春の風が心地よい季節となりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
世間は暗いニュースばかりですが、我々スタッフ一同、皆様の健康の為、安心安全の医療を提供しつづけます。
さて、少し前の話題になってしまいますが、2020年3月12日は世界腎臓デーです。
慢性腎臓病の早期発見、早期治療を啓発する取り組みです。
世界腎臓デーとは、慢性腎臓病(CKD)の治療や対策について考える日です。毎年3月の第2木曜は「世界腎臓デー」と2006年に国際腎臓学会(ISN)と腎臓財団国際協会(IFKF)によって提案されました。
https://www.worldkidneyday.org/2020-campaign/2020-wkd-theme/
上記サイトによると、腎疾患は非感染性疾患(NCD)であり、現在世界中で約8億5,000万人が罹患しており、成人の10人に1人が慢性腎臓病(CKD)を患っているとされています。
当院でも腎臓病に関する検査を随時受け付けております。
そこで今回は当院で行える腎臓検査について、簡単にご紹介です。
①血液検査:腎不全の指標である尿素窒素とクレアチニンを調べる検査です。
尿素窒素:血液のなかの尿素に含まれる窒素成分のことで、蛋白質が利用された後にできる残りかすです。通常は腎臓でろ過されて尿中へ排出されますが、腎臓の働きが低下すると、ろ過しきれない分が血液のなかに残ります。
クレアチニン:尿以外では体の外に排出されません。そのため、血液中のクレアチニン値が高い場合は、腎臓の働きが悪くなり、尿が作れなくなっている可能性があります。
②尿検査:腎臓が正常に機能しているか。タンパク質・潜血(血液)・白血球等を調べる検査です。
タンパク質:腎臓病の疑いがあります。健康な人でも多量の肉食、精神的ストレスなどで一時的に出る場合もあります。
潜血(血液):腎臓や膀胱などから出血の可能性があります。腎臓病や尿路の腫瘍、結石などが考えられます。
白血球:腎臓や膀胱などに炎症がある可能性があります。炎症は、細菌による感染、尿路の腫瘍や結石などが考えられます。
③超音波検査:腎臓の形態から判断する画像検査です。石や腫れ、腫瘍などを調べます。
慢性腎臓病(CKD)の初期症状はほとんどありません。
また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病も腎不全につながる恐れもあります。
この世界腎臓デーをきっかけに一度受診してみてはいかがでしょうか。
当院では泌尿器科の専門医も勤務しております。
ご希望の方は1度ご確認の上来院して頂ければ幸いです。
https://mymc.jp/doctor/#doc_01
スギ花粉症で頭を悩ます皆様。
舌の下で花粉症を治療する舌下免疫療法をご存知でしょうか?
舌下免疫療法は文字通り舌の下に投薬することで行う治療法になります。
スギを原料としたエキスから作られた治療薬を少量から継続的に服用することで症状を抑えることを目的とした治療法です。
当院ではスギ花粉症でお悩みの方に、舌下免疫療法を提供しています。
以下、舌下免疫療法についてご説明いたします。
【舌下免疫療法】
◎効果
・くしゃみ・鼻水・鼻詰まりの改善
・涙目、目のかゆみの改善
◎主な副作用
口内炎、舌の下の腫れ、喉のかゆみ、耳のかゆみ、頭痛
◎服用スケジュール
初回は当院内にて服用していただきます。服用後、副作用症状の出現有無の確認のため、少なくとも院内で30分間は待機して頂きます。
2回目以降は自宅での内服になります。1日1回少量から服用を始めます。最初の2週間は徐々に増量し、その後は決まった量を継続服用していきます。
治療は3年間~5年程度、効果は人により異なりますが、毎日1回継続することにより、アレルギー症状を和らげたり、日常生活に与える影響を改善するなどの効果が期待されます。
院内処方となるため受診時に当院で薬がもらえます。
◎金額
・アレルギー診断 初診料850円+採血5,000円~6,000円
・初回 初診料850円+薬代1,160円
・2回目 再診料380円+薬代910円
・3回目以降 再診料380円+薬代1,620円
◎注意点
・治療開始には採血によるスギアレルギー確定診断が必要です。
・少なくとも1ヶ月に1回の通院が必要です。
・薬の副作用の出現が軽減したら、2ヶ月に1回の通院になります。
・スギが飛散している時期(1月~5月)は体調変化が起こる可能性が高いため、スギ非飛散時期(6月~12月)に開始します。
・副作用が起こる可能性があることを理解し、投薬の際はご家族のいる場所や日中帯での服用が推奨されます。
◎禁忌
・妊娠中の方
・授乳中の方
・重度の気管支喘息の方
スギ花粉で毎年頭を悩ませている方は、一度舌下免疫療法をご検討してみてはいかがでしょうか。
何かご不明点等がございましたら、お気軽にご相談ください。
最新の報告で(3月2日時点)新型コロナウイルス感染症の日本での感染者数250人以上(クルーズ船感染者数700人以上)と報告がありました。感染拡大により、在宅勤務に変更した企業やイベントの中止、遊園地の閉園など、不特定多数の人が集まる機会を避けたり、またマスクや消毒液が入手困難な状態が続いており、先行き不透明な現状に不安を感じている方は多いと思います。
今回は、昭和20年代までは『不治の病』と言われていた結核について、皆様にお伝えします。
3月24日は世界結核デーです。
細菌学者ロベルト・コッホが1882年に結核菌の発見を発表した日にちなみ、1997年の世界保健総会で制定されました。
みなさんの結核のイメージは、
「一昔前に流行った病気」、「お年寄りに多い病気」「普段通りの生活をしていれば、自分には関係ない」と思っていませんか?
実は、結核は今も世界中で流行している「現代の病気」なのです。
<結核とは>
結核菌による感染症で、薬(抗結核薬等)を長期間(6ヶ月)薬を飲めば治ります。しかし、病院への受診が遅れたり、診断が遅れたりしたために病気が進行して重症になった場合や免疫状態が著しく低くなった場合には死に至ることもありますので、注意が必要です。
現在でも、全国で約2万人、東京都でも約3千人が毎年新たに報告されています。
まだまだ蔓延している疾患の1つです。
グラフ『東京都の結核報告数 』
<結核の症状>
潜伏期間は、半年から2年です。咳・痰・微熱などの症状が現れ、時に血痰、食欲低下、体重減少などがあらわれます。
その後治療せずに症状がすすむと、肺の病変が拡大して呼吸困難に陥ったり、また骨や腸管、腎臓など肺以外の臓器にも病巣を作ることがあります。
<診断法>
当院では、結核を発病しているかどうか診断する方法として、痰などを採取して結核菌を検出する方法と、胸部レントゲン検査を行う方法があります。
また結核に感染しているかどうかを診断する方法として、採血検査(Tスポット検査)と、ツベルクリン検査があります。
海外留学などで、海外の留学先の学校が予め結核検査を指定していたり、必須であったりする学校も増えており、そういった検査でもご対応は可能です。
※検査をご希望の場合は事前にお問い合わせまたはご予約をお願い致します。
<早期発見・予防のために>
年1回の定期健診を受けましょう。
結核に限らず様々な疾患の早期発見のために胸部エックス線検査を1年に1回必ず受けておくことが大切です。
また初期症状はカゼと似ていますが、2週間以上のせきや痰(たん)、微熱が続くようなら、早めに病院に受診しましょう。
予防法は免疫力が低下しないように規則正しい生活を心がけ、栄養バランスのよい食事と十分な睡眠、適度な運動、咳をする場合には口元をティッシュや布で押さえる、またはマスクを着用する事が大切になります。