健康診断結果表の見方

一般的な健診

 

一般的な検査の結果の見方

身体検査

1. 検査の目的

身長・体重・BMI・腹囲・体脂肪率などを測定し、健康状態を確認します

2. 検査方法

✅  身長体重計に乗り、身長測定、体重測定、BMI計測、足から微弱な電流を流し体脂肪率を測定します。腹囲はメジャーで臍の高さ一周の値を測定します。

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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検査項目 基準値
BMI 18.5~24.9
腹囲(女性) 90cm未満
腹囲(男性) 85cm未満
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(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
BMI 18.5以下 適正体重を下回っている状態。 1日3食をバランスよくとり、規則正しい生活を心がけ適正体重を目標としましょう。
BMI 25.0以上 適正体重を上回っている状態。 適度な運動や1日3食のバランスの良い食事を心がけ、適正体重を目標としましょう。
BMI 30.0以上 適正体重を大幅に上回っている状態。 肥満は様々な合併症を起こす危険があります。適正体重を目標に減量に取り組みましょう。
腹囲
 女性:90cm以上
 男性:85cm以上
腹囲が基準値を上回っている状態。 内臓脂肪が蓄積していると考えられますので、バランスの良い食事や適度な運動を心がけるなど生活習慣を改善しましょう。
体脂肪
 男性:25.1%以上
 女性:30.1%以上
体脂肪が基準値を上回っている状態。 内臓脂肪が蓄積していると考えられますので、バランスの良い食事や適度な運動を心がけるなど生活習慣を改善しましょう。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 健診の結果をもとに特定保健指導のご案内があった場合は、食事や運動、飲酒や喫煙習慣について保健師や管理栄養士と見直しましょう。
✅ 40歳未満の方で減量に関してご相談のある場合は、当院で実施している若年保健指導のご利用をご検討ください。
✅ 体脂肪率は測定時の水分の影響を受ける場合があります。ご心配の場合は体脂肪率が測定できる体重計で再測定をお勧めします。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹炭水化物、食物繊維類、たんぱく質類をバランスよく組み合わせた食生活を心がけましょう。
🔹日常生活の中で適度な運動を取り入れましょう。
🔹お酒を飲む際には適量を心がけましょう。

6. まとめ

生活習慣が現れやすく発育状態・健康状態を評価するために重要な検査です。
適切な生活習慣を心がけましょう。

血圧検査

1. 検査の目的

心血管疾患の予防・早期発見のため血管内の圧力を測定し、心臓や血管の健康状態を評価します。

2. 検査方法

✅ 基本的に自動血圧計にて測定を行っています。必要であれば2回検査を行います。
✅ 自動で測定できない場合は手動血圧計を用いて手動血圧測定を行います。聴診器を使用することもあります。

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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検査項目 基準値
最高血圧 130mmHg未満
最低血圧 85mmHg未満
脈拍 45~85回
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(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
最高血圧130~159
最低血圧85~99
血圧が高めの状態。 自宅で血圧測定を行い、2週間程度の平均値が基準値を超える場合は外来を受診してください。生活習慣の改善に取り組みましょう。
最高血圧160~
最低血圧100~
血圧がかなり高い状態。 脳血管疾患や心筋梗塞などに繋がります。早めに外来を受診してください。
最高血圧80以下
最低血圧40以下
血圧が低めの状態。 めまいやふらつきなどの症状に注意して、年に1回の検査で経過観察してください。
脈拍数86~99回 脈拍数がやや多い状態。 胸痛・動悸・息切れなどの症状がある場合には、循環器内科の受診をお勧めします。心電図検査にて明らかな所見を認めない場合や軽度の所見のみを認める場合は、受診の必要はないと考えます。
脈拍数100回以上 脈拍数が多い状態。 循環器内科を受診し精密検査をお勧めします。心電図検査にて明らかな所見を認めない場合や軽度の所見のみを認める場合は、受診の必要はないと考えます。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 血圧がかなり高い状態の場合は、外来を受診のうえ今後の方針について相談が必要です。
✅ 脈拍数が多い状態の場合は、外来を受診し心電図検査等についてご相談ください。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹内服等の開始があった場合は、医師の指示に従って治療を継続してください。
🔹肥満傾向により血圧の数値が高くなる場合もあります。バランスの良い食事や適度な運動を心がけるなど生活習慣を改善し、適正体重を目指しましょう。
🔹高血圧予防のために、減塩と禁煙を心がけましょう

6. まとめ

高血圧・低血圧の診断、血管心疾患の予防、腎臓・ホルモン異常の発見、妊娠中の健康管理など、多くの健康リスクを評価するために重要です。
生活習慣の改善具合の指標にもなるため定期的に検査を行いましょう。

視力検査

1.視力とは?

