日本(北半球)でのインフルエンザの流行は冬にかけてピークを迎えますが、WHOでも報告されています通り、南半球ではこの時期が冬のため、インフルエンザが流行し始めております。東アジア圏は北半球と南半球の間に位置する国々が多いため、シンガポールなどの国々では一年間に二回ほど流行のピークがあるわけです。
▼WHO報告書「世界のインフルエンザ流行の状況」(厚生労働省検疫所FORTH掲載)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2017/07260959.html
当院でも最近、香港やシンガポールなど東アジア圏に出張や旅行に行かれた方、また東アジア圏の方々との交流がある会社にお勤めの方など、インフルエンザに感染疑いで来院されております。
東アジア圏で2018年2月では下記のような流行状況となっておりました。
▼出所:https://this.kiji.is/336667143951828065(一般社団法人共同通信社)
インフルエンザについてご存知の方は多いかとおもいますが、非常に強いウイルスになります。ウイルスに感染してから発症までの潜伏期間は数日間とされ、発症前や回復後の数日間にも感染力が持続しており、非常に感染力が強いことから、毎年日本でも流行が起きている病気になります。
典型的な症状としては、上気道症状(鼻閉・鼻汁・咽頭痛)があり、気管支炎や肺炎になると下気道症状(咳・痰)が出ることもあります。また、全身症状としては急性の38-40℃の高熱、筋肉痛、関節痛、寒気などがあります。
ワクチン予防接種は発症予防や、重症化を防ぐ効果をもち、免疫が付くまでに接種後1~2週間は要します。
在庫が少なくなっておりますが、使用期限内のワクチンがございますので、アジア圏との交流が活発な方々や東アジアへ旅行に行かれる方はお早めに予防接種をご検討ください。
連日猛暑が続いています。
皆様はご体調大丈夫でしょうか・・・?
ニュースでも毎日のように話題に取り上げられています。
熱中症熱中症~♪ ドン○・ホーテさんではこんな歌が流れています。
(熱中症対策を呼びかけてくれています)
さて、熱中症に気をつけろ!と言われても、実際どうしていいか曖昧ですよね。
今回は皆さんを熱中症から守るポイントをご紹介します!
●熱中症にかかりやすい時期は??
熱中症の発症時期は、梅雨明けの7月中旬~8月上旬にかけてピークを迎えます。
また、時間帯は日中12時および15時前後が多いとされています。
このピーク真っ只中の時期、その時間はできるだけ屋内にいるようにする、
どうしても外に出なければならない場合は水分補給や暑さ対策の意識を高めておくことが大切ですね。
●熱中症にかかりやすい環境は??
熱中症が発症してしまう環境として、「高温多湿」の場所であることが挙げられます。
ただ暑く、カラッとしているよりも、湿度が高い場所にいる方が発症率が上る可能性があります。
そういった場所はできるだけ避けるようにしましょう。
●効果的な水分補給の仕方とは??
まず、大前提として喉がカラカラ・喉が乾いてしまった、はもう脱水症状を起こしています。
少しづつこまめに水分補給をすることが大切になってきます。
また、キンキンに冷えたビール!夏だとさらに美味しく感じて進んでしまうかもしれませんが、これも要注意。
アルコールには利尿作用がありますので、のどが渇いたのでお酒。はNGなのです!
同じくコーヒー、紅茶などカフェインを含むものも水分補給には不適切となります。
では何を飲めばいいのか・・・?
「お水!ミネラルウォーターだ!」
違うのです。
水分補給なのだから水をたくさん飲めばいいというものでもなく、
お水ばかりを飲むと今度は体内の塩分・ミネラルの濃度が薄くなり、
逆に濃度を戻そうとして飲んだ水をそのまま外に出そうとしてしまいます。
さあ、そうすると何を飲めばいいのか・・・?
お茶でもカフェインを含まない麦茶や、スポーツドリンクが適切です。
予防というよりも、すでに脱水症状が出てしまったり、熱中症になってしまった場合は
「OS-1経口補水液」をおすすめします。
(5階当院入口の前の自販機にも用意しています!)
