最近は一気に気温も下がり、夜風から秋の訪れを感じますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。急激な気候の変化により一層体調には気を付けていたいものです。本日は胃がんの98%の原因となる「ピロリ菌」についてご紹介します。

 

◆ピロリ菌とは◆
ピロリ菌は胃の中に好んで住みつき、胃の壁を傷つける細菌です。ピロリ菌が胃粘膜に定着すると発がん毒素を粘膜細胞内に注入し、そこから炎症がおこり、慢性胃炎(萎縮性胃炎)や胃潰瘍・十二指腸潰瘍、そして胃がんが引き起こされると考えられています。日本人の50%以上がピロリ菌に感染しており、中でも50代以降では保持者の割合が70%以上に達すると言われています。
感染経路は主に免疫力が弱い幼少期までの、汚染された水や家族からの食事の口移しが原因などと言われています。日本では徐々に衛生環境が改善されていることで感染率が減少してきていますが、それでも20歳~30歳代の若年者の10%~20%程度の感染者がいると考えられており、年代が上がるとその割合も上昇する傾向にあります。

 

◆どのように発見できるの?◆
「ヘリコバクターピロリ菌抗体検査」という採血で行う検査で感染の有無を調べることが可能です。もしくは、ピロリ菌の有無の検査に加えて、胃粘膜の萎縮の度合いを調べるペプシノゲン検査の両方が調べられる「ABC検査」という採血検査も有効です。当院では、健康診断・人間ドックのオプション検査で「ヘリコバクターピロリ菌抗体検査」、「ABC検査」が追加可能です。料金は「ヘリコバクターピロリ菌抗体検査」2,200円(税込)、「ABC検査」5,500円(税込)となっています。オプション検査はご希望の場合は、当院にお電話くださいませ。

・MYメディカルクリニック
TEL:03-4579-9011(受付時間 9:00~20:15)

 

◆当院で行えるアフターフォロー面談◆
もし当院の健康診断でピロリ菌検査が陽性となった場合は、当院の外来で除菌治療が可能です。まずは除菌治療の前に医師とのアフターフォロー面談にお越しください。アフターフォロー面談では、健康診断の結果に関しての疑問やご不安な点を医師にお気軽にご相談可能です。医師との面談のみの場合には費用はいただいておりませんが、追加検査や処方、他院への紹介等が必要な場合は、通常の保険診療となり、費用が発生します。アフターフォロー面談は完全予約制となっております。ご予約は外来のWEB予約をご利用くださいませ。

・MYメディカルクリニックWeb予約受付
https://ssc2.doctorqube.com/mymc.jp/

 

◆胃カメラで胃の状態を把握◆
ピロリ菌の除菌も上記のアフターフォローに含まれており、保険診療で除菌することが可能です。まず、内視鏡検査(胃カメラ)を行い、胃の炎症の程度や胃潰瘍、胃がんが疑われる病変の有無など現在の胃の状況を把握します。場合によっては胃の粘膜の細胞を採取することなどがあります。

 

◆除菌治療の流れ◆
ピロリ菌の除菌治療の流れとしては、通常はボノサップというお薬を服用していただきます。1週間毎日2回飲むことで、胃の中の胃酸の分泌を抑制し、抗生物質の抗菌作用を高めることでピロリ菌に作用します。このお薬を服薬中はお酒やタバコは控えていただきます。また、普段から何かお薬を服用している方は、飲み合わせによっては作用が減弱したり副作用がでやすくなったりします。服用中のお薬は問診票に必ず記載していただくようにお願いします。
ボノサップの服用後は、2ケ月後に「尿素呼気試験」を行います。「尿素呼気試験」は、ピロリ菌が除菌されたかを確認する検査で、吐き出された息からピロリ菌の有無を測ります。この検査で菌が検出されなければ除菌成功となり、除菌治療は終了となります。ただし、失敗することもあり、その場合は2回目の2次除菌が可能です。現在の1次除菌の成功率は70~80%、1次と2次の除菌治療を受けた場合の成功率は97~98%とされています。除菌治療の失敗は、使用する薬剤に耐性のあるピロリ菌の増加が原因になっていると考えられています。ピロリ菌を除菌することで胃がんや慢性胃炎のリスクを下げ、健康で快適な生活を送りましょう。

ピロリ菌感染は中高年の病気ではなく、20代など若い世代でも感染が見つかる方もいらっしゃいます。症状が何もなくても、ぜひ一度ピロリ菌検査を受けて胃がんのリスクを下げていきましょう。

参考:
武田薬品工業株式会社「くすりのしおり」https://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=8490
大塚製薬「ピロリ菌について」https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/h-pylori/about/

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