尖圭コンジローマはどんな症状?セルフチェックの方法や治療について解説
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尖圭コンジローマはどんな症状?セルフチェックの方法や治療について解説
尖圭コンジローマとは、HPVウイルスが原因で発症する性感染症のひとつです。
性器周辺にイボができる症状が特徴になりますが、症状が出ていなくても感染しているケースもあります。
本記事では尖圭コンジローマの症状や特徴、セルフチェック方法を解説していきます。
治療方法や感染した際の注意ポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
尖圭コンジローマの原因や感染経路は?
尖圭コンジローマの原因となるウイルスや感染経路について解説します。
性行為による感染が多いものの、手指を介して感染することもあるため注意が必要です。
尖圭コンジローマの原因はHPVウイルス
尖圭コンジローマは、HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することで発症します。
HPVには多くの種類がありますが、尖圭コンジローマの原因はHPVの6・11・16型のウイルスです。
HPVとは人間の皮膚や粘膜に感染するウイルスで、性行為の経験がある女性のうち50%以上が生涯に一度は感染すると言われています。
HPVについてはこちら
性行為によって感染することが多い
尖圭コンジローマの主な感染経路は、性行為や性行類似行為(キスやオーラルセックス)です。
国内では毎年約5,000人程の感染が確認されていて、20〜30代の性活動が活発な年代の感染が多く報告されています。
手指を介して感染することも
尖圭コンジローマの感染経路は性行為がほとんどですが、まれに手指を介して感染することもあります。
両親や医療従事者の手指を介して乳幼児や高齢者にも感染するため、感染対策には注意が必要です。また、出産時に垂直感染することで、乳児の咽頭や呼吸器に感染する可能性があると考えられています。
尖圭コンジローマの症状は特徴的なイボ!見分け方はある?
尖圭コンジローマは感染してから数週間〜3ヶ月後に性器周辺や肛門にイボができることが特徴です。
どのようなイボができるのか、男女別に症状とセルフチェックの方法を解説します。
尖圭コンジローマに似たイボについても、併せて確認していきましょう。
男性の症状とセルフチェック方法
男性が尖圭コンジローマに感染した場合の症状は以下のようになります。
イボができた場所や色、形状が当てはまるかどうかチェックしてください。
当てはまる箇所がひとつ以上ある場合は尖圭コンジローマの可能性があります。
● 亀頭
● 冠状溝(カリ首)
● 包皮内外板
● 陰嚢(金玉袋)
● 肛門の周辺
● 肛門の内側
● 尿道口
イボの色
● ピンク色
● こげ茶色
● 黒色
イボの形状
● イボの先端が尖っている
● 乳首のかたちに似ている
● ニワトリのトサカのような形をしている
● カリフラワーのような見た目である
その他の症状
● かゆみがある
● 疼くような痛みがある
女性の症状とセルフチェック方法
女性が尖圭コンジローマに感染した場合の症状は以下のようになります。
イボができた場所や色、形状が当てはまるかどうかチェックしてください。
当てはまる箇所がひとつ以上ある場合は尖圭コンジローマの可能性があります。
● 大陰唇(だいいんしん)
● 小陰唇(しょういんしん)
● 会陰(えいん)
● 膣の入り口
● 膣内
● 肛門の周辺
● 肛門の内側
● 尿道口
イボの色
● ピンク色
● こげ茶色
● 黒色
イボの形状
● イボの先端が尖っている
● 乳首のかたちに似ている
● ニワトリのトサカのような形をしている
● カリフラワーのような見た目である
その他の症状
● かゆみがある
● 疼くような痛みがある
尖圭コンジローマに似た症状は?見分けることはできる?
