朝夕の気温差が大きくなり、随分と秋めいてきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
気温差で体調を崩されている方もおられるのではないでしょうか。
体調不良で病院を受診する際、ぜひ持参していただきたいものが『お薬手帳』です。今回は、この『お薬手帳』についてのお話です。
■お薬手帳とは?
お薬手帳とは、文字通り自分の飲んでいる薬や処方された薬を記録しておくための手帳です。過去に内服していた薬の名前や量、期間などが記載してありますので、いつどのような疾患に罹ったのか、どのような症状が出たのかがすぐに分かります。処方された薬以外にも、市販薬を飲んだときには記載しておくことをお勧めします。お薬手帳にしっかりと普段の内服状況を記載して持参することで、下記のようなことができます。
①初めて受診した病院で、診察の際に医師が確認することで、普段飲んでいるものと同じような処方ができる。
②過去に効きにくかった薬や強い副反応の出た薬を避けることができる。
③薬局で薬剤師が確認し、飲み合わせや量などが適切かを判断できる。
④使っている薬の名前が必要な際にすぐに確認できる。
特にいくつかの病院を受ける場合や普段と違う病院を受診する場合などは必ず提示するようにしましょう。
当院でも、よくお電話で、「お盆でかかりつけが開いていないが、同じ薬を出してもらうことはできるか」「土日でかかりつけが開いていないが薬が切れてしまったので処方してもらいたい」というお問い合わせをいただくことがあります。お薬手帳を持参される場合は普段の服薬状況が確認できますので、できる範囲内で医師の判断によりますが、普段内服されているお薬または近いものを処方できます。しかし、お薬手帳がないとそのような対応ができません。
■どこで貰えるの?
○手帳タイプ
お薬手帳は基本的に薬局でもらうことができます。デザインは薬局で異なりますが、一度作れば全国どの薬局でも使用することができます。薬局ごとや病院ごとに分けて作るのは意味がないので、1冊に集約するようにしましょう。
また、最近では通販サイト等でも購入することができます。薬局でもらうものはかわいくない、デザインが好きではないという方は、自分好みのデザインのものを購入しても良いですね。
○アプリ
手帳タイプのものを持ち歩きたくないという方にはアプリのお薬手帳がお勧めです。日本薬剤師会の出している「eお薬手帳」や予約サイトの「EPARKお薬手帳」など、様々なアプリがあるようですので、使いやすいものを選んでみてください。外出先で急に受診することになった場合などは忘れることがないので便利です。機能も充実しており、家族分のお薬手帳をまとめて共有したり、処方箋を先に送って薬局に予約をしたり、中には医療費控除のデータを出力できる便利な機能のあるアプリもあるようですので、定期通院されている方や処方薬が多い方はアプリ版も試してみてはいかがでしょうか。
当院は「EPRAK」から外来の予約を取ることができますが、普段EPARK経由で病院予約をされる方は、「EPARK お薬手帳」を利用することでポイントの共有ができ、薬情報の登録でもポイントが貰えるようになります。予約もワンタッチですので、当院を受診される方にはこちらがお勧めです。
その他にも、薬局独自のアプリや他のアカウントと連携できるものなど様々なアプリがありますので、ご自身で使いやすいものを探してみてください。
今後保険証と同じように、処方薬についてもマイナンバーカードに紐付けされていくことが予定されているようですので、今のうちから情報を管理しておけると良いですね。
まだ作ったことがないという方も、ぜひこれを期にお薬手帳を作成し、ご自身の健康管理にお役立てください。また、処方された薬に対してご不明な点がありましたら、いつでも医師へご相談ください。
参考:厚生労働省・日本薬剤師会
「知っておきたい薬の知識」https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/d_health/dl/pamphlet.pdf
秋冷が爽やかに感じられる好季節、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
本日は、『3種混合・4種混合ワクチン』についてご紹介させていただきます。
◆3種混合・4種混合ワクチンで防げる感染症は?◆
3種混合ワクチンではジフテリア・百日咳・破傷風の3種類、4種混合ワクチンではこの3種類に合わせてポリオの4種類を予防するワクチンです。これらの感染症の中には重篤になる場合や最悪死に至る場合もございます。以下では各感染症の感染経路・症状についてご紹介いたします。
◆ジフテリア◆
○感染経路
ジフテリア菌が口や喉に感染することで気道に炎症が生じる感染症です。
○症状
感染すると2~4日の潜伏期を経て、高熱、喉の痛み、犬がほえるような咳、激しい嘔吐などが起こります。喉頭部の腫脹のため、窒息死することもあります。また、発病後2~3週間して、ジフテリア菌の出す毒素により心筋炎や神経麻痺を起こすことがあります。
◆百日咳◆
○感染経路
鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染、および接触感染
○症状