視力とは、目で物を識別する能力のことを指します。一般的に「裸眼視力」や「矯正視力(メガネやコンタクト使用時、レーシック・ICL等の視力矯正手術後も含む)」として測定されます。

2. 検査方法

✅ 自動視力計を用いて遠見視力(必要時近見視力)の距離の設定で視力を測定します。

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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数値 評価
1.0 以上 運転や日常生活を送るうえで支障なし
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(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見
(診断名)
意味・原因 注意点・対策
0.7~0.9 軽度の
視力低下
正しい姿勢を意識し、適度な明るさの環境で作業をしましょう。
~0.6 視力低下 日常生活に支障がある場合は、外来を受診してください。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 日常生活に支障がでる場合は、眼科にてご相談のうえ適切な矯正を行いましょう。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹照明は暗さを感じない明るさに調整して作業しましょう。
🔹パソコンの画面や書物からは30cm以上離れた状態で作業しましょう。
🔹1時間に1回は5~10分程度遠くを見るなど目を休ませる時間を作りましょう。

6. まとめ

視力検査の結果を正しく理解し、適切なケアを行うことが大切です。特に視力が0.7未満の方は、運転や学業・仕事に影響が出る可能性があるため、眼科でのチェックをおすすめします。

聴力検査

1. 検査の目的

難聴の早期発見、耳の病気の診断、補聴器の適応判断、職場・学校での聴力基準確認などの目的で行われる重要な検査です

2. 検査方法

✅ ヘッドホンを装着し40dBの大きさで2種類の周波数を聞き音が聞こえればボタンを押します
✅ 雇用時健診の場合は30dBで同様に測定を行います
✅ 機器測定ではなく医師と会話をし言語の聞き取りが問題ないか確認する会話法を用いる場合もあります

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

     所見なし

(2)異常が見られた場合の所見とその意味

表は横にスクロールします

考えられる原因 注意点・対策
騒音性難聴 大きな音を長時間聞き続けることで細胞が傷つき起こります。音量に注意が必要です。
中耳炎 ウイルスや細菌が原因で聴力が低下する疾患です。耳鼻科で治療について相談してください。
加齢性難聴 加齢に伴う聴力の低下のことです。通常高音域から聞こえにくくなり、その後低音域にも範囲が広がっていきます。補聴器などについて耳鼻科でご相談ください。
突発性難聴 突然聴力低下を生じる疾患で、原因は不明確だがストレスや血流障害も原因の1つです。ストレス発散や健康的な生活習慣を心がけましょう。早期治療開始が大切のため速やかに耳鼻科を受診してください。
メニエール病 突然耳鳴り、吐き気、めまい、聴力低下を引き起こす疾患です。治癒しても再発する可能性があります。原因は不明確ですが、生活習慣を正し、ストレス発散をすることが大切です。早期治療開始が大切ですので速やかに耳鼻科を受診してください。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 原因究明のためにも耳鼻科を受診してください。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹原因究明のためにも耳鼻科を受診してください。
🔹ストレスや生活習慣が原因となることもありますので、ストレス発散や生活習慣の是正が必要です。

6. まとめ

難聴の早期発見、耳の病気の診断、補聴器の適応判断、職場・学校での聴力基準確認などの目的で行われる重要な検査です。
自覚症状がない場合は、健診で年に1回検査を行いましょう。
自覚症状が少しでもある場合は耳鼻科を受診し精密検査を行い、早期治療につなげましょう。