※飲み物の摂取にあたり、かかりつけ医から水分や塩分の制限をされている場合は、相談の上指示に従ってください。
●当院でできること
熱中症の症状には重症度によってⅠ度・Ⅱ度・Ⅲ度の分類がありますが、
当院ではⅠ~Ⅱ度の軽度~中等度への処置対応が可能です。
具体的には、「めまい・失神」「筋肉痛」「頭痛・吐き気・下痢・嘔吐」
「倦怠感・気分の不快・判断力や集中力の低下」などの症状が出ている際はご相談ください。
重度と言われるⅢ度の症状である
「意識障害・けいれん・手足の運動障害・おかしな言動や行動・過呼吸・高体温」などの症状の場合は
迷うことなく救急車を呼んでください。
熱中症は命を落とすこともあるこわい症状です。
私は大丈夫と思わず、早めの対策を心がけてくださいね。
暑さに負けず仕事を頑張り、おもいっきり平成最後の夏を楽しみましょう!!
7月に入り、ワールドカップももう終盤になりましたね。様々な国の代表が激戦を繰り広げていますが、夏休みに様々な地域に海外旅行を検討されている方も多いのではないでしょうか。
今回は海外渡航前のワクチン接種についてのお話です。
外国では、日本にはない病気が発生していたり、日本にいる時よりも感染する危険が大きい病気があるため、海外に渡航する前には予防接種(ワクチン)を検討する必要があります。
厚生労働省検疫所 FORTHでは、渡航先別に接種推奨ワクチンがまとめられてます。
https://www.forth.go.jp/destinations/
気候など、その国で過ごすにあたって注意すべきポイントもまとめられているので、海外旅行に行かれる方は必見です。
今年5月のゴールデンウィークには麻疹(はしか)が沖縄で発生したこともあり、駆け込みでのが接種希望者が多くいらっしゃいました。
しかし、例えば麻疹(はしか)ですとワクチンを接種してから抗体がつくまで2週間くらいかかると言われています。また、複数種類のワクチン接種を検討されている場合は、一度に打つことができないこともあるため、できるだけ早く医療機関や検疫所に相談することが必要になります。
夏休みに海外旅行を計画している方は、早めに下調べをしていきましょう!
~当院でお問い合わせの多いワクチン~ ※この他のワクチンも取り扱いございます。
●MRワクチン(麻疹・風疹混合)
今年、台湾からの旅行者が沖縄に持ち込み、日本でも発生しましたが、麻疹(はしか)は世界中でうつる危険性があります。日本では、生まれた年代によって、接種履歴が下記の3パターンに分かれています。
・定期接種ではなく、任意接種だった方(昭和53年以前に生まれた方)
・定期接種で1回の接種が義務付けられた年代の方(昭和53年-平成2年4月1日に生まれた方)
・定期接種で2回の接種が義務付けられた年代の方(平成2年4月2日以降に生まれた方)
1回の接種で95%以上の人が免疫を獲得できるといわれており、2回接種をすることで1回目の接種で十分な免疫獲得が出来なかった人も免疫をつけることができます。
また、妊娠中に感染すると胎児に重篤な症状が出る風疹も予防すべき感染症です。幼少期に打たれていない世代の方、抗体価が十分でない方には、麻疹・風疹を同時に予防できるMRワクチンの接種が推奨されています。
●狂犬病
狂犬病は年間5万人以上が死亡する人畜共通感染症です。発症するとほぼ100%死亡します。哺乳動物に咬まれたり、傷口、目や口の粘膜をなめられたりすることで感染する可能性があります。
アフリカ、アジア、中南米で特に注意が必要です。
●破傷風
破傷風は、破傷風菌がうつることによってかかり、口や手足のしびれがおこる病気です。破傷風のワクチンを受けた子供の発症例は皆無に等しいのですが、発症すると3人に1人が命を落としてしまうという恐ろしい病気です。破傷風ワクチンは3種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳)に含まれていますので、定期予防接種で12歳の時に接種していれば、20代前半までは免疫がありますが(約10年間の免疫持続)、最終接種から10年経過した方は、追加の予防接種をお勧めします。定期接種をしていない方は3回接種が必要です。
海外渡航の際は、当院のトラベラーズ外来をぜひご活用ください
https://mymc.jp/travel/
ご希望のワクチンが決まっている場合はこちらからお申込みお願いいたします。
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※対象は現在渋谷区に住民登録がある19歳~49歳の女性、およびそのパートナー