春分の日を過ぎうららかな陽気を感じる季節となりました。
時勢は未だコロナ禍であり、不安の多い日々が続きますが、そんな中でも春の訪れは嬉しく思います。

さて、本題ですが今回は睡眠についてです。
『春眠暁を覚えず』と詩にあるように春の眠りは心地よいものです。
暖かな陽気の中ついウトウトしてしまう方も多いのでは?
因みに3月18日と9月3日は睡眠の正しい知識と健康意識を高めることを目的に、睡眠健康推進機構が「睡眠の日」と制定しています。
さらに前後1週間を睡眠健康週間として、睡眠に関する知識普及や啓発活動を行っています。

そこで今回は睡眠についてのお話です。ぜひ、最後までお付き合い下さい。

 

睡眠不足は肥満のもと!?

睡眠不足の原因は大きく分けて3つ。
①身体的要因:高血圧・肥満
②心理的要因:悩み・ストレス
③環境的要因:通勤通学・育児・騒音

そして睡眠不足(不眠)は、生活習慣病のリスクを高めることが研究により明らかになっています。
そのメカニズムとして、以下のものが挙げられます。
①食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減少する。
②食欲を高めるホルモン(グレリン)が増大する。
③睡眠時間が不規則になることで食事の時間が不規則となる。
④日中の活動が低下し、運動不足となる。
というもの。

 

睡眠不足は仕事の能率を低下させる!?

睡眠不足は,心身の疲労や健康リスクを上げるだけでなく、作業能率を低下させ、生産性の低下、事故やヒューマンエラーの危険性を高めるのは言わずと知れた事ですが、
実際に人間が十分に覚醒して作業を行うことが可能な時間はどれくらいでしょうか?
「ビジネスマンなら24時間働けるぞ!」という方もいるかもしれませんが、実際にはその半分の12~13時間が限界です。
さらに、起床後15時間以上では酒気帯び運転運転と同程度の作業能率まで低下するそうです。
客観的に作業能率が低下しているにも関わらず、自分ではそれほど強い眠気を感じていない人も多くみられたとか。。。

 

良質な睡眠をとる方法

・目が覚めたら日光を浴びて体内時計をリセットさせましょう。
寝る時間よりも起きる時間を一定にすることが大切です。
・規則正しい食事と運動。
朝食をしっかり摂り、夜は軽めの食事を心がけましょう。日中帯の運動は睡眠の質向上につながります。なお就寝前はストレッチなどの軽めの運動に抑えましょう。
・昼寝をするなら20分~30分程度にしましょう。
・睡眠時間は人それぞれ。日中困らない程度に。
睡眠の長い人や短い人、季節でも変化するので8時間にこだわる必要は無さそうです。また、歳を重ねるごとに睡眠時間は短くなる傾向にあります。

※就寝前の注意点。
就寝前のカフェインや喫煙は避け、軽い読書や入浴などリラックス出来る工夫をしましょう。夜間に強い光を見ると覚醒してしまうので、スマホは程々に。
・睡眠薬代わりの飲酒はNG!
寝つきはよくなりますが、眠りが浅くなり睡眠の質が低下してしまいます。

 

◆最後にどうしても眠れない人へ!

SNSやインターネットで話題となった米軍が採用しているという、たった2分で眠りに落ちる睡眠法をご紹介致します!

①ゆっくりと深呼吸し、額や顎、目の周りの緊張を解き顔の筋肉をリラックスさせましょう。
②体をリラックスさせる。肩をできるだけ低い位置まで下ろす。その後片方の二の腕~手首まで緩め、次に反対側も同様に緩めて下さい。
③深呼吸して、ゆっくり息を吐き出しながら上半身をリラックスさせ、次に大腿から膝下まで脚の緊張を解く。
④全身を10秒間リラックスさせたら、「考えるな、考えるな、考えるな」と、10秒間何度も続けて言い聞かせる。

