勃起不全（ED）について オンライン診療可能なED治療薬処方とその効果や副作用を解説
■主な出典・引用元
EDの症状や原因
主な症状は陰茎が十分に硬くならないや膣内に挿入できない、性交途中で勃起しなくなってしまう、勃起しないケースが多くあります。その他には、硬さが不十分、勃起状態が維持できないなどの満足な性行為が行えるだけの勃起が得られない状態のことも指します。
EDの原因には大きくわけて下記4項目に分類されます。①器質性
加齢に伴う身体的衰えや、動脈硬化などの病気によることが原因として考えられます。動脈硬化になると血管が十分に拡張せず、血液の巡りが悪くなります。そのため、海綿体にも十分な血液が流れず、EDが起こりやすくなります。また、過度の喫煙や飲酒、その他に肥満や神経が傷害される病気、手術による神経障害などでもEDを引き起こす可能性があります。・喫煙、飲酒、生活習慣病
・糖尿病、心臓病、高血圧
・更年期障害
②心因性
心因性は、心的ストレスが主な原因です。さらに詳しくすると、「現実心因性」と「深層心因性」にわかれます。現実心因性は、日常生活でのストレスや疲れによって発症し、深層心因性は本人でも自覚をしていないトラウマで性行為を拒絶している状態です。うつ症状とEDは相関関係にあり、心的外傷後ストレス障害（PTSD）によってED発症率が高まる可能性もございます。
・ストレス
・トラウマ
・PTSDなど
③薬剤性
EDが薬剤の副作用によって発症することもあります。例として下記のような薬に可能性があります。・末梢神経に作用する薬剤→筋弛緩薬、鎮痙剤、麻酔薬、抗コリン薬
・循環器系に作用する薬剤→不整脈治療薬、利尿剤、降圧剤、血管拡張剤、高脂血症用剤
・消化管に作用する薬剤→消化性潰瘍治療薬、麻酔薬、抗コリン薬、鎮痙剤
薬剤の服用を中止することが原因を止める最適な治療法ですが、日常的に服用しなければ行けない方もいらっしゃるので、自身で判断はせずかかりつけ医へ相談しましょう。
④混合性
上記で述べた原因が複数混在しあっているケースです。EDのリスクファクターまとめ
①加齢②糖尿病
③肥満と運動不足
④心血管疾患および高血圧
⑤喫煙
⑥テストステロン低下
⑦慢性腎臓病と下部尿路症状
⑧神経疾患
⑨外傷および手術
⑩心理的および精神疾患的要素
⑪薬剤
1）降圧薬
2）抗うつ薬
3）前立腺肥大症治療薬（α遮断薬と5α還元酵素阻害薬）
4）髄腔内バクロフェン（intratechal baclofen: ITB）療法
5）非ステロイド性抗炎症薬（non-steroidal anti-inflammatory durgs: NSAIDs）
⑫睡眠時無呼吸症候群
治療法の種類と特徴
日本では3つの薬が承認され使用可能となっており、PDE5阻害薬の内服が第一の選択肢です。
また、薬以外にも衝撃波治療があり患者様に沿った治療法を選ぶことが可能です。
| 薬剤 | 強度 | 効果までの時間 | 持続時間 | 食事の影響 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| バイアグラ | 強い | 30分～1時間 | 3~6時間 | 受けやすい | 世界で初めて開発されたED治療薬で、処方実績NO.1 |
| レビトラ | とても強い | 15~30分 | 5~8時間 | やや受けやすい | バイアグラの次に誕生した治療薬で、即効性もあり、副作用が少ない |
| シアリス | 普通 | 1~3時間 | 30~36時間 | 受けにくい | 作用時間が他に比べ長いため、タイミングの調整がしやすい |
バイアグラ
世界最初に開発されたED治療薬であり、世間一般的に知られている薬です
服用すると30～60分で効果が期待でき、ED治療薬でも即効型と呼ばれています。
持続力は3~6時間ほどで、ピークは服用後から1~2時間後です。
食事の影響を受けやすいため、空腹状態で服用することをおすすめします。
レビトラ
バイエル社が発売するED治療薬で、日本では2004年に認可されました。
レビトラは服用から15~30分ほどで効果が発揮され、バイアグラよりも即効性があります。
持続時間も5~8時間とバイアグラより長いことが特徴です。
バイアグラよりは食事の影響を受けにくく、食後に内服することも可能ですが空腹時におすすめします。
