水疱瘡ワクチン(chicken pox)

  

目次

  

水痘ワクチンとは

水痘ワクチンは、水痘(みずぼうそう)というウイルス性疾患の予防を目的としたワクチンです。

水痘(みずぼうそう)の特徴・症状

水痘は「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」によって引き起こされ、主に小児に多くみられる感染症です。

感染力が強く、空気感染、飛沫感染、あるいは水疱や粘膜の排出物に接触することによる感染(接触感染)により広がります。潜伏期間は通常10〜21日間です。



主な症状は、38℃前後の発熱と発疹で、発疹は2〜3mmの赤い小さなブツブツから始まり、水ぶくれ、膿疱、かさぶたへと変化します。

これらの発疹が混在してみられるのが特徴で、かゆみを伴います。発疹は数日から1週間ほど続き、すべての水疱がかさぶたになるまで感染力があります。一般的には軽症ですが、皮膚の二次性細菌感染、肺炎、髄膜炎、脳炎などの合併症を起こす場合があります。特に成人が感染すると重症化しやすい傾向があります。

治療は対症療法が中心で、重症の場合は抗ウイルス薬が使用されます。

水痘(みずぼうそう)が流行している地域・時期

水痘は世界中でみられる感染症で、日本国内でも年間を通じて発生がみられます。特に12月から1月にかけて多く発生し、2〜3月はやや少なくなりますが、4〜5月に再び増加する傾向があります。流行の中心は乳幼児で、5歳以下の患者が大半を占めます。


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フォーム送信後、当院担当よりメールでご連絡を差し上げます。

水痘ワクチンの概要



製剤の特性・概要

水痘ワクチンは「乾燥弱毒生水痘ワクチン」と呼ばれ、生きたウイルスの病原性を弱めて製造されています。このワクチンは、免疫を獲得させることで水痘の発症や重症化を予防します。

接種対象と推奨年齢(接種スケジュール)

水痘ワクチンの定期接種対象は、生後12か月から36か月に至るまで(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日まで)の方です。標準的なスケジュールは以下の通りです。

  • ●1回目:生後12か月から15か月までに接種
  • ●2回目:1回目接種後、3か月以上(標準的には6〜12か月)経過した時期に接種

水痘(みずぼうそう)にかかったことがある方は免疫を持っているため、接種の必要はありません。

接種方法・注意点

水痘ワクチンは皮下注射で接種します。接種当日は激しい運動や過度の飲酒を控え、注射部位を清潔に保つことが推奨されます。接種後は15〜30分程度、医療機関で様子を見ることが望ましいです。まれにショックやアナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起こることがあるため、体調の変化に注意が必要です。

他のワクチンとの同時接種の可否

水痘ワクチンは、麻しん風しん混合(MR)ワクチンやおたふくかぜワクチンなど、他のワクチンと同時に接種することが可能です。同時接種は、医師の判断と接種者の了承のもとで行われます。複数のワクチンを同時に接種することで、早期に免疫を獲得でき、通院回数を減らすことができます。

接種を避けるべき人(禁忌・慎重投与)

水痘ワクチンの禁忌は以下の通りです。

  • ●過去に水痘ワクチンやその成分で重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしたことがある方
  • ●重度の原発性または後天性免疫不全症(例:白血病、リンパ腫、固形腫瘍、AIDS、重症HIV感染症、化学療法・免疫抑制療法中)
  • ●妊娠中の方

また、発熱など体調がすぐれない場合や、医師が不適当と判断した場合も接種は控えます。


水痘ワクチンの効果と安全性

ワクチンの効果(有効性)

水痘ワクチンは、1回の接種で重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種で軽症の水痘も含めて発症を予防できるとされています。定期接種の導入後、患者数は大幅に減少しています。

副反応

主な副反応は、注射部位の発赤・腫れ・痛み、発熱、発疹などです。ごくまれに、ショックやアナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起こることがあります。高熱やけいれんなど異常な症状が現れた場合は、速やかに医師の診察を受けてください。

その他の留意点

接種後、注射部位は清潔に保ち、当日の入浴は問題ありませんが、体調がすぐれない場合は無理をせず安静にしましょう。ワクチン接種による健康被害が生じた場合、公的な救済制度が利用できます。

水痘ワクチンの費用

接種料金:9,900円/回

※原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。

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国内外の接種状況(接種率や導入時期)

日本では2014年から水痘ワクチンが定期接種化され、接種率は高水準を維持しています。
定期接種化以降、患者数や重症例が大幅に減少しています。海外でも多くの国で水痘ワクチンが導入されており、世界的に普及が進んでいます。


水痘ワクチンの最新動向

研究開発や改良の動き

水痘ワクチンは、より高い安全性や有効性を目指して改良が続けられています。
海外では、麻しん・風しん・おたふくかぜ・水痘の4種混合ワクチン(MMRV)が開発され、実用化されています。日本でも今後の導入や新たなワクチン開発が期待されています。

最新の知見・ニュース

近年では、ワクチンの2回接種による集団免疫効果や、成人への帯状疱疹予防ワクチンとの関連性などが注目されています。
また、ワクチン接種による水痘の重症化防止効果や、合併症予防の効果も報告されています。


水痘ワクチンに関するよくある質問

水痘(みずぼうそう)にかかったことがある場合、ワクチンは必要ですか?