尖圭コンジローマに似たイボの症状についてご紹介します。
医師ではない一般の方が見分けることは難しいため、気になる症状がある場合は医療機関を受診しましょう。
フォアダイス
フォアダイスとは、主に男性の性器にできる脂腺の粒のことです。
陰茎や冠状溝(カリ首)、包皮小帯(裏スジ)に黄白色のイボのようなものができます。
尖圭コンジローマとは異なり、イボの表面がなめらかで粒が小さく揃っていることが特徴です。
また、生理現象によって発生するため他人に感染することはありません。
真珠様陰茎小丘疹
真珠様陰茎小丘疹(しんじゅよういんけいしょうきゅうしん)とは、男性の陰茎の冠状溝(カリ首)や女性の小陰唇にできるイボのようなものです。
尖圭コンジローマと異なり、表面がなめらかで白色のイボが一定間隔に真珠の様に並んで現れます。
フォアダイスと同様に生理現象によって発生するため、治療の必要はありません。
包皮腺
包皮線(ほうひせん)とは、主に男性の包皮小帯(裏スジ)の周囲にできる皮脂腺が膨らんでできるイボのことを言います。
尖圭コンジローマと異なるポイントは、白色の小さなイボが左右対称にできることです。
性感染症ではないため、他人に感染することはありません。
扁平コンジローマ(梅毒)
扁平コンジローマとは、梅毒に感染することでできる発疹症状のことです。
尖圭コンジローマはトサカやカリフラワーに似たざらざらとしたイボができますが、梅毒の場合は平たい滑らかなイボが特徴になります。
また、口内や性器周辺にしこりができたり、股の付け根が腫れたりする症状が現れることがあります。
扁平コンジローマ(梅毒)は性感染症のため、尖圭コンジローマと同様に医療機関での治療が必要です。
尖圭コンジローマが疑われる場合は病院で検査を
尖圭コンジローマに似たイボや症状は数多くあります。
一般の方が見分けることは難しいため、気になる症状がある場合は病院で検査を行いましょう。
MYメディカルでは性感染症の各種検査を行っています。
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尖圭コンジローマの検査と治療について
尖圭コンジローマの検査と治療方法について解説します。
どのような検査や治療が行われるのか不安に思っている方は、ぜひ参考にしてください。
尖圭コンジローマの診断は視診が一般的
尖圭コンジローマの診断は、医師による視診が一般的です。
梅毒や他の性感染症が疑われるなどの場合は、生検による病理検査や遺伝子検査を行います。
尖圭コンジローマの治療方法2つ
尖圭コンジローマの治療方法は、外用薬と外科治療の2つあります。
単独の治療方法では再発する可能性が高いため、複数の治療方法を組み合わせて行うことが多いです。
それぞれの治療方法について、詳しく確認しておきましょう。
①外用薬
尖圭コンジローマの治療に使用する外用薬は、イモミドクリーム(ベセルナクリーム)です。
イモミドクリームによる治療の流れは、以下のとおりになります。
- ●1日1回寝る前に性器や肛門の周辺にクリームを塗る
- ●6〜10時間後の朝起きた時に石鹸を使用して水またはぬるま湯で洗い流す
- ●隔日ごと(2日に1回)に週3回繰り返し、4〜16週間治療を継続する
②外科治療
尖圭コンジローマの治療方法には、4種類の外科治療も用いられます。
それぞれの特徴やメリット・デメリットについて確認しておきましょう。
《 凍結療法 》
● 液体窒素を含ませた綿棒を押し当て、イボを凍結壊死する
● 麻酔不要
● 1〜2週ごとに繰り返す
《 電気焼灼法 》
● 電気メスでイボを切除する
● 局所麻酔が必要
● 傷跡が残る可能性がある
《 レーザー蒸散術 》
● 炭酸ガスやホルミウムレーザーによってイボを蒸散する
● 局所麻酔が必要
● 傷跡は残りにくい
《 インターフェロンの局所注射 》
● 難治性の場合に用いられることがある
● 保険適用外になる
● 他の治療方法と組み合わせることが多い
完治までにかかる期間はどのくらい?
尖圭コンジローマの治療は難しく、確実に治療できる方法がない現状にあります。
治癒しても3ヶ月以内に約25%が再発するため、治療期間は最低でも3ヶ月程度です。
尖圭コンジローマに感染した際の注意ポイント
尖圭コンジローマに感染してしまった際の注意ポイントについて解説します。
大切なパートナーや家族に感染させないように、感染対策は十分に行ってください。
放置すると悪性のウイルスに変異する可能性がある
尖圭コンジローマのイボは良性の腫瘍であるため、自然に治るケースもあります。
しかし、症状が軽いからといって放置してしまうことは危険です。
尖圭コンジローマは悪性のウイルスに変異することがあるため、陰茎がんや子宮頸がんの原因になります。
尖圭コンジローマが疑われる場合は、早めに病院を受診しましょう。
治療中はキスや性行為を控える必要がある
尖圭コンジローマの感染経路は、キスやオーラルセックスを含む性行類似行為によるものです。
コンドームを付けても、性器周辺や肛門にできたイボによって感染する可能性があります。
また、感染した場所を触った手指を介して感染することもあるため、治療中のキスや性行為は控えてください。
パートナー間でのピンポン感染に注意する
尖圭コンジローマに感染した際は、パートナーにも検査を受けるように勧めましょう。
パートナーに症状が出ていなくても、感染している可能性があります。
1人だけ治療を受けても、一緒に治療しなければ何度も感染を繰り返してしまうことになるため注意が必要です。
2人とも感染していた場合は
一緒に治療を受け、完治するまでは性行為を控えてください。
尖圭コンジローマは再発率が高いため、ピンポン感染を防ぐためにも治療後は確認検査を受けることが大切です。
治療中はタオルの共有を控えて感染対策を行う
尖圭コンジローマは、まれに手指や物品を介して幼児や高齢者に感染することがあります。
パートナーや家族に感染させてしまわないよう、タオルや湯船の共有は控えてください。
感染した部位が触れた場所が気になる場合は、ウイルスに有効性のある次亜塩素酸ナトリウムで消毒を行うと良いでしょう。
まとめ
本記事では尖圭コンジローマの症状や治療方法について解説しました。
ザラザラとしたトサカ状のイボ症状がある場合や気になる症状がある方は、早めに病院で検査を受けましょう。
感染の原因となるHPVウイルスは、悪性に変異することもあるため注意が必要です。
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