜伏期間

結膜炎は、主に「アレルギー性結膜炎」「細菌性結膜炎」「ウイルス性結膜炎」に分けられます。それぞれの原因・症状についてご説明します。

(1)アレルギー性結膜炎

花粉やハウスダストなどの、アレルギー反応を引き起こす物質が目に作用することで起こります。
症状はかゆみ、結膜の充血、涙、目やに等があり、くしゃみや鼻水などの鼻症状を伴うこともあります。また、春や秋などの決まった季節に起こる「季節性アレルギー性結膜炎(主に花粉が原因)」と、季節を問わず起こる「通年性アレルギー性結膜炎(主にハウスダストが原因)」があります。
   

(2)細菌性結膜炎

細菌が目に感染することで起こり、原因となる細菌はインフルエンザ菌や黄色ブドウ球菌が一般的です。
症状は白目の充血や浮腫、黄ばんだ目やに等があります。特に免疫力が低い子どもや高齢者に起こりやすく、高齢者の中には慢性的に細菌性結膜炎を繰り返すケースもあります。また、淋菌やクラミジア菌による結膜炎もあり、これらは性感染症に位置付けられています。
   

(3)ウイルス性結膜炎

ウイルスに感染することで発症し、原因となるウイルスによって「流行性角結膜炎(はやり目)」「咽頭結膜炎(プール熱)」「急性出血性結膜炎」「ヘルペス性結膜炎」に分かれます。また、それぞれ症状や潜伏期間も異なります。
 

①流行性角結膜炎(はやり目)

アデノウイルス(8型、19型、37型等)が目に感染することで起こります。感染力が強いことから「はやり目」とも呼ばれ、目の充血、目やに、涙、眼痛、リンパの腫れなどの症状があります。
潜伏期間は1週間程度で、 10日から20日程度で軽くなります。結膜炎が軽くなる頃に角膜に点状の濁りが残ることがあり、この濁りは数ヶ月続くこともあります。
 

②咽頭結膜炎(プール熱)

アデノウイルス(3型等)が目に感染することで起こります。プールによって子供の間で流行することが多いため、「プール熱」とも呼ばれています。
目の充血、目やにといった目の症状は流行性結膜炎より弱く、のどの痛みや39度前後の発熱などの症状が現れます。1週間程度の潜伏期間があり、10日程で軽快します。
 

③急性出血性結膜炎

ウイルス(主にエンテロウイルス70とコクサッキーウイルスA24変異株)が目に感染することで起こります。
症状は急性で、充血、目やに、ゴロゴロ感などが出現し、白目に出血がみられることが多いです。潜伏期間は約1日と短く、発病後1週間程度で軽快します。近年日本では大きな流行は起きていません。
 

④ヘルペス性結膜炎

単純ヘルペスウイルスが目に感染して起こります。症状からはウイルス性結膜炎や咽頭結膜炎と区別できません。
角膜上に典型的な樹枝状病変を作るのが特徴で、目の周りの皮膚に小さな水泡がみられることがあります。
 

  

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結膜炎の検査方法

1999年に厚生省の診断基準が改定され、

  • (1)麻酔の点眼をしてから目やにと一部の結膜上皮細胞を採取します。それを溶かしてキットに流し、アデノウイルスが結膜に存在するかどうかを調べます。
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  • (2)細隙灯顕微鏡で、下まぶたの濾胞や結膜、角膜などを観察します。角膜混濁を合併している場合、放置すると混濁が残ってしまうので、発症後2週間程度で細隙灯顕微鏡検査をする必要があります。

 
この上記4項目の中で2項目以上が陽性であればシェーグレン症候群と診断されます。


  

結膜炎の治療方法

(1)アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、薬局やドラッグストア等の処方箋なしで購入できる医薬品で対応できます。抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤配合の目薬がお勧めです。
   

(2)細菌性結膜炎

細菌性結膜炎は、抗菌点眼薬を使用します。多くの場合、点眼によって症状は軽快します。点眼の回数を守って治療すれば、3日から1週間程度で良くなります。
 

(3)ウイルス性結膜炎

ウイルスによる結膜炎の場合、ウイルスを根本的に退治する薬はありません。そのため、体内で抗体が作られて症状が落ち着くのを待ちます。
その間、対症療法として非ステロイド性抗炎症薬やステロイド薬の点眼、細菌感染の合併を防ぐための抗菌薬の点眼などを使用します。
 

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結膜炎の予防方法

結膜炎を予防するためには、原因となるアレルゲンや細菌、ウイルスなどを目に入れないことが重要です。具体的な予防法について、結膜炎の種類別に解説します。
 

(1)アレルギー性結膜炎

①花粉に触れない

花粉が多い時は外出を控えたり、外出時にゴーグル型のめがねや花粉防止用のマスクを装着しましょう。
 

②ダニを除去する

吸引力の高い掃除機でゆっくり掃除機をかける、布団は天日干し後や布団乾燥機後に掃除機をかける、空気清浄機を使用するなどして、ダニの死骸やフンを除去しましょう。
 

③カビを除去する

夏は除湿を行いましょう。冬は窓ガラスの結露がカビの原因になるので、まめに拭いたり、断熱材などを使用したりして結露を防止しましょう。
 

(2)細菌性結膜炎

細菌性結膜炎は、抗菌点眼薬を使用します。多くの場合、点眼によって症状は軽快します。点眼の回数を守って治療すれば、3日から1週間程度で良くなります。
 

①こまめに手を洗う

細菌性結膜炎は手指を介して感染するため、こまめに手を洗い、汚れた手で目を触らないようにすることが大切です。コンタクトレンズをつけるときや外すときにも必ず手を洗いましょう。
 

②免疫力を高める

規則正しい生活をし、過労を防ぐなどして免疫機能を低下させないようにしましょう。
 

(3)ウイルス性結膜炎

①手をよく洗い、目をこすらない

ウイルス性結膜炎の多くは、感染した人が目をこすった手指から感染します。予防のためにも、人に感染させないためにも、まず手をよく洗い、目をこすらないことが大切です。
 

②プールではゴーグルを使用する

咽頭結膜炎(プール熱)は、感染している人のウイルスがプールの水を介して感染します。
以前はプール後の洗眼が推奨されていましたが、水道水で目を洗うと角膜が傷つきやすくなるので洗眼は避けましょう。現在ではゴーグルの使用が推奨されています。
 

③学校の出席停止期間について

咽頭結膜熱は、学校保健安全法で第2種の感染症に定められており、「主要症状が消退した後2日を経過するまで」は出席停止です。
また、急性出血性結膜炎・流行性角結膜炎は第3種の感染症に定められており、感染の恐れがないと認められるまでの間は出席停止です。
 

 

まとめ

今回は結膜炎の症状や原因、治療、予防法などについて解説をしました。できるだけ早く治療を始めることが、重症化を防ぐことにつながります。
眼科で適切な処置を受けることが大切なので、結膜炎と思われる症状がある方は眼科をご受診ください。

 

  

MYメディカルクリニック渋谷 笹倉 渉医師

監修:MYメディカルクリニック渋谷 非常勤医

笹倉 渉 Dr. Sasakura Wataru

資格

略歴

  • 藤田保健衛生大学医学部 卒業
  • 公立昭和病院
  • 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科 助教
  • 北部地区医師会病院麻酔科 科長
  • 2016年 MYメディカルクリニック 医師
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