心電図検査

1. 検査の目的

心臓が発する電気信号を体表から記録し、波形に異常な動きがないかを確認します

2. 検査方法

✅ ベッドに横になり、両手首・両足首・胸部に電極を装着して心臓が発する電気信号を計測します

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

    異常所見なし

(2)異常が見られた場合の所見とその意味

表は横にスクロールします

所見
(診断名)
意味・原因 注意点・対策
右軸偏位 心臓を収縮させる電気の流れが右側に偏っている状態。 軽度の所見です。
年に1回の心電図検査をお勧めします。
左軸偏位 心臓を収縮させる電気の流れが左側に偏っている状態。 軽度の所見です。
年に1回の心電図検査をお勧めします。
極端な軸偏位 心臓を収縮させる電気の流れが極端に右または左に偏っている状態。 軽度の所見です。
年に1回の心電図検査をお勧めします。
不定電気軸 心臓を収縮させる電気の流れが左に偏っているか右に偏っているか判断ができない状態。 軽度の所見です。
年に1回の心電図検査をお勧めします。
洞不整脈 心臓の拍動は正常だが、心拍の間隔が不規則になる状態。 軽度の所見です。
年に1回の心電図検査をお勧めします。
洞頻脈
心拍過多
心臓の拍動リズムは正常だが、速い状態。 心拍過多に関しては年に1回の心電図検査で経過観察してください。洞頻脈に関しては緊張や運動に由来し問題がないことも多いですが、背景疾患が隠れている場合もあります。動悸・息切れなどの症状がある場合は受診のうえご相談ください。
洞徐脈 心臓の拍動リズムは正常だが、遅い状態。 心拍数や自覚症状の有無により対応が異なります。心拍数が45回/分を下回る場合や、息切れ、めまいなどの自覚症状がある場合は受診のうえご相談ください。症状がない場合は年に1回の検査で経過観察してください。
境界域Q波 異常Q波よりも程度が軽いが、Q波がやや大きめな状態。 年に1回の心電図検査で経過観察してください。
異常Q波 Q波が著しく大きい状態。 健康な人でも体質によってみられることがありますが、心筋梗塞や心筋症などの心筋障害を表すこともあるため受診のうえご相談ください。
左室高電位 心臓の左室の電位が高い状態。 STの低下が見られない場合は基本的に経過観察で問題はないと考えられますので、年に1回の心電図検査で経過観察してください。若年者や痩せた人にもよく認められる所見です。高血圧を認める場合は、併せて受診のうえご相談をおすすめします。
R波増高不良 通常R波は胸の左側の電極で記録した方が胸の真ん中付近の電極で記録したものよりも大きくなるのが普通だが、ほとんど大きさが変わらない状態。 痩せ型の体型の方にもよく認められる所見ですが、心筋梗塞や肺気腫、心筋症などで認める場合もあります。初回指摘の場合は念のため受診のうえご相談ください。
ST上昇 心電図の波形のS波の終わりからT波の始まりが基準となる線よりも上昇している状態。 D判定の場合や自覚症状がある場合は循環器科を受診してください。B、C判定で自覚症状がなければ年に1回の検査で経過観察してください。
ST低下
軽度ST低下
心電図の波形のS波の終わりからT波の始まりが基準となる線よりも低下している状態。 D判定の場合や自覚症状がある場合は循環器科を受診してください。B、C判定で自覚症状がなければ年に1回の検査で経過観察してください。
ブルガダST-T異常(coved型、saddleback型) 心電図の波形のST・T部分に特異な変形のある状態。 突然死の家族歴・失神の既往・動悸・胸痛がある場合は、循環器科を受診し今後の方針についてご相談ください。該当する症状がない場合や精密検査がお済みであれば、年に1回の心電図検査で経過観察してください。coved型については失神の既往や家族歴に関わらず循環器科を受診してください。
早期再分極 心臓の電気的興奮が正常より早く収まる状態。 若年男性に比較的よく見られる波形で、ほとんどの場合問題はありませんが、ごくごく稀に危険な不整脈が起こることがあります。原因不明の失神などがある場合はご受診ください。症状がなければ次回の検査で経過観察してください。
平低T波 通常はなだらかな山型を表すT波が平坦になった状態。 健康な方や肥満の方でも認める所見です。軽度の所見ですので、次回の検査で経過観察してください。
陰性T波 通常はなだらかな山型を表すT波が凹んだように見える状態。 心筋梗塞、高血圧や心筋症による心肥大などで認めることがあります。
T波増高 通常はなだらかな山型をしているT波が通常より高く尖鋭化している状態。 健常な若者でもみられることがありますが、高カリウム血症(腎不全など)や心筋梗塞の発症直後、僧帽弁狭窄症などでも認める場合があります。
PR短縮 心房から心室への刺激が伝わる時間が通常より短い状態。 軽度の所見です。
次回の検査で経過観察してください。動悸症状がある場合はご受診ください。
第1度房室ブロック 何らかの原因で心房、心室間の電気の流れに時間がかかっているが心室へ刺激は伝わっている状態。 新しく生じた場合や極端な伝導時間の延長(D判定)、そして自覚症状がある場合は一度受診のうえご相談ください。ブロックの程度の悪化がない場合は年に1回の心電図検査で経過観察してください。