よろしければお試しください。

いかがだったでしょうか?
睡眠は健康面はもちろん仕事面にも影響を及ぼす事がわかりました。
良い睡眠は、より良い人生への第一歩です。
ぜひ質の良い睡眠をとってくださいね。

https://mymc.jp/obesity_treatments/

※参考文献
日本生活習慣病予防協会
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2011/001833.php
e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-008.html
厚生労働省健康局 健康づくりのための睡眠指針 2014
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf

まだまだ新型コロナウイルスに関する話題が尽きない中、喫煙が新型コロナ重症化のリスクとなることから、禁煙を意識し始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。喫煙は新型コロナウイルス感染症以外にも、心臓・肺・がんなどの疾患になる危険性を大いに高めると言われており、結果的に日本では年間12〜13万人の死亡に関連する危険因子とされており、禁煙治療の重要性は高まっています。

この度、当院では新たに禁煙治療アプリ「CureApp SC」による治療法を導入しましたのでご紹介いたします!

 

◆禁煙治療をはじめよう

喫煙習慣は「ニコチン依存症」という病気ですので一人ではなかなか禁煙を達成できませ
ん。
当院では禁煙治療を実施しておりますのでご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

 

◆禁煙治療のスケジュール

禁煙治療を開始すると 12 週で計 5 回の受診が必要です。診察方法は対面診療とオンライン診療のいずれかを選ぶことが出来ます。オンライン診療を選択された場合、初診と5回目(12 週目)以外は、オンラインで医師からの診察を受けることが可能です。あなたのライフスタイルに合わせた診察方法をお選びください。
(1) 初診

(2) 2回目:2 週間後(オンライン診療可)

(3) 3回目:2 週間後(オンライン診療可)

(4) 4回目:4 週間後(オンライン診療可)

(5) 5回目:4 週間後

※禁煙治療で大切なことは医師に相談なく中断しないことです。自己判断によって途中で受診を中断すると再喫煙率が上がってしまいます。

 

禁煙治療アプリ®︎とは?

禁煙治療にはこれまで医師が処方する医薬品として飲み薬や貼り薬がありましたが、最新の治療法としてニコチン依存症治療アプリのCureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカーが追加されました。一般的にスマートフォンで利用されているヘルスケアアプリとは異なり、禁煙外来で医師の診断のもと処方され、患者さんにご使用いただく医療機器です。国内での臨床試験を経て、有効性、安全性に関する医学的根拠もあります。


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◆どういう仕組み?

常に患者さんの側にあるスマートフォンの特性をいかし、在宅や勤務中など医療者の介入が難しい「治療空白」期間をアプリが支援することで、禁煙継続率が向上します。また、アプリへの入力内容から、患者さんの日常の様子を医師が詳細に把握することできるため、より効率的で質の高い禁煙治療を可能にします。

 


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◆どうすれば使えるの?

医師の診察を受けた際に処方され、その後、利用開始するために患者さん自身のスマートフォンに患者アプリをインストールし、医療機関で初期設定を行います。後日、COチェッカーがご指定のお届け先住所へ届きますので、同封されている取り扱い説明書に従い、利用を開始します。

 

◆値段はどれくらい?

治療アプリ®︎は保険適応のため、治療費用はご自身の負担割合に応じてご負担いただきます。

 

3割負担の場合(お薬代除く)

初回:約9,400円

2~4回目:それぞれ約1,200円

5回目:約1,000円

 

タバコを1日1箱500円で喫煙を続ける場合にかかる費用は年間182,500円ほどになり、さらに毎年継続的に費用がかかることを考えると経済的メリットは大きいと言えます。


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禁煙を成功させたい方は是非当院で治療アプリ®︎を活用した禁煙治療を頑張っていきましょう!

 

 

 

少しずつ春を感じる今日この頃、3月は年度末最後の1ヶ月ですね。
年に1回は健康診断を受けなければいけませんが、みなさん受診は終わりましたでしょうか?

