社会が変革の時を迎えている中で、皆様、いかがお過ごしでしょうか。MYメディカルクリニックの院長の笹倉です。毎週各部署が担当しているMYメディカルブログですが、今回は、私の番になりました。前回、書かせていただきました時は、1月からのコロナの事を書かせていただきましたが、あれから、一瞬落ち着いたかのように思われましたが、今は、東京は、戦場の真っただ中に突入してしまいましたね。
21世紀は、感染症の時代とも言われていて、SARS、MERS、新型インフルエンザ、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、ジカ熱など、数年に1度のレベルで、世界的には大きな感染症が起こっています。日本は、たまたま、今まで大きな事がこれらの感染症でなかったのですが、今回の新型コロナウイルスは、日本も大きな対策を取り対応していかなければならない事態となりました。

前回、何がゲームチェンジャーになるのかを考察しましたが、その中で、大きく進展があったのは、検査体制だと思います。体制が整ってきたのはとっても良い事なのですが、検査というのはとっても解釈が難しいものですので、これを機に、多くの人が検査というものを考えて正しく理解して使用してくれたらと思っています。ただ、これは、非常に難しいので、迷ったら、専門の私たちにご相談ください。私も、新しい感染症なので、何をどういう風にしたら社会が良い方向に進むのか、皆様と一緒に考えていけましたらと思います。

現在のよく聞かれる検査に関して現場の臨床医の視点から簡単にまとめますと

・PCR検査
正確性は高いが、検体の精度が大事。検体採取部位は、日本では、鼻、口、唾液が主流になってきています。最低4時間はかかる試薬を使っているところがほとんどなので、前処理など考えると、数日は検査結果が出るまでに必要。

・迅速抗原検査
PCR検査よりも精度は劣るが、その場(今のキットでは35分)で結果が出る。現在は鼻咽頭から。発症2-9日の間に有用と考えられている。

・抗体検査
血液による定性検査(迅速検査キットによる)と定量検査(数日かかる)がある。感染後一定の期間をおかないと陽性にならないのと、どのくらいの期間抗体があるのかなどはまだ不明。

では、いつどんな検査を受けたら良いのか?とよく質問を受けるのですが、これはどんな検査でも同じことだと思うのですが、費用対効果が大事かなと思っております。個々の置かれている状況により異なると思いますので、参考までに当院の職員に対する対策をあげさせてもらいます。

毎日:休日など問わずに、1日2回の体温測定と体調報告、行動歴の管理
何らかの症状がある人は、医師の診察。基本的には、その後1週間は自宅待機。
とした上で、希望者は、全ての検査を自費診療で行えます。

抗体検査:多くの人と接する部署のスタッフ(希望すれば全員)。月に1度を推奨。現在の自己のステータスの把握
迅速抗原検査:6人以上で長時間集まる可能性がある時の前、多くの人と接する職種、友人家族などで感染者がいた人の出勤前、出張の前後
PCR検査:イベントの前後(数日余裕がある場合)、濃厚接触者には当たらないが感染者と接した場合、迅速抗原検査は陰性だが長距離通勤など感染リスクが高いスタッフ

のような感じで考え、対応しています。
新型コロナウイルス感染症は、風疹などと同じく発症する数日前から感染力があり、無症状の人でも感染力があると考えられていますので、どんなに検査を整えたとしても、完全にキャッチアップする事は難しいと考えられます。
・かからないように、ソーシャルディスタンスをとり、マスク・手指洗浄などの予防を徹底する事
・少しでも怪しいなと思ったら、自己隔離し、適切に検査を受け、クラスターを作らないようにする事
が、治療方法の確立やワクチンの普及がまだの現状では、個々人にできる事なのではないでしょうか。

最初に述べたように、21世紀は、様々な感染症が世界中で起こっています。今回のコロナウイルスをきっかけに、病気に強い社会になれば良いなと思っています。今回の経験を活かし、より良い未来を築けるように、医療者として情報を発信してきますので、今後も引き続きよろしくお願いいたします。

MYメディカルクリニック