WPW型心電図 心房、心室間の電気が伝わる正常なルート以外に副伝導ルート(ケント束)が存在するため、心房心室伝導時間が短縮した状態。 “頻拍発作の回数が多く日常生活に制限が生じる場合、失神などの重い症状を認める場合には、受診のうえ精密検査を受けてください。頻拍発作がな く自覚症状もない場合は、年に1回の心電図検査で経過観察してください。”
RSRパターン 右脚の電気の流れがわずかに障害されている状態。 軽度の所見です。
次回の検査で経過観察してください。
不完全右脚ブロック 右脚の電気回路が部分的に途切れている状態。 健常な方でも認め、加齢とともに出現頻度は増加します。軽度の所見ですので、次回の検査で経過観察してください。
完全右脚ブロック 心臓の右脚の電気回路が完全に途切れた状態。 健常な方でも認めます。次回の検査で経過観察してください。初回指摘で高血圧・脂質異常症・糖尿病をお持ちの方や喫煙する方は、外来を受診してください。
不完全左脚ブロック 左脚の電気回路が部分的に途切れている状態。 将来的に完全左脚ブロックへ進行する恐れがあるため、1年に1回程度の定期的な検査を受けてください。
左脚前枝ブロック 心臓の電気信号の伝導が左脚の前枝で障害される状態。 加齢に伴う心臓組織の変化や長年の生活習慣病の影響の可能性もありますが、心筋梗塞などの心筋虚血の結果として認めることもあります。他の心臓の問題と併存する場合が多いため、医療機関での定期的な検査を受けてください。
左脚後枝ブロック 心臓の電気信号の伝導が左脚の後枝で障害される状態。 加齢に伴う心臓組織の変化や長年の生活習慣病の影響の可能性もありますが、心筋梗塞などの心筋虚血の結果として認めることもあります。他の心臓の問題と併存する場合が多いため、医療機関での定期的な検査を受けてください。
心室内伝導障害 心臓の電気信号が心室を通過する際に遅延や途絶を起こす状態。 軽度であれば健常な方でも認めます。1年に1回程度の定期的な検査を受けてください。
2枝ブロック 右脚ブロックと左脚前枝ブロックまたは左脚後枝ブロックが同時に起こる状態。 心筋疾患や虚血性心疾患を合併している可能性が高いため、外来を受診のうえご相談ください。
異所性心房調律 心臓のリズムを決める場所が通常と異なる状態。 若い方に多く、健常な方でも認めます。次回の検査で経過観察してください。
上室期外収縮 心臓の上部(心房)から発生する異常な電気刺激によって起こる不整脈を認める状態。 通常は心配のない所見です。緊張、興奮、ストレスなどで起こることもあります。動悸を感じたり、頻繁に起きる場合は外来を受診のうえご相談ください。
心房細動 心房内で洞結節とは異なる無秩序な電気信号が発生し、その興奮が不規則に心室に伝わる状態。 脈が不規則になる不整脈の一種で、脳梗塞や心不全の原因となり得ます。治療が必要なため、受診のうえ対応をご相談ください。
心室期外収縮 心臓の収縮が指令されない心室から、通常のリズムよりも早く発生した状態。 健康な人ではストレス・過労などが誘因となりうる他、原因不明(特発性)も見られます。頻繁にみられる場合や動悸の自覚がある方、また心臓疾患をお持ちの方は受診してください。
QT延長 QRS波の最初からT波の終末部までの時間が延長する状態。 高度延長(D判定)の場合、危険性の高い不整脈の原因となりうる場合があります。外来にてご相談ください。C判定の場合は年に1回の心電図検査で経過観察してください。
右房負荷 右心房に負担がかかり、心電図のP波が変化した状態。 軽度の所見です。
次回の検査で経過観察してください。
左房負荷 左心房に負担がかかり、心電図のP波が変化した状態。 軽度の所見です。
次回の検査で経過観察してください。
低電位差 心電図で心臓の起電力が低いことを示す状態。 軽度の所見です。次回の検査で経過観察してください。
両足のむくみや、息切れ症状がある方は外来をご受診ください。
人工ペースメーカー調律 心臓にペースメーカーで電気刺激を与えて心臓の収縮リズムをコントロールしている状態。 かかりつけ医の指示に従ってください。
左室肥大 心臓の左室の筋肉(心筋)が厚くなる状態。 心臓の壁が厚くなっている、または心臓のサイズが大きくなっている可能性があります。外来受診のうえ心臓超音波検査をお受けください。C判定の場合は年に1回の心電図検査で経過観察してください。
右室肥大 心臓の右室の筋肉(心筋)が厚くなる状態。 肺や心臓に疾患が隠れている場合があります。受診のうえご相談ください。C判定の場合は年に1回の心電図検査で経過観察してください。
心筋梗塞 心臓の筋肉が壊死し、激しい胸の痛みや不整脈などの症状が現れる状態。 必ず外来を受診してください。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 循環器科を受診のうえ、運動負荷心電図やホルター心電図、心臓超音波検査等の精査についてご相談ください。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹医師の指示に従い、内服等の治療を継続してください。
🔹生活習慣病から起因する症状の場合は、適度な運動やバランスの良い食生活を心がけましょう。