毎年3月の第2木曜日は【世界腎臓デー】です。今年は3月11日になります。

【世界腎臓デー(WKD)】とは、腎臓病の早期発見と予防を促し、腎臓病による負担を世界的に縮小することを目的に、国際腎臓学会(ISN)と米国腎臓財団(IFKF)が2006年に設立されました。

今回はご自分の腎臓に注目してみましょう!いくつか質問形式になります。
最後まで、読んでいただけましたら幸いです。

 

☆1.腎臓は、どんな働きをしているのでしょうか?

答え)
①老廃物や余分な水分をろ過して、尿として排泄
②体内量やイオンバランスを調節
③血圧を適正にコントロール
④造血ホルモンを分泌して赤血球を生成
⑤ビタミンDを活性化させて、骨を丈夫にする

腎臓は尿の生成以外にも、身体にとって重要な働きをしている臓器です。

 

☆2.健康診断では、なぜ尿検査が必要なのでしょうか?

答え)
尿検査は労働安全衛生法で定められており、また腎臓病の早期発見につながるからです。また腎臓病の多くは無症状であるため、尿検査を行うことは重要です。

〜尿検査からわかること〜
※尿タンパク…腎臓に障害があると血液中のタンパク質が尿にもれ出ている状態
※尿潜血…尿中に赤血球がもれ出ている状態

🔴尿タンパクと尿潜血が陽性の場合
・慢性糸球体腎炎、・糖尿病性腎症、・高血圧による腎障害、・膠原病による腎障害など

🔴尿潜血が陽性の場合
・膀胱癌、・腎癌、・前立腺癌、・尿管癌、・腎盂癌、・尿路結石症、・膀胱炎など

尿検査で、尿タンパク、尿潜血で異常を指摘されたら、さまざまな疾患が疑われるので、必ず受診してください。どんな病気も早期発見が大切です。

 

☆3.新たな国民病と考えられている【慢性腎臓病】とは、どういう病なのでしょうか?

答え)
慢性腎臓病(CKD)は、日本では1,330万人、8人に1人がCKD患者で、腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%以下に低下する(GFRが60mℓ/分/1.73㎡未満)か、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態を言います。

疾患の認知度は全体で50.7% 、若年層で低い傾向(半数以下)で、初めて聞く言葉という方が多いと思います。
下記グラフ参照。

〜腎臓病を防ぐために大切なポイント〜

①血圧値と血糖値、コレステロール値を良好にコントロールすること
②自覚症状に乏しい腎臓の病気は早期から適切な治療を受けること

腎臓を労ることは、脳卒中・心不全・心筋梗塞の予防にもつながります。
慢性腎臓病(CKD)は早期では治療で回復します。しかし放っておくと、どんどん進行して、将来透析療法や腎臓移植を行わなければいけなくなる可能性があります。

さいごに、
腎臓は肝臓と同じく沈黙の臓器です。症状が現れる頃は病状が進行している状態なので、健康診断を受けること、そして異常を指摘されたら医療機関に受診を再検査、精査を受けてください。

 

〈参考資料〉
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/jinshikkan/dl/100311-1b_0003.pdf
https://www.kyowakirin.co.jp/ckd/working/index.html
https://j-ka.or.jp/newsinfo/2020/02/-ckd.php
https://jsn.or.jp/general/guide/urine.php
https://www.urol.or.jp/public/symptom/01.html

東風吹く季節、寒い中にも春が近づいているのを肌で実感いたします。

躍動的な季節に向けて、ますますご多忙のことと存じます。

依然として新型コロナウイルス感染症が情勢に強く影響を与えておりますが、感染症は古くから常に私達の生活に影響を与えております。

近年、増加傾向にある感染症として現在梅毒が注目されていることをご存知でしょうか。

コロナ禍の中でも大阪府内のデータでは2020年は新型コロナウイルス流行の影響により他の感染症の届出数が激減するなか、梅毒に関しては1,089名から886名と18.6%しか減少しておらず、梅毒は依然として流行しております。