現在製造されていません。
シアリス
シアリスはイーライリリー社が発売するED治療薬で、日本では2007年に認可されました。
内服後1時間後から効果が期待でき、持続力は30~36時間とED治療薬の中でも最も持続力が高いです。
ですが、バイアグラやレビトラよりも効果が控えめであり、副作用も弱いです。
シアリスは食事の影響を受けにくいため、食後でも服用が可能です。
カマグラ
バイアグラと同成分のシルデナフィルを含有しています。バイアグラのインド製ジェネリック医薬品として知られている「カマグラ」ですが、日本では未承認であり医療機関での取り扱いはありません。
インターネットで個人輸入することができるや持続時間が長く勃起力に優れている、かつ格安で入手できるとED治療薬として利用している方も多い人気の治療薬ですが、インターネットでの購入は、55％程が偽造薬との報告もあります。
カマグラは「医薬品副作用被害救済制度」の対象外ですので、服用して何らかの健康被害が生じても「自己判断」「自己責任」ですので、使用には十分にお気をつけください。
衝撃波治療
一般的にED-MAXと呼ばれる機器を用い、ペニスに低出力の衝撃波を一定期間照射することで、血管再生の促しや新しく毛細血管を産生させることで血流を増加させ、ED改善を図る治療法です。
症状が改善するだけでなく、原因になりやすい血管の問題を根本から治療できるため自力で勃起ができるようになります。また、薬に頼らない治療のため、副作用もなく安心して治療を受けることも可能です。
心理的療法
心因性EDで非常に過去の不安やトラウマなど、治療薬での効果が見込めない場合は、カウンセリングなど心理学的な方法による治療を行います。
男性ホルモン補充療法（男性ホルモン注射）
血中のテストステロンが低下している患者様には効果的であり、低下していない患者様に対しては効果が見込まれません。
性欲障害や体調などには有効な場合が多いですが、ED単独ではあまり効果が期待できないため、ED患者に対してはPDE5阻害薬と併用することで効果が期待できます。
陰茎注射
欧米諸国では陰茎注射がかなり普及してます。海綿体へ直接プロスタグランジンE1を注射することで、勃起を促す方法です。
海外での実績報告では82％が有効とされており、薬が効かない以外にも、病気や手術でのEDにも使用することができます。ですが、日本では認可されておりませんので使用の際は完全自己責任となります。
仕組み
男性が性的刺激を感じると、脳からcGMPという血管拡張物質が勃起中枢まで伝達され、陰茎海綿体の血管が拡張し血液がたまることにより勃起を起こします。海綿体には勃起を引き起こすcGMPを分解するPDE5という酵素が存在しており、興奮が収まったあとPDE５がcGMPを分解することで収束します。
個人輸入の危険性
インターネットでの海外通販サイトなどでは簡単にED治療薬が購入できるサイトが多く存在しています。ED治療薬を個人輸入している方もいらっしゃいますが、通販で入手可能なものには偽物が多く、健康被害を招く可能性のあるものもございます。
通販サイトなどで出回っているバイアグラのジェネリックなどは、一般的な医療機関より安価な場合が多いです。また、医師からの診断を受ける必要もなく購入できるため、個人輸入に手を出してしまう方も多くいます。
偽物のED治療薬は安全性や品質が欠如している可能性があるため、安価であったり医師の診断を受けなくて良いといったメリットがあってもインターネットでED治療薬を購入することは危険だということを理解しましょう。
偽造薬の見分け方
- パッケージの状態
- パッケージに記載している内容のスペルミスや文法の誤り
- 製造年月日と有効期限の記載が外側と内側のパッケージで同様か
- 色やロゴの違い
- 薬の変色、劣化、異臭がないか
- 明らかに安すぎる価格設定の薬
■参考
ED治療薬の料金
各薬剤の費用
| シルデナフィルVI 25mg | |
|---|---|
| シルデナフィルVI 50mg | |
| バルデナフィル 10mg | |
| バルデナフィル 20mg | |
| タダラフィルCI 10mg | |
| タダラフィルCI 20mg |
■参考
各院の診療時間・アクセスは
下記よりご確認ください。