6. まとめ

心臓の病気を早期に発見し、治療方針を決めるために必要な検査です。動悸・胸痛・息切れ・めまいなどの症状がある場合や、高血圧・糖尿病・喫煙などのリスクがある人は、定期的に受けることが推奨されます。
生活習慣の改善や服薬等によって重症化を予防することができるため毎年検査を行い、早期発見を心がけましょう。

胸部X線検査

1. 検査の目的

肺や心臓、気管、血管、肋骨などの異常を確認するために行います

2. 検査方法

✅ 胸部にX線を照射して、肺・心臓・両肺の間にある縦隔などの器官の異常を調べる検査

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

    異常所見なし

(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
結節影 肺がん、結核など CT検査などの精密検査についてご相談ください。
腫瘤影 肺がんや肺腫瘍、炎症性変化、結核など CT検査などの精密検査についてご相談ください。
浸潤影 感染症、肺がんなど CT検査などの精密検査についてご相談ください。
線状影
索状影
感染症や炎症痕、喫煙など 過去の炎症の痕のことが多いです。年に1回の検査で経過観察しましょう。喫煙者の方は禁煙をお勧めします。
心陰影の拡大 高血圧、心疾患、肥満などにより心臓に負担がかかっている可能性あり D判定の場合は外来を受診し医師に相談してください。C判定の場合は年に1回の検査で経過観察してください。息切れなどの自覚症状がある場合は外来を受診してください。生活習慣の改善を心がけましょう。
嚢胞影(ブラ) 肺の構造が破壊されたり、肺胞の壁が薄くなることで、空気の袋が形成された状態。破れると肺がしぼみ気胸になる 年に1回の検査で経過観察してください。呼吸困難感や息苦しさ、胸痛などの症状がある場合は速やかに呼吸器科を受診してください。
胸膜肥厚 胸膜が厚くなった状態、炎症痕 年に1回の検査で経過観察してください。
脊椎側弯 脊椎が曲がっている状態 基本的には問題ないことが多いため年に1回の検査で経過観察してください。痛みや神経症状などが出てくる場合は整形外科を受診してください。
大動脈蛇行
大動脈石灰化
動脈硬化が原因で起こることが多い 生活習慣の改善を心がけましょう。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ CT検査は、当院の新宿院・大手町院で実施可能です。
 渋谷院・横浜みなとみらい院・田町三田院のCT検査につきましては、当院が提携する近隣の検査センターをご案内いたします。
 いずれの検査も、医師より健診結果に応じてご案内いたします。ご不明な点や不安なことがありましたら、どうぞ遠慮なく当院外来へご相談ください。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹禁煙しましょう。
🔹D判定の場合は速やかに当院外来や呼吸器内科を受診して精密検査を受けてください。

6. まとめ

肺炎・肺がん・心不全・結核などの早期発見のために重要な検査です。生活習慣が原因になることもあり早期発見をすることで重症化を予防することができます。
定期的に検査を行い早期発見を心がけましょう。

尿検査(PH)