風邪のような症状で始まりせきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。けいれんや、肺炎・脳症などの重い合併症が致命的になることがあります。
◆破傷風◆
○感染経路
外傷や動物による咬傷時に、傷口についた土や木片などから破傷風菌が体内に侵入して感染成立する経路や、熱傷、人工妊娠中絶、ピアス、覚せい剤注射にともなう感染、出産時の臍帯不潔処理による新生児感染などがあります。
○症状
破傷風の特徴的な症状である強直性痙攣は破傷風毒素が主な原因であり、潜伏期間(3 ~21 日)の後に局所(痙笑、開口障害、嚥下困難など)から始まり、全身(呼吸困難や後弓反張など)に 移行し、重篤な患者では呼吸筋の麻痺により窒息死することがあります。近年、1 年間に約40 人の患 者(致命率:約30%)が報告されているが、これらの患者の95%以上が30 才以上の成人でした。
◆ポリオ◆
○感染経路
ポリオウイルスが人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。
○症状
感染しても90%から95%の人は症状が現れずに、知らない間に免疫ができます。しかし、感染してから3日から35日後に、発熱、頭痛、のどの痛み、吐き気、嘔吐などのかぜに似た症状が現れることがあります。さらに、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入り込み、主に手や足に弛緩性麻痺(だらんとした麻痺)が現れ、その麻痺が一生残ってしまうことや、呼吸困難で死亡することもあります。
◆3種混合・4種混合ワクチンの接種回数と接種間隔は?◆
接種回数:4回(第1期の初回3回と追加1回)
乳幼児期4回接種の後:就学前、11-12歳、成人に1回ずつ
接種間隔:3回接種まで各3-8週間の間隔をあける。
さらに3回目接種のあと1年後から1年6ヶ月後までの間に4回目の接種を受ける
ように定められています。
◆3種混合・4種混合ワクチンの効果は?◆
追加接種まで全て接種すれば、いずれの種類のワクチンを用いても抗体獲得率(免疫を持つことに成功する確率)は100%とされています。ただし、最後に接種してから百日咳に対する予防効果は4年から10年程度で減弱するため、百日咳に対する免疫を維持するためには就学前や10代での三種混合ワクチンの追加接種をお勧めします。
・東京都感染症情報センター
ジフテリア
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/diphtheria/
百日咳
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/pertussis/
破傷風
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/tetanus/
ポリオ
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/poliomyelitis/
◆当院でのご予約方法◆
ワクチンのご予約については、下記URLよりお申込みをお願いいたします。
▼ワクチン仮申込フォーム
https://mymc.jp/contact/vaccine/
24時間以内(土日・祝日を除く)に、当院からお電話もしくはメールにてご返信の連絡をいします。そちらにてご予約の確定になります。
◎料金
4種混合(輸入) 14,000円(税込)
3種混合(国産) 4,950円(税込)
◎診療時間
午前 9:00~13:00 (受付時間 9:00~12:30)
午後 13:30~17:00(受付時間 13:30~16:30)
夜間 18:00~21:00(受付時間 18:00~20:15)
当院は、渋谷ハチ公口から徒歩3分のところにあるクリニックです。
その他、ご不明点等ございましたらお電話ください!
TEL:03-4579-9011
先日緊急事態宣言が明けましたが、みなさまはこの時期をどのようにお過ごしでしょうか。
日本のコロナワクチン接種率も60%を越えてきているところですが、再びウイルスが蔓延しやすい環境である「冬」が近づいてきています。
去年はほとんど流行らなかったインフルエンザですが、今年の見解はどのようになっているでしょうか?
本日は今シーズン(2021-2022)のインフルエンザ流行と予防接種についてみていこうと思います。
一般社団法人日本感染症学会では、「2021-2022年シーズンにおけるインフルエンザワクチン接種に関する考え方」について掲載をしています。今回はこちらの内容を要約しました。
参考:https://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=44
・今シーズンの流行予測は?
北半球(日本)のインフルエンザの流行予測をする際は、南半球の状況を参考にしているのをご存知でしょうか。
先に冬を迎えていたオーストラリアからの報告によると、インフルエンザ確定患者数は昨年同様きわめて少数のようでした。
しかし、アジアの亜熱帯地域においてはワクチン接種が普及していなかったと同時にいくつかの国で流行が認められていることがわかりました。
・結局、接種はしたほうがいいのか?