■地方独立行政法人大阪建工安全基盤研究所(梅毒はコロナ禍でも流行中です!)

http://www.iph.osaka.jp/s007/020/020/100/180/20210120165232.html

 

全国的にみても梅毒の患者報告数は2011年から増加に転じ、2017年の患者報告数は感染症法に基づく調査が始まって以来、最も多い1,788人でした。

■東京都感染症情報センター(梅毒の流行状況)

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/syphilis/syphilis2006/

 

梅毒は、早期にペニシリン系の抗菌薬を投与すれば治癒しやすく、成人にとってはそれほど怖い病気ではないのですが、妊娠女性が感染すると、胎児の発育不良や流産・死産の原因となる場合があります。また、何度も感染を繰り返すため、性的なパートナーと一緒に治療することが必要であるなど、リプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)にとっては非常にやっかいな感染症といえます。

梅毒の他にもクラミジア、淋病、カンジタ、HIVなど身近な性感染症もございます。

■クラミジア

はっきりとした症状が出ないのが特徴です。

放っておくと結膜炎や咽頭炎、子宮内膜炎、骨盤腹膜炎、卵管炎などに進行してしまう場合があります。 特に卵管炎になって、卵管が癒着して細くなったところに妊娠すると、子宮外妊娠となってしまったり、また完全に癒着していると、妊娠も難しくなり不妊症になってしまうこともあります。

クラミジアは薬を約2週間服用することで治ります。

■淋病

性行為などで粘膜に感染するため、とても感染しやすい病気の1つでもあります。

潜伏期間は2〜7日ほどで、感染部位は男性の場合は尿道や肛門、女性の場合は膣です。

淋病に感染すると男性は主に尿道炎になり、女性は子宮頸管炎をおこします。

梅毒の患者数が近年増加してきていますが、梅毒よりも淋菌感染の患者数が圧倒的に多いと言えます。

平成29年の感染者数は年間およそ16万人程度と考えられ、同時期の梅毒は平成30年で6000人ほどです。

淋病は通常は1回の点滴で治療が終了します。しかし、合併症の可能性が高いので、抗生物質も処方されることが多くあります。

■カンジダ

カンジダの菌自体が、健康な人にも存在する常在菌。そもそも腟内から全くいなくなることはありません。

「腟カンジダ」は、カンジダ菌の異常増殖によって発症します。なので、腟カンジダが一度治ったとしても、日々の生活の中で、疲れやストレスがたまったり、寝不足が重なったりして、体の免疫力が落ちてしまったら、カンジダ菌が再び異常増殖し、腟カンジダが再発してしまう可能性がございます。

■HIV

現在、体の中にあるHIVを完全に取り除くことはできません。ただし、医療の進歩によって様々な治療薬が開発されたおかげで、体内にいるHIVの増殖をおさえ、免疫力を維持することが可能になっています。

万一、HIVに感染、またはエイズを発症しても、薬を飲み続けるなど適切な治療を継続することによって、普通の生活を送ることができますし、子どもを安全に出産することも可能です。

なお、エイズ発症後での治療は、発症前と比べて難しくなるため、より高い治療効果を得るためには、HIV感染を早期に発見し、早期治療につなげることが大変重要です。

コロナ禍の中で、パートナーが欲しいという声が高まりつつあり、結婚願望が高まったという調査結果も出ております。

パートナー、そして未来の自分の人生を守るために是非一度性感染症の検査を検討してみてはいかがでしょうか?

 

性感染症の多くは治療法があり、早期発見・早期治療が非常に重要でございます。

MYメディカルクリニックでは上記5種の梅毒・クラミジア・淋病・カンジタ・HIV検査が可能でございます。

是非一度お気軽にお電話・お問い合わせ・ご来院いただけますと幸いでございます。