1. 検査の目的

腎臓や尿路(膀胱・尿管・尿道)の異常がないかを確認するために行います。

2. 検査方法

✅  検査当日の採尿検体から成分を検査します

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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検査項目 基準値
PH 5.0~7.5
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(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
~4.9 境界域
5.0~7.5 異常なし
7.6~ 境界域
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ PHとは水素イオン濃度の略称で、この項目では尿のPHを計測しています。
✅ 通常、尿のPHは6.0前後となっています。
✅ 低値(酸性尿)の場合は肺気腫・気管支喘息や糖尿病・栄養不足・腎不全・下痢などの可能性があります。
✅ 高値(アルカリ性尿)の場合は過呼吸や嘔吐・尿路感染症などの可能性があります。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹 ご不明点がありましたら、当院外来や腎臓内科を受診し再検査をお勧めします。

6. まとめ

腎臓・尿路の異常、生活習慣病の早期発見、全身の健康状態のチェックを行うことができます。

尿検査(潜血)

1. 検査の目的

腎臓や尿路(膀胱・尿管・尿道)の異常がないかを確認するために行います。

2. 検査方法

✅  検査当日の採尿検体から成分を検査します

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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検査項目 基準値 この検査でわかること
潜血 (-) 尿中に血液が含まれているかを調べます。尿中に血液が含まれていると、腎臓、尿管、膀胱、尿道などに何らかの異常がある可能性があります。
スクロールできます
(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
(ー) 異常なし
(±) 境界域
(₊) 要注意 年1回の検査で経過観察をしてください。
(2₊~5₊) 異常値 外来を受診し再検査(採血)を受けてください。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 尿中に血液が含まれると、前立腺や膀胱・腎臓の炎症や感染症・尿路結石・悪性腫瘍が疑われます。
✅ 月経中の場合は陽性になることがありますので参考値となります。正確な検査結果が必要な場合は、月経期間を避けての再検査をお勧めします。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹当院外来にて再検査や精密検査を受けてください。
🔹必要に応じて超音波検査やCT検査(大手町・新宿)をうけてください。

6. まとめ

腎臓・尿路の異常を発見することができます。
疾患を発見できる可能性があるので症状があれば早期検査をおすすめします。
特になければ年に1回の検査で確認をしましょう。

尿検査(比重)

1. 検査の目的

腎臓や尿路(膀胱・尿管・尿道)の異常がないかを確認するために行います。

2. 検査方法

✅  検査当日の採尿検体から成分を検査します

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

表は横にスクロールします

検査項目 基準値 この検査でわかること
比重 1.005~1.030 尿中の成分や体内の水分量に影響を受けます。水分のとり方や発汗によっても値が変わります。尿崩症、腎機能不全などで低くなり、糖尿病、ネフローゼ症候群などで高くなります。
スクロールできます
(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
~1.004 境界域
1.005~1.030 異常なし 年1回の検査を受けてください。
1.031~ 境界域
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 尿中の濃度を示すもので、腎臓の濃縮力の指標となります。
✅ 何らかの疾患により、蛋白や糖などの含有量が増えることで尿の濃縮度が変わり尿比重が高くなります。
✅ 尿比重が低い場合は腎臓の機能が低下していることが考えられ、慢性腎炎や尿崩症を疑いますが、水分の過剰摂取や利尿剤の服用でも尿比重が低くなる可能性があります。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹 ご不明点がありましたら、当院外来や腎臓内科を受診し再検査をお勧めします。

6. まとめ

腎臓の異常を発見することができます。
腎臓は老廃物の排出や水分の調整など身体の健康維持に欠かせない重要な役割を担っています。
早期発見のため、毎年検査を行うようにしましょう。

尿検査(ウロビリノーゲン)

1. 検査の目的

肝臓の異常がないかを確認するために行います。

2. 検査方法

✅  検査当日の採尿検体から成分を検査します

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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検査項目 基準値 この検査でわかること
ウロビリノーゲン (±) ビリルビン(胆汁色素)が分解されてできるものです。健康な方でも一部尿中にでますが、肝臓や、胆嚢に異常があると、尿中に多くでてきます。
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(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
(−),(⁺),(2₊) 境界域
(±) 異常なし
(3₊)~(9₊) 要注意 年1回の検査で経過観察をしてください。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 肝臓で作られるビリルビンという色素が腸内細菌によって分解されてできた物質で、正常な尿からは少量のウロビリノーゲンが検出されます。
✅ ウロビリノーゲンの量が多くなった場合は肝炎や肝硬変などの疾患が考えられます。
✅ ウロビリノーゲンの量が少なくなった場合には閉塞性胆道疾患などが考えられますが、抗菌剤の影響でもウロビリノーゲンの量が少なくなることがあります。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹 ご不明点がありましたら、当院外来や腎臓内科を受診し再検査をお勧めします。