水痘(みずぼうそう)にかかったことがある場合、既に免疫があるため接種の必要はありません。

副反応が心配ですが、大丈夫ですか?

多くは軽度の症状ですが、まれに重い副反応が起こることがあります。接種後の体調変化には注意し、異常時は医師に相談してください。

他のワクチンと同時接種できますか?

はい、医師の判断と同意のもとで同時接種が可能です。

妊娠中でも接種できますか?

妊娠中は接種できません。

定期接種の対象年齢を過ぎた場合はどうなりますか?

任意接種となり、自己負担で接種が可能です。

水痘ワクチンで帯状疱疹も予防できますか?

小児期の水痘ワクチン接種は、将来の帯状疱疹発症リスクを減らす可能性があります。
水痘ワクチンでも帯状疱疹を予防できますが、効果や持続期間の面で帯状疱疹専用ワクチンに劣るため、目的や年齢、健康状態に応じて選択されます。

ご予約から接種後の流れ

ご予約
  • ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。 24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。 ※英文証明書をご希望の場合、来院希望日時は申込日から5日後以降の日程をご選択ください。
  • ・事前に接種を希望されるワクチンの問診票を下記よりダウンロードしていただきご記入ください。
ご来院・接種
●お持ち物 問診票・母子手帳・接種証明書・ワクチン手帳(ある方)
  • ・37.5度以上の発熱があるなどの体調不良時には予防接種を受けることができません。
  • ・当院以外でも予防接種をおこなう場合は、ワクチンの接種間隔にご注意ください。
接種後
  • ・接種後15~30分間は体調変化の経過観察をしてください。
  • ・次回のワクチン接種予定がある方は、接種計画(ワクチンの種類・スケジュール)を確認してからご帰宅ください。
  • ・接種当日の激しい運動は避けてください。
  • ・シャワーや入浴は可能ですが、長風呂は避けてください。
  • ・1週間以内に接種部位が赤くなったり痛みが出たりなど、何らかの副反応が生じる場合がありますが、ほとんどの場合は数日以内に自然に軽快します。 日常生活に支障をきたすような症状がある場合、気になる症状がある場合は、当院までお問い合わせください。

注意事項 ※必ず事前にご確認ください。

  • ●初回は必ずワクチン仮申込フォームでの事前お申し込みが必要です。 下記「ワクチン仮申込フォーム」をご入力ください。
  • ●原則、事前のワクチン確保が必要なため、完全予約制です。 当日の接種をご希望の場合は事前に当院へご連絡ください。
  • ●英文証明書をご希望の場合、事前に当院での対応可否を確認しております。 ワクチン仮申込フォームより英文接種証明書をご希望いただき、別途事前にFAXにて記載箇所を明示の上ご送付ください。
  • ●証明書は発行までに数日程度お時間をいただく場合もございますのでスケジュールに余裕をもってお問い合わせください。
  • ●無断キャンセルはキャンセル料を頂く場合がございますので、予約のご変更はお早めにお電話くださいませ。
  • ●中学生以下の方の接種は、小児科医不在のためお断りしております。
  • ●高校生~未成年(20歳未満)の方の接種には保護者同席をお願いしております。

問診票について

予防接種時には問診票の記入が必要です。事前に下記より問診票をダウンロードし、ご記入の上お持ちいただくと当日スムーズにご案内可能です。 (当日の状況次第では、お待ち時間が発生する可能性がございます。) 未成年の方の予防接種には、保護者の方の同意が必要です。 保護者の方が予防接種時に付き添えない場合には、事前に問診票をダウンロードしていただき、保護者の方のサインをご記入の上ご持参くださいませ。 医師問診の際に、保護者の方にオンラインでお繋ぎいただくことによって未成年の方は予防接種可能となります。 ※医師の判断により、予防接種を中止することがございます。 あらかじめご了承ください。

各種証明書

証明書の種類と料金

証明書の種類 料金
当院書式【日本語】 3,300円(税込)
予診票コピー【日本語】
領収書【日本語】
当院書式【英語】 5,500円(税込)
当院以外の指定書式【英語※事前相談必須】 5,500円(税込)

「国際基準」のワクチン接種記録手帳

ワクチン接種記録手帳3,300円(税込)

当院で接種されたワクチンについては、WHO(国際保健機構)の手帳に記載いたします。 1冊あたり3,300円(税込)です。