前シーズン、インフルエンザに罹患した人が極めて少数であったため、社会全体の集団免疫が形成されていないと考えられます。そのような状況でもし今後海外からウイルスが持ち込まれれば、大きな流行を起こす可能性があるので注意が必要です。
そのような点を鑑みて、日本感染症学会では、結論としてインフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨しています。
打てるなら、打つにこしたことはないということですね。
また接種に関しては、コロナワクチン接種と並行して実施することを検討してほしいとしていますが、現状原則コロナワクチンと他ワクチンとの同時接種はできません。
コロナワクチンとインフルエンザワクチンに関しては互いに片方のワクチンを受けてから2週間後に接種することになります。
当院でも9/27よりインフルエンザ予防接種の提供を開始しております。
接種に関してお気軽にご相談いただければと思います。
今年のインフルエンザワクチン株は下記と発表されています。
○2021/2022冬シーズン
A/Victoria(ビクトリア) /1/2020(IVR-217)(H1N1)
A/Tasmania (タスマニア) /503/2020 (IVR-221)(H3N2)
B/Phuket (プーケット) /3073/2013 (山形系統)
B/Victoria (ビクトリア) /705/2018(BVR-11)(ビクトリア系統)
参考:https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/2066-idsc/related/584-atpcs002.html
また、通常ワクチン製剤の細菌汚染を防ぐために添加されているチメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)フリーの「フルービック」の提供も行っていますので、是非ご検討ください。
厳しい暑さが終わりを迎え、一雨ごとに秋の深まりを感じる季節ですね。日々の服装に頭を抱える方もいらっしゃるかと思います。また、秋といえばつい先日の中秋の名月は御覧になりましたでしょうか?
最近では満月は実に8年ぶりとの事で話題となりましたが、神秘的な輝きと虹色の輪を冠する実に見事な名月でした。
さて、今回のテーマは『環境衛生週間』です。環境衛生週間とは日本の環境衛生全般、特にごみ問題を中心とした啓蒙活動を実施する週間です。
まず初めに統一標語と運動の目標をご紹介致します。
統一標語
『ごみ減量 みんなで進める リサイクル』
ーゴミゼロ型社会をめざしてー
運動の目標
1.ごみの排出抑制、リユース、リサイクル等 の推進(各種リサイクル法の周知を含む)
2.清掃の徹底・清潔の保持とごみの散乱防止に対する住民意識の啓発
3. 住民の理解と協力による市町村の廃棄物処理事業の推進
4. 産業廃棄物の減量化と不法投棄等の防止等適正処理の推進
5. 浄化槽の適正な管理の推進及び合併処理浄化槽の普及促進
以上となります。次はより具体的に私たちにも出来る事をいくつかご紹介致します。
①『もったいないの精神』を持ちましょう
・エコバックの活用
2020年7月1日から実施されたレジ袋の有料化に伴い実践されている方も多いかと思います。
・包装は簡易的に
商品を個別に包装、無駄な箱詰め・梱包材の使用を止めましょう。また過剰に包装された商品を購入する事を控えましょう。
・食品ロスを無くしましょう
料理は作りすぎに注意。残さず食べることを前提として作りましょう。
また、食品を購入する際は手前の物から購入をしましょう。
②リサイクルの促進
・ごみの分別はしっかりと行いましょう
缶やペットボトルはお住まいの自治体の指定通りに処理してから出しましょう。
また、トレーや紙パックはスーパーの回収ボックス等も活用しましょう。
細かな分別が分からない方は是非ネット検索をご活用下さい。自治体ごとに一覧表の作成や分別アプリの配信が行われている場合があります。
・フリーマーケットや不用品交換会へ参加
ただ捨てるのではなく、有効活用もご検討下さい。昨今では新型コロナの影響もあり大規模なイベントは開催されませんがアプリを使いユーザー間の取引やリサイクルショップへの売却は盛んに行われています。
③清掃活動
・秋の大掃除を行いましょう
コバエやゴキブリの発生防止に繋がります。日常では行き届かない場所を重点的に掃除しましょう。
以上となります。いかがでしょうか?
耳馴染みの無さとは裏腹に『環境衛生週間』をとても身近に感じられたかと思います。
最後になりますが、季節の変わり目は体調を崩しやすく、寒くなるにつれインフルエンザやノロウィルスの流行も発生します。日々の感染対策や体調管理をしっかりと行なっていきましょう。
万が一、不調を感じた際はぜひ当院へご相談下さい。
ありがとうございました。
各種新型コロナ検査
ノロウィルス
インフルエンザ
ビタミン・ニンニク注射
参考文献
環境省 https://www.env.go.jp/
環境衛生週間(沖縄県)について
https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/seibi/ippan/kankyoueiseisyuukan.html