6. まとめ

肝臓や胆道の機能異常などを発見することができます。
肝臓は代謝の調整や血液の貯蔵庫、免疫機能にも関与する臓器です。
定期的に検査を行いましょう。

尿検査(沈査)

1. 検査の目的

腎臓や尿路(膀胱・尿管・尿道)の異常、炎症がないかを確認するために行います。

2. 検査方法

✅  検査当日の採尿検体から成分を検査します

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

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検査項目 基準値 この検査でわかること
沈渣 赤血球―
白血球―
上皮細胞―
硝子円柱―
その他―
尿を遠心分離して、成分を顕微鏡で調べる検査です。 赤血球や白血球、上皮細胞など含まれる成分から腎臓や膀胱の障害を調べることができます。
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(2)異常が見られた場合の所見とその意味

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検査項目 異常値 注意点・対策
赤血球 10個/HPF以上 糸球体炎を疑いますので、再検査を受けてください。
白血球 10個/HPF以上 腎・尿路系の炎症の可能性があるので、受診してください。
上皮細胞 1個/HPF以上 腎盂腎炎が疑われますが、機械的刺激後に認めることがありますので再検査をお勧めします。
硝子円柱 1個/WF以上 正常な尿中の他、尿量の低下やしん心理的ストレスでも認めますので、年1回の検査をお勧めします。
顆粒円柱 1個/WF以上 腎臓の機能が正常でも運動後や脱水後に認めることがありますが、再検査をしてください。
トリコモナス 検出 トリコモナス原虫に感染していますので、外来を受診し精密検査を受けてください。
細菌 検出 尿路感染症を疑います。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 尿沈渣とは尿を遠心分離して尿中の固形成分を集めたものです。
✅ 赤血球が多いと血尿、白血球が多いと膿尿(感染などで白血球が細菌を攻撃してそれらが死んだもの)と呼びます。
✅ 上皮細胞が多い場合は炎症が起こっている可能性があります。
✅ 円柱を認める場合は腎炎・ネフローゼなど尿細管や糸球体の疾患が考えられます。

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹精密検査が必要な項目がある場合は、当院外来や腎臓内科を受診し再検査をお勧めします。
🔹月経中は正しい結果とならない場合もありますので、月経を避けて再検査をしてください。

6. まとめ

尿中の成分から腎臓・尿路の異常、全身の健康状態のチェックを行うことができます。
尿路感染症や腎臓の病気、尿路結石などの診断のため定期的に検査を受けましょう。

便検査

1. 検査の目的

消化管からの出血の有無を確認します。

2. 検査方法

✅ 便検査(便潜血検査2日法)

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

   1日目、2日目ともに陰性(-)

(2)異常が見られた場合の所見とその意味

表は横にスクロールします

所見(診断名) 意味・原因 注意点・対策
①1日目、2日目
どちらか一方が陽性

②1日目、2日目
どちらも陽性
便の中に血液が含まれている状態。
消化器系疾患の可能性がある。
大腸がんやポリープは高カロリー摂取および肥満、過量のアルコール、喫煙が原因となる。
当院外来や消化器内科を受診し精密検査を受けてください。
大腸がんや大腸ポリープについては暴飲暴食や多量飲酒、喫煙などに注意しましょう。
炎症性腸疾患については油の多いもの、牛乳・乳製品、スナック菓子や洋菓子、香辛料などの刺激物、炭酸飲料やアルコール飲料、牛肉や豚肉などの動物性たんぱく質、人工甘味料などの摂取に注意しましょう。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 大腸内視鏡検査

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹どちらか一方でも陽性の場合は速やかに当院外来または消化器内科を受診し大腸内視鏡検査を受けてください。(当院では大手町院、田町院で実施が可能です)
🔹便潜血検査を実施するタイミングによっては、血液の混入の有無を検出できないこともあります。陰性の場合でも、便が急に細長くなったような気がする、腹痛や下痢や便秘が続くといった腹部症状がみられる場合は早めに受診しご相談ください。
🔹生活習慣の改善 → 暴飲暴食や多量飲酒、喫煙、油の多いものや香辛料などの刺激物、人工甘味料などの摂取に注意しましょう。
🔹月経中の場合は影響を受けることがありますので、月経周期を避けて再検査を受けてください。

6. まとめ

出血や下腹痛などの自覚症状がある場合は大腸内視鏡検査を行うことをおすすめします。
当院でも大腸内視鏡検査を行うことができる医院があるためご相談ください。

内科診察

1. 検査の目的

心臓や肺の機能、消化器系の状態を確認するために行います。
血液検査やX線検査では診断しにくい病気の発見や健康状態の確認に役立ちます。

2. 検査方法

✅ 問診 (患者の症状、病歴、家族歴、生活習慣などを詳しく聞く)
✅ 視診(直接みて確認する)
✅ 触診(触って硬さや痛みがないか等を確認する)
✅ 聴診(聴診器で異常音がないか確認をする)

3. 検査結果の見方

(1)正常な結果の場合(基準値)

   異常所見なし

(2)異常が見られた場合の所見とその意味

表は横にスクロールします

所見
(診断名)
意味・原因 注意点・対策
心雑音 心臓の構造や機能に問題がある場合に生じる異常な心音。弁膜症や心室中隔欠損、心房中隔欠損、心筋症、貧血などにより聴取されることがあります。 息切れ、胸痛、疲労感などの症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。特に心疾患の家族歴がある方や、リスク因子(高血圧、糖尿病、喫煙など)がある方は、定期的に心臓の健康をチェックすることが推奨されます。
肺雑音 呼吸音の一種で、肺や気道に異常がある場合に聞かれる異常な音のことを指します。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などにより気道が狭くなる場合や肺の炎症、水分の貯留、肺が破れて空気が胸腔に漏れ出すことなどで呼吸音が異常になることがあります。 急激に悪化したり、他の症状(咳、息切れ、胸痛など)が伴う場合は、早めに医療機関の受診をしてください。生活習慣の改善や、アレルゲンの排除、禁煙なども重要です。
不整脈 心臓の拍動が正常なリズムから外れる状態を指します。心拍数が速くなったり遅くなったり、または不規則なリズムで拍動することがあります。心疾患や電解質異常、ストレスや不安、一部の薬剤(特に心臓に作用するもの)やカフェイン、アルコールの摂取、甲状腺疾患、高血圧、肥満、運動不足などが原因となります。 動悸、息切れ、めまい、失神などの症状がある場合は早めに外来を受診してください。自覚症状がない場合でも定期的な心電図検査を受けて経過観察をしてください。
浮腫 何らかの原因により体内の組織に余分な水分がたまることによって、皮膚や組織が腫れた状態を指します。 心疾患や腎疾患、肝臓疾患、アレルギーなどの炎症、下肢筋肉のポンプ機能の低下、長時間の座り姿勢や塩分過多などが原因として考えられます。 浮腫が急に悪化したり、他の症状(息切れ、胸痛、腹痛など)が伴う場合は、早急に内科外来を受診してご相談ください。
黄疸 血液の中のビリルビンという物質が増加し、皮膚や目の白い部分が黄色くなる状態。肝臓や胆管、膵臓などの消化器の病気や血液の病気で起こることがあります。 熱や寒気、腹痛や吐き気、意識がもうろうとする、胆石を指摘されたことがある場合は速やかに外来を受診してください。
甲状腺腫大 甲状腺が大きくなった状態。ホルモンの影響や感染、腫瘤などが原因として考えられます。 初回指摘の場合や自覚症状がある場合は原因特定のためホルモン採血や超音波検査による精密検査を受けてください。
眼瞼結膜蒼白 下瞼の粘膜の色が通常のピンク色から青白く変化した状態。貧血などの場合に起こります。 自覚症状がある場合や採血でも貧血の傾向が認められる場合は一度内科や血液内科を受診しご相談ください。
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4. 要精密検査・追加検査となった場合

✅ 血液検査
✅ 各種超音波検査
✅ CT・MRI検査
✅ ホルター心電図 など

5. 検査結果を受けた後の注意点

🔹指摘された所見により受診が必要な科が異なります。ご不明な場合は当院外来を受診し医師へご相談ください。
🔹治療中の場合はかかりつけ医の指示に従ってください。
🔹C判定でも ご心配の場合や自覚症状がある場合は当院外来を受診しご相談ください。

6. まとめ

病気の発見や健康状態の確認のために重要な検査です。
ご不明な点やご心配なことがあれば、当院外来までご